Capote George Plimpton / Gerald Clark
8月11日
母のつきそいでT医科大学病院へ。血液検査でやたら待たされ、母は椅子に座っているのが辛いと言って、横になっている。相変わらず不親切で要領を得ない。自宅に近いという以外は、私は何一つこの病院に好感を持てない。
そのあとジュンク堂で本を買う。賢治や太宰の装丁を見る(あまりいい装丁はないと思った)。
夜、ジョージ・プリンプトンのカポーティの訳、下巻を夢中で朝までかかって読んでしまう。ジェラルド・クラークによるカポーティ公認の伝記(これは英語版しか持っていない)の写真を照らし合わせてみるとさらに興味深い。こちらには、「世界一の男娼」「暗黒の天使」と呼ばれたデナム・フーツの写真が載っている。端正で神秘的な貌。少年の着るような白いシャツ。
カポーティの若いころの写真。煉瓦の壁にもたれたCecil Beatonのもすごいけれど(これはGeorge Primptonの本に載ってるのと、Gerald Clarkeの本の載ってるのでは僅かに顔の表情や薔薇の位置が違う。Beatonが、同じ位置でかすかにニュアンスを変えて何枚か撮ったことがわかる)、Carl Van Vechenの撮った貌が、一番そそられる。backdropは、アンソールの仮面のような不気味な人形である。
8月12日
区役所の人来訪。
野坂昭如訳の「カメレオンのための音楽」の「序」「モハーベ砂漠」「手彫りの柩」などを読み返している。
相変わらずの胃痛。毎日、ゆで卵とキュウリにたっぷりのディルとシーザードレッシングをかけたものばかり食べている。ディル(生のハーブ)の強烈な味と香りがやみつきになっている。
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