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2015年7月19日 (日)

『あんちりおん3』できました

7月18日

友人とつくっている雑誌『あんちりおん3』ができました。

今回は、友人が私の本『反絵、触れる、けだもののフラボン』に対する批評の特集号をつくってくれました。

私は表紙画をやっただけで文章を書いていません。

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『あんちりおん』3号 総特集:福山知佐子『反絵、触れる、けだもののフラボン』を読む

執筆者(あいうえお順)


阿部弘一(詩人、フランシス・ポンジュ研究)
鵜飼哲(フランス文学・思想)
斎藤恵子(詩人)
佐藤亨(イギリス・ アイルランド文学、アイルランド地域研究)
篠原誠司(足利市立美術館学芸員)
清水壽明(編集者)
鈴木創士(フランス文学・思想)
田中和生(文芸評論)
谷昌親(フランス文学・思想)
花輪和一(漫画家)
穂村弘(歌人)
堀内宏公(音楽評論)
水沢勉(神奈川県立近代美術館館長)
森島章人(歌人、精神科医)

+α・・・

興味を持ってくださるかたはこちらまでメールでお申し込みください。

http://blog.goo.ne.jp/anti-lion/e/9058c9bab36f1799e61dc98242d4c982

送料140円+カンパでお送りしております。

鈴木創士さんが図書新聞のアンケートに書いてくださいました。

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「『ANTI-LION3あんちりおん 総特集・福山知佐子『反絵、触れる、けだもののフラボン』を読む』(球形工房)

これまた一人の画家の書いた本に捧げられた論集である。鵜飼哲、阿部弘一、花輪和一、吉田文憲ほかによる熱いオマージュ集。このこと自体が今では稀少なことであるが、一人の画家による文章の極度の繊細、犀利、真率、真摯、苦痛に、批評家たちは幸いにもやられっぱなしである。この女性画家を前にして、プロの書き手たちがなんだか可愛らしく見えてしまうのは私だけであろうか。」

上の文章は私にはもったいない、あまりに心苦しい、全身から汗が噴き出すようなお言葉であるが、鈴木創士さんがこんなにも書いてくださったことに対する、胸の痛みと心よりの感謝を表明するために、謹んでここに記しました。

・・・

先日、『あんちりおん3』を、今月20日まで限定で復活している、リブロ池袋本店内の詩集・詩誌の専門店「ぽえむぱろうる」に置いていただきました。

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かつて詩が最もアクティヴな生命力を持っていた頃と比べて、今現在は、詩を取り巻く環境も、詩のありかた自体も恐ろしく変わってしまった。

きょう、7月18日、新宿の地下街の雑踏の中で、

「多くの人が必死で国が強硬に進める安保法制と闘っているこの時に、天皇に恩賜賞なんかもらっている詩人がいる。吐き気がした。」

と私の友人は言った(その友人も詩人である)。

その言葉に非常に励まされた。時代状況が最悪になっても、友人が変わっていなかったことにほっとした。

おかしいと思うことをおかしいと言えない、吐き気がすることを吐き気がすると言えない逼塞した現状でも、やはり、吐き気がすることは「吐き気がする」と言っていいのだと思った。

友人は「頭がよくても体質的に合わない、と感じる人に理解されようと努力しないでいい。わかってくれる人はどこかにいるはずだ。」と言った。

ちなみに、私の本『デッサンの基本』と『反絵、触れる、けだもののフラボン』の帯文を書いてくださった谷川俊太郎さんは、国家からの褒章を一切もらっていない。谷川さんも、そこらへんは非常にはっきりした人なのだと思う。

・・・

詩人のパネルや詩についての記事など展示されているぽえむぱろうるの様子(7月13日撮影)。
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谷川俊太郎さんや田村隆一さんの若い頃のお姿。

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池袋のぽえむぱろうるに行った日(7月13日)、巣鴨に寄った。偶然見つけた廃屋の前で。

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この日の夕焼けは紫と金色が水平に幾重にもたなびいていた。

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