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2016年2月19日 (金)

府中美術館「若林奮 飛葉と振動」展 / Dissémination(ディセミナシオン)とPusteblume

2月9日

鵜飼哲さんと府中市美術館の「若林奮 飛葉と振動」展を見に行く。

2時に入り口で待ち合わせたが、1:30くらいに着いて、庭の「地下のデイジー」を見ていた。ひとりで、しゃがみこんで説明のプレートを読んでいたら、子供たちの団体が来た。

「地下のデイジー」などの若林奮作品を見、学芸員さんの説明を聞いて、小中学生がなにを感じるのか、聞いてみたい気がした。

地下のデイジー(DAISY UNDERGROUND)若林奮。厚さ2.5cmの鉄板が123枚重なってできており、高さは3メートルを超えるそうだ。ただし、地表に出ているのは3枚分だけ、残りは全て地下に埋められている。

Sdsc07999

地下にあるものを想像し、そのまわりのものを想像し、作者の思いを想像しなければ、何かを感じることは難しい作品。私は若林先生がどんな人だったか知っているから、非常に感じるものがあるが、作者を知らないで初めてこの作品を見た人はどう感じるのだろう。

ひととおり2階の若林奮展の展示を見てから、2時に鵜飼さんとロビーで会って、もういちど一緒に見た。

若林先生が「サンドリヨン・ブルー(シンデレラの青)」と呼んだ灰青色と、そのブルーと最も響きあうイエロー(花粉色の、硫黄色の、太陽の黄色)の、あまりにも強烈な繊細さが心に残る「振動尺(手許)」のドローイングたち。

これらのドローイングたちを見ると、いつもブルーデイジーという花を想い起こす。それと少女らしく柔らかい薄紅の雛菊。デイジーはDay's eye(太陽の目)。

4時頃、見終わってから、バスで武蔵小金井に行った。きょうは鵜飼さんは車ではなかったので、私の好きな庶民的な店、すし三崎丸でお酒を飲んだ。

私の誕生日が近いと言ったら、お祝いをしてくれた。

そのあと武蔵小金井の細い裏通りを歩き、小さなイタリアンバルに入ってワインを2杯ほど飲んだ。

デリダの動物についての話で、前から疑問に思っていたことを質問してみた。

「動物が絶対的他者だとすると、私とちゃびの関係のように、お互いがお互いの中に出たり入ったりできないんじゃないか、動物を絶対的にわからないものとしてしまうと、助けることができないんじゃないか」という疑問。

それに対して、鵜飼さんの説明は、

「ヨーロッパの「他者」という言葉にはふたつあって、「絶対的他者」(神)と、もうひとつの「他者」(隣人、他人、動物、植物というようなもの)という分け方だった。

それをデリダは、皆が「絶対的他者」で、神もその中のひとつにすぎない、というふうに言って、それまでの二分法を崩した。」

というものだった。

「サルトル、レヴィナスは、他者とは出あうもの、と言い、フッサールは。他者とは、無限に近づくことができるけれど出あえないものと言った。」(このあたり、だいぶお酒がまわっていたので私の記憶はあいまいです。)

私のもう一つの質問は、

「「散種」って男性的な言葉じゃないですか。なぜデリダはそんな言葉を使ったのですか?」という疑問。

鵜飼さんの説明は、

「デリダはその頃、植物や動物に関心があった。Dissémination(ディセミナシオン)には意味を散らすという意味がある。」

というものだった。

だったらDissémination(ディセミナシオン)は、私の愛するPusteblume(プーステブルーメ)のことだ。若林奮の花粉色の硫黄でもあるのかもしれない。

11時近くに帰宅。

2月11日

所用でS木R太と2時に会い、車で多摩丘陵のほうへ。着くのに2時間もかかった。

戻ってきたらもう8時半で、空腹で疲れていたので、華屋与兵衛によってもらって、そこで話した。ふたりとも「漁師のまかないサラダ」だけを頼んだ(お酒も飲まないので変な注文)。

また11時近くに帰宅。

2月16日

一級建築士のT川さんと会う。

2月18日

新宿三井ビルクリニックへ。腹部エコーと血液検査。

診断してくれた女医のA先生がかっこよかった。

風貌が一ノ関圭の「女傑往来」の高橋瑞子みたいだ。

2月19日

暖かい日。西新宿の家から新宿中央公園を通り、ワシントンホテルの脇の細道を抜けて、代々木を歩いてみた。

中央公園で、2004年頃に母と見た紅と白の絞りの桃の花を捜したが、見当たらなかった。早咲きの小さな桜が咲いていた。

中央公園は全面禁煙になり、ランチスペースもできていた。だが整備されすぎていて、自然な草木の繁茂がないのが淋しい。

甲州街道のビルとビルの隙間に存在する樹齢200年の「箒銀杏」(ほうきいちょう)の樹を発見して胸を打たれた。妖怪のような巨木だ。渋谷区内には、かつて巨木、銘木がたくさんあったが、戦争で失われ、開発で失われ、最後に残った名のついた巨木が、この「箒銀杏」らしい。

文化服装学院の裏の古い団地も、もう取り壊されそうになっていて、板が打ち付けてあった。

私の通った小学校の裏に古い団地がくっついていて、四季の花々が混然と咲き乱れていたのを見ていたせいか、古い団地にとても郷愁を感じてしまう。

・・・

9時頃、I工務店のジュリーから電話。

彼は非常に誠実で、あらゆるリスクを考慮してくれ、安請け合いをしない。彼は本当に信頼できる人だと思う。

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