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2007年9月

2007年9月23日 (日)

吾木香 トルコ桔梗 ピンクシェル

9月18日

Tの昔の絵を確認するために昔の創画展の図録を引っ張りだしていた。私が最も印象的に覚えている「花束」という作品はTが大学院一年の時のものだった。

 花はほとんど全くと言っていいほど描かれず、花束を包む紙が幾重にも淡い色で構成されている作品。間違いなくTの最高傑作だと思う。

 ほんの僅かに吾木香の花の影が描かれている。このイメージでTのお宅に、ピンクシェルという花弁の縁がピンクに染まった秋桜と、薄紫のトルコ桔梗と、吾木香の花束を持っていったのだ。仏前用の花でなく、彼女に似合う花を捧げたかった。だから包装紙も薔薇色にして、薄いオレンジ色のリボンをかけてもらった。

 昔、淡いパステルカラーでまとめた花束を見てTが言ったのだ。

 きれい、こんなの欲しい・・・と。

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ミシシッピーアカミミガメ

9月17日

 Tのお宅にお邪魔する。Tの忘れ形見と初めて話す。

 庭の草木を指さしながら凌霄花(のうぜんかずら)はお母さんが絶対枯らさないでって言ったって。あれは酢橘、あれは杏、梅、枝垂れ桜、梔子、満天星(どうだんつつじ、灯台躑躅)、あの赤い実はなに?あれは唐辛子だよ。ええっ、うちに唐辛子があったのか。毒溜、蛇の髭、なんでそんなによく知ってるの?好きだから。

 大宮八幡の縁日で買ったカメがね。(人差し指と親指で小さな輪をつくって)、最初買った時はこれくらいだった。今は浮島より大きいから、今度新しい浮島を発砲スチロールでつくんなきゃ。冬眠はしたことないよ。冬眠すると死んじゃうことがあるから。なんで?餌食べないから。すごく生命力が強いんだよね。水道の水で平気なの。食べるのはすごいゆっくりで、白魚を二匹食べるのに二日かかった。見に来る?うん。

 台所の裏の勝手口から外に出ると、百年は生きていそうな欅の古木。これ茗荷だよ。花芽が食べられるの。うわっすごくおっきいね。何て名前?そんな難しいのはつけらんないからさ、キャメっていうの。ここ蚊がすごいね。ほんとだ、なま臭い池の匂いがする。

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2007年9月11日 (火)

ヤン シュバンクマイエル

9月10日  

 ヤン&エヴァ シュバンクマイエル展に行く。もうどんな展覧会もイヴェントも行きたいとは思わないが、シュヴァンクマイエルの生(なま)の造形を一度見てみたかった。  

 油彩はつまらなかったが、コラージュと立体は冴えていたと思う。   

 動物の死骸(剥製)をばらばらにして繋いで想像上の動物を創ること、もし日本人がやったら、絶対許せないと思う。  彼の、肉食(動物殺害)についての考えを知りたいと思った。  

 友人は死体でも動物を切り張りして自分の表現にすること自体許せないと言った。けれど、きのうTVで見た大竹伸朗のようなくだらなさとはもちろん別格だと。       

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胃痙攣 

9月8日

 朝早く目覚め、またTのことを考えて泣いていたら、ちょうど友人から電話があり、15日か21日にTのお宅に伺うことになった。思い出話をしながらまた泣いた。そのあとビールを飲んだら少し気分が悪くなり、夜11頃から物凄い頭痛と吐き気に襲われ、2時間くらい吐き続ける。

 

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台風9号 シルヴィー・ジェルマン

9月6日

 台風9号の直撃。真夜中暴風雨。

 世界体操団体決勝を見ている。

  送られて来た「すばる」のシルヴィー・ジェルマンのインタヴューを読んでいた。

 レヴィナスの直接の弟子であるとのこと。

 自然のエレメンツに関して淀みなく感覚的な言葉が迸る。しかし、やや淀み無さすぎの気もした。

 自然、動物とのかかわりについて、アッシジのフランチェスコの話も出ていた。

 やはり、彼女が肉食についてどう感じるのか聞いてみたいと思う。

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2007年9月 4日 (火)

残暑見舞い 野芥子

8月30日

 早稲田大の谷昌親さんから葉書が来ていた。残暑見舞いを兼ねた「attention」への感想。

 ものすごく久しぶりに外の世界から手紙をもらった気がして、はっとした。

 「attention」の対談の時、ほんとうに必死で、精魂籠めてやったのを思い出す。

 けれど7月17日から自分の全てが変わってしまった。

 以前にも増して動物、植物、それと身体の不自由な人にばかり眼がいく。けれどひと筆も描くことができない。描いてはいけない、という感覚のほうがずっと強い。

 それから18歳から25歳くらいの記憶、そのときの感覚や私に話しかける声ばかりが鮮烈で遠ざからない。

 藜は私の背丈ほどにもなり、葉は硬く色褪せた。買い手のなかなかつかない空き地は、いつのまにか野芥子で埋もれた。

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