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2011年9月 5日 (月)

がんセンター 川増水 赤紫ハコベ

9月5日

台風後の蒸し暑い日。国立がんセンターへ。「最近、食事中と関係なく、歩いているときなどに突然自分の唾でむせることがあるのですが、喉が狭窄していませんか?」とA先生に尋ねる。A先生は手術してもらった時から少しも変わらない。穏やかで静かな声でボソボソしゃべる。

「ええ?どれどれ、口開けて、えぇ~~と言ってみて。次、舌出して、あぁ~~と言ってみて。次、舌を左右に動かしてみて。」といつもどおりやってみて、「なんともなってませんね。変わりないです。」と言われる。

「筋肉が落ちてだんだん飲み込みが悪くなってるとか・・・」「いや、まだそんな状態ではないです。そういう場合は見たらわかりますから。」と言われた。最近、唾を気管のほうに吸い込みそうになってむせることがよくあるのだが、なぜだろう?

聖路加ガーデンのイタリア料理店に行ってみようと歩いた。途中、とても不思議な植物を見た。全体の構造、茎や葉はハコベなのに、花が赤紫色で八重だった。いわゆるベニハコベのように朱色ではない。青のルリハコベとも違う。花弁が5枚でなく、超ミニサイズのマツバギクのように細かった。

やっと着いたら3時過ぎでランチが終わっていた。テイクアウトならやってると言われてピザを注文し、缶ビールを買って隅田川沿いに座る。箱を開けたらピザに切れ目が入ってなかったので、悲惨な状態で食べ終えた。

隅田川がすごく増水していて、灰茶色だった。対岸は高層マンションばかり。カモメが一羽、ぷかぷか浮かんでいた。

古い青銅の家や木造の家を見ながら銀座まで歩いた。紅とピンクと藤色と白の百日紅が咲いていた。銀座の鳩居堂で和紙を見、プランタンでアンティークの催し物を見て帰る。

丸ノ内線の中でがんセンターでもらった薬の袋の中を見たら、薬の紙袋が濡れていた。なぜ?と思ったが、飲み終えたビールの缶を一時薬袋に入れて持ち歩いていたからだと気づいて笑いがこみあげてきた。

9月4日

枇杷と夏蜜柑と杏子の樹が在る細い裏通りを歩くと、アスファルトの地面に白いチョークで鯉のぼりの輪郭が描いてあった。帰りに同じ道を通ったら、8歳くらいの男の子が、地べたに50cmくらいの鯉のぼりを広げて、それを見ながらピンクと白と水色のチョークで写生していた。鱗ひとつひとつを丁寧に見て描いていた。

鯉のぼりが風で吹き飛ばないように、チョークケースとマキロンのプラスチック瓶を上に置いて押さえていた。

暫し見ていたら、恥ずかしそうに笑いながらその子が振り返った。「うまい。」とだけ言って私はその場を離れた。

台風の後の雨が、それを跡形もなく洗い流していった。

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