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2012年12月 1日 (土)

ハヤサスラヒメ 速佐須良姫 笠井叡 麿赤兒

11月30日

笠井久子さんのお誘いを受け、笠井叡×麿赤兒 天使館、大駱駝艦公演の「ハヤサスラヒメ」を観に、世田谷パブリックシアターへ。なかなかない公演だから、ぜひ観て、という久子様の言葉通り、すごいものであった。

「アメノウズメのダンスは闇を光に変え」、「ハヤサスラヒメは光輝く闇をもって、人のすべてを受胎以前の闇の中に引き戻す。」

闇の中に浮かび上がる上半身裸に銀ラメの黒いロングパンツの笠井叡。それに向かって客席後方からにじり寄るプラチナ色のラメのボンバーヘッドに、やはり裾がラメの白いロングドレスの麿赤兒。

そして笠井叡率いる天使館の四人は、皆ガリガリの手足の長い美少年であり、金髪振り乱しし、白い薄布のスカートを翻し、のけぞりながらふわっと飛翔と回転を繰り返す天上的な踊り。

それに対する麿赤兒率いる大駱駝艦の四人は、皆筋骨隆々のずんぐりした男臭い体型と大きな坊主頭を持ち、全身白塗りで、大地をだんだん!と踏みしめ、痙攣するような踊り。

四人ずつのグループが、それぞれグループごとに体型(骨格や筋肉のつきかた)だけでなく、顔つきまで似ていることに驚いた。(表情のつくりかたで顔ができていくということなのだろうか。)

ベートーベンの第九、全楽章にのせて、ふたつの練り上げあれ研ぎ澄まされた個性がぶつかりあい、錯綜する。

笠井叡は攻撃的ながら少し茶目っ気もある踊り。麿赤兒は動きを抑えて表情を見せる踊り。

中盤、衣装を替えた二人は笠井叡はピンクの短めのチュチュとレオタード、麿赤兒は黒の長めのチュチュでかわいくコケティッシュに絡み合った。

終盤はオイリュトミーの女性群も登場で「喜びの歌」で大いに盛り上がる。

今回の公演はそれぞれの50年間やってきたことがお二方の今の身体そのものに顕われ、その才能の成果がお弟子さんたちにもつぶさに顕われいた、その対比や緩急、意外性など楽しめる舞台だったと思う。

また、特に驚愕したのは、久しぶりに見る笠井禮示さんの身体が、以前よりずっと削ぎ落とされ骨格標本のように細くなりながら、動きの切れがすごくなっていたことだった。あの細身でよく激しく動ける、と思う限界ぎりぎりを見せられたような気がした。

また、私の隣の隣の席に、昔から好きな俳優さん、若松武史(昔の名前は若松武)がいた。彼は黒いタートルのイメージだが、そのまんま黒いタートルセーターを着ていて、微笑しながら拍手している仕草にすごくどきどきした。(正確に言うと、私が子供のころは色気がありすぎる俳優で少し苦手だったのだが、お互いに歳を取るにつれて、個性的ですごくかっこいいと思うようになった。)

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家に帰るとちゃびが淋しがっていた。ひとりぼっちにしてごめん。

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余談だが、なかなか使う機会のないアンティークのEUGENE(ユージーン)のブローチをして行った。ユージーンはミリアム・ハスケルの工房にいて後に独立した人で、1950年代、わずか10年足らずで工房を閉めたため、作品は数が少ないという。これは一目惚れして買ったブローチ。黒いガラスに絡みついた薊の花の形象がすごく気に入っている。

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