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2016年7月18日 (月)

多摩の丘のヤマユリ(山百合) / 大妖怪展

7月16日

自然の野山に咲く花で、出会えた時に私の胸がもっとも激しく高鳴る花は、ヤマユリ(山百合)だ。

多摩の丘で撮ってきた写真画像を見て描いたヤマユリの水彩。この大きな花は、強い、素晴らしい匂いがする。(写真はすべてクリックすると大きくなります。)

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なんと言っても、この濃い赤の斑点と黄色い帯が凄く、胸を締め付けるくらいに魅力がある。花屋で売られている真っ白なカサブランカリリーは去勢されているようで、きれいだが今一つ物足りない。

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背景を、灰色の中に薄い透明な青を混ぜ込むか、泥っぽい茶や砂色を混ぜ込むか、水彩絵の具の個別の色の材質によるたらしこみ結果の実験。

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ヤマユリは母が大好きな花だ。

「近所の山には顔よりも大きな花を10個もつけたすごいヤマユリがあったの。子どものころね、わあっと走って行って折りたいと思うんだけど、見つけるのは必ずマムシが出そうな藪の中なのよ。」といつも言っていた。

小さい頃、箱根に連れて行ってもらった時、ロープウェイから真下を見ると巨大なヤマユリが咲いていた。

ヤマユリは子どもの私にとって、人が歩けない道に咲いている手の届かない夢の花であり、思い切り顔を近づけて匂いをかいでみたくてたまらない花だった。

大きくて強く香るヤマユリが恋しくて、自生するヤマユリを間近で見たくて、友人Oと多摩の丘へ。

3時過ぎに新宿。新宿から電車で30分~40分ほどの駅で降り、てくてくと汗を流して丘を上ると・・・ウグイスの声とシャーシャーという蝉のシャワー。

坂道の横に、紫の緻密なグラデーションの葛の花が咲いていた。この花もたいへん風情があり、葡萄のような香りがする。

丘陵の斜面には、あった!なんとなく今日くらいかな、という勘で来たのだが、ちょうどぴったり開花の時期に合わせてヤマユリを見ることができた。まさにユリの王様(女王)。

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木漏れ日の下のユリの群れに、わあっっっと興奮。

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人もいなくて、ほんとうに静か。斜面の叢にぽつ、ぽつと気高く咲くヤマユリ。しんと冷たい空気が流れるようだ。
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なんという素晴らしい匂い。なんという凛として豪奢な輪郭。なんという色あい。なんという野生の、甘い魅惑。

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町を見下ろす丘の頂上まで上った。日陰にいるのは、まだつぼみのも多かった。今日の私は百合柄のブラウスです。

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駅を望むとても美しいカーヴの坂道。ガードレールの内側だけ階段になっている。

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由美かおるのアース渦巻の看板とおミズのハイアースの琺瑯看板(ゴールデンコンビ)がついている無人の野菜販売所。

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おミズの歌はカムイ外伝のアニメの歌くらいしかよく知らなかったが、夜、youtubeでいろいろ聴いてみた。

水原弘「黒い花びら」「黄昏のビギン」、永六輔の作詞。

すごい。いい!むせび泣くような低音の素晴らしい艶っぽさ。情の深さ。濃さ。暗い絵。これは子どもの時にはわからない味。

破滅型の人だったらしく、42歳で亡くなっている。こういうタイプの歌手はもう二度と出て来ないのかと思う。

「へんな女」という曲、これだけはバカらしいハマクラ(浜口庫之助)のナンセンスソング。なんでこんな曲を出したのだろう。さすがロールオーバーゆらの助(by 早川義夫)。

ついでに私の大好きな織井茂子の「夜がわらっている」を聴いて涙。私は織井茂子のかっこいい「銀座の雀」(元は森シゲの歌)が大好きなのだがyoutubeにはないみたい。

7月13日

紫外線アレルギーなので、小雨に喜んで外出。

傷めた右腕がひどく痛くなり、歩くのも苦しくなってしまったので、とりあえず新宿の龍生堂で湿布を買って貼る。最近の湿布薬の成分は5種類くらいあるらしい。胃の粘膜にも影響があるので長時間貼らない方がいいらしいが、この日は我慢できなかった。

江戸東京博物館の「大妖怪展」を見に行く。

3時頃、並んでいる人はなくすんなり入場。

肉筆の妖怪画の筆づかいに注意しながら見て行く。

「法具変妖の図」が面白い。名前や解説がなかった鮮やかな朱の大きな蚤のような妖怪が気になる。法衣の下から鋭い爪の足だけがのぞいている妖怪も。

私が一番長く見ていたのは南山「姫國山海録」(宝暦十二年 1762年)だ。ここに描かれている妖怪たちはほとんどヘンリー・ダーガーの世界。造型の面白味のすごさと、こなれていない(なかなか出せない)絶妙な筆づかい。

となりに展示してある茨木元行「針聞書」もよかった。人のお腹の中にいる妖怪たち。

一冊の本のたった一か所を見開きで展示しているだけなので、せめてパネルで本の全ページを展示、紹介してほしかった。

「百妖図」の中の「虎にゃんにゃん」や「蝦夷狼」もかわいい。

幽霊画は少ない印象。昔、谷中の全生庵で見たのがすごく迫力があった。

「六道絵」や「十界図」は、花輪和一が描いたらすごく面白いのができそうだな、と思いながら見ていた。

「遮光器土偶」。まさに花輪さんの世界!そう言えば土偶の実物を見たのは初めて。だがこれは妖怪展に出すようなものなのだろうか?

全体としては、展示の量は思ったより少なかった。すっきりしているけれど物足りないような気もする。

最後の妖怪ウォッチの展示はないほうがよかった。水木しげるの妖怪の展示ならよかったのに、と思う。

7月4日

母のいる施設から電話。

最近、むせる傾向にあるので、面会に行っても食事介助は職員さんにまかせてほしいとのこと。今までは、面会に行くなら食事介助しないと職員さんに申し訳ない(なにも手伝わずに、ただ会いには行きづらい)と思っていた。

私が食事介助して肺にはいることがあったら、と心配していたので、少しほっとしたが、同時に母の体調が悪くなってきたことが悲しい。

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