父の緊急搬送、 入院(4) / ウズアジサイ アカンサス
6月20日(金)
味戸ケイコさんからお手紙が来ていた。
病院へ行く道の端っこの植え込みに、「半夏生(はんげしょう、カタシログサ)」を見つけた。
一見、花びらかと見える白い葉っぱが「半化粧」している。大雨が近い季節。
病院の近くの細い小道。
ギリシャ建築のモチーフによく使われていた大きなアカンサスの花房。アカンサスをデザインしたモチーフのデッサン用の石膏板が予備校にあったのを思い出す。
病院に行くと、ものすごくショックなことに、庭の真ん中の芝部分に生えていたいわゆる雑草、ハルノノゲシ、シロツメクサ、ハッカなどを電動草刈り機で刈っている人がいた。
これがきのうまでの、私が慰められていた草たちの姿。今はこの草たちはなく、つるつるで、敷石と芝生だけが残っている。
芝生部分に密生していた薄荷は全部刈り取られてしまったが、庭の隅っこにまだ密生していた薄荷を撮っておいた。
父の退院のためのカンファレンス。17日に相談したMSWのM・Sさん、MSW長のO・Aさん、看護師長さん、ケアマネのMさんとヘルパーのMさんと私と妹で父が自宅に戻るための必要な看護と介護保健サービスの限界などについて話し合った。
きょうの父はほとんどしゃべらず、少しぐったりしていた。担当のA・S医師の話によると、昨日糖尿の薬を変えたら血糖値が70くらいまで下がり食欲も下がった。それできょうは37・6度くらいの熱がある、実は昨日はもっと具合が悪かったとのこと。
炭酸濃度に関して確認の質問をすると、入院以来81~60くらいで推移していて(通常の人の正常値は35~45で、70超えたら意識混濁なのだが、)81の時でも意識レヴェルは変わらなかったそうだ。
食事は現在、まだ訓練食。よく噛まないでかきこむ傾向があると言われた。これで退院して、またすぐに誤嚥するのじゃないかと不安だ。
食事、買い物、掃除、洗濯、入浴のなにひとつ普通にひとりでできる状態とは思えないが、介護認定の変更を申請しても、生年月日などの記憶や直前の記憶力は普通なので、あまり介護度があがるとは期待できない。
今まで母と父の介護のキーパーソンがすべて私だったのだが、父に関してのキーパーソンを妹に変えてもらう。
カンファレンスのあと、妹と本当に久しぶりに話して、父を発端とする家族の精神的外傷の連鎖があまりに酷いことにあらためて愕然とする。妹の不安定さをまともに見て、ものすごく疲れた。
それでも家族の悲惨さを話す時、時々笑い出したくなるのは何故なのだろう。きょうも泣いている妹の前で私も泣きながらアハハハハハ、と笑ってしまった。妹は私が笑ったことに怒っていたが、ばかにしているわけではないのだ。普通だったら有り得ないようなこじれた関係性を被りながら生きていることが、時々すごく滑稽に感じて、おかしくて笑い出したくなってしまうのだ。
6月19日
近所で見つけたウズアジサイと普通のアジサイのキメラ。
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