« 2018年5月 | トップページ | 2018年7月 »

2018年6月

2018年6月26日 (火)

赤ちゃんの今までの記録

赤ちゃんの今までの記録。

6月13日(水)

夕方、突然、知人Yから「生まれて10日くらいの赤ちゃんがいる」と電話をもらった。Yの知人、Sさんが夕方4時ごろ、六本木ミッドタウン近くの社宅の駐車場に落ちていたのを保護したという。

体重207g。37.5g。栄養不足で低血糖、低体温。港区の病院でブドウ糖の皮下点滴を受けたとのこと。授乳を試みるがあまり飲まず、衰弱している。

6月14日(木)陽射しが強い日。

午後1時、六本木ミッドタウンのすぐ近くのSさん宅へ向かい、引き取って来た。

眼がうっすら開いてきている。栄養不足のせいか、眼が開くのが遅くれているような気がする。ちゃんと見えなかったらどうしようと心配。

Sdsc03263

左足の指に黒く肥厚したカサブタのような皮膚がある。

Sdsc03266

脚などに固くて落ちない汚れがある。

Sdsc03298
手足がすごく細い。
Sdsc03299

Sdsc03312

ミルクの吸いつきが悪いのが心配。

使い捨てカイロで保温。母親がなめるように手を温めて優しくなでるのをくり返す。

ミルクを飲んだ後はゴロゴロ言う。急いで飲むとしゃっくりがひどい。

夜、体重250g。

6月15日(金)20℃。

朝9時、かかりつけの病院へ。脱水している(おしっこが濃い黄色)。輸液。ブドウ糖は菌に感染する危険があるのでよくないと言われる。のみとりスプレー(フロントライン)を全身にかけられる。

ヘルペス(ウイルス性鼻気管支炎)がある、と言われてショック。免疫が強ければ治るし、弱ければ危険。ゲンタマイシン点鼻薬を1日6回。

私の過去に育てた赤ちゃん(実家では何匹も生まれて育てていた)の経験から、眼の開くのが遅いこと、眼が白っぽく濁っている気がすることが心配、と尋ねると、眼はまだ見えているか微妙。色はこんなもんだろう、と言われた。

Sdsc03331


Sdsc03351


Sdsc03371


Sdsc03376

8時、10時、13時、15時、17時、20時、11時、深夜3時、8回おしっこを出してあげるのと授乳。

体重276g。

6月16日(土)18℃。雨。

おしっこと授乳8回。よくグルーミングするようになった。

ミルクを飲んだ後、仰向けになってうねうね手足を交互に大きく回す喜びの舞。

Sdsc03427


Sdsc03433


Sdsc03435

自分でよく身体をなめているので、汚れがきれいになってきた。
Sdsc03449

ウイルス性鼻気管支炎のことが不安でたまらなくて、ボランティア保護活動をしているSさんに相談するが、ワクチンを打てば抑えられ、ほかのワクチン済みの猫には感染させることもないと言われる。

夜、初うんこ直径3mm×1.6cm。

体重299g。(3日で約100g増え、体重が1.5倍になった。)

6月17日(日)

朝、おしっこ、ミルク、目薬の後、初めて身震いができる。

Sdsc03451

ご機嫌でおすましさん。
Sdsc03470

ミルクを飲んだ後も箱に入れたら鳴く。私にぴったりくっついて甘えていないと落ち着いて寝ない。

顔を近づけると私の口に口を近づけてチュッチュッとされる。

ミルクを飲んだり、飲まなかったり、気まぐれ。おしっこをたっぷり出してからでないと飲まない。ミルクの温度はやや熱めにしたほうが飲む。

体重313g。

6月18日(月)

関西で大きな地震。私は朝6時に授乳した後、また眠っていて気づかなかった。

Sdsc03472

Sdsc03473

2、3時間おきにおしっこと授乳しているが、急にぴゃあ!ぴゃあ!と泣き出すので(たいていはおしっこがしたい欲求)少しも目を離せない。

ひとつだけ見ておきたい個展が銀座であったので、友人に面倒を見てもらって午後2時から1時間半ほど出かける。

7、8回授乳。体重323g。

6月19日(火)

朝4時に、おしっこがたまっていて、騒ぎ立てる。

Sdsc03477

Sdsc03479_2

おしっこと授乳9回。暴れるので目薬をさしにくい。

6月20日(水)22℃。強い雨。


Sdsc03495_2

Sdsc03498_2


Sdsc03499_2

手の動きが乱暴になってくる。しっぽが初めて立つ。

目薬1本使い切ったので病院へ。歯ははえている。離乳はまだまだ焦らないこと。

先生が左足の指、黒っぽく肥厚していた皮を無理やりはがす。血が出て大泣き。

抗生物質アモキクリア(1日2回)を出される。薬袋に書かれたその名を見た時、胸がどっきーんとして不安になった。ちゃびが注射されて吐くのと下痢をくり返した薬だからだ。

体重333g。

段ボール箱の上までぐぐっとせりあがってくるが、越えられなくて壁の向こうに滑り落ちる。

初めて、あとずさりが少しできる。

6月21日(木)

Sdsc03509


Sdsc03513


Sdsc03515

おしっこと授乳8回。哺乳瓶の乳首をガジガジ噛んで、首を横に振り、飲まないことが多い。

眼がよく見えるようになったらしく、背伸びして何かを見たり、キョロキョロ。いろんなものに興味津々。鼻もひくひく。鼻炎が治ってよかった。

頭をぷるぷるっができるようになる。私の膝に乗っかってきて、綿ジャージ(スウェット)をかじる。私の近くで眠る。

体重356g。

6月22日(金)

5時に授乳のあと、私の首と鎖骨の上で眠る。

9:30 なかなかミルクを飲まない。スプーン1の粉を溶いたものを飲ますのに4回温めなおし、1時間以上かかる。

Sdsc03527

11:30 おしっこの色が濃い黄色(脱水)。ミルク少ししか飲まない。

初めて猫らしい丸い座り方。

14:30 おしっこ濃い黄色。何度も授乳を試みるが飲まない。乳首をガジガジ噛むだけ。

16:30 病院へ。輸液。先生がおしり(肛門の後ろ側)を刺激したらうんこが8cmくらいも出た(うちに来てから2度目のうんこ)。

17:30 うんこが出ておかながすくかと思いきや、ミルク飲まない。ずっと眠っている。私、ものすごく不安で泣いてしまう。

20:00 ミルクほんの少々。ゴロゴロ言って眠る。

Sdsc03531


Sdsc03533


Sdsc03538

11:30~0:30 ミルク+アモキクリア少々。

6月23日(土)23℃。雨。

5:00 ミルク少々。

9:40 おしっこ黄色い(脱水)。ミルク飲まない。私にくっついてくる。どんぶり3つにお湯を入れ、交互にチンして身体とミルクを保温。

冷たい雨なので病院に連れて行くのをやめて様子を見る。

その後、何十回も授乳。5、6回少々飲む。計3スプーンくらい(1日の必要栄養量は8スプーンなのですごく少ない)。元気がなくはない。

体重368g。

ちゃびがうちに来た頃に一緒に撮ったシュタイフのタビ―キャットと。

Sdsc03613

くんくん。
Sdsc03618

よろける。
Sdsc03632

Sdsc03636

21年前の7月、うちに来た時のちゃびとタビ―キャット。こうして見ると、まだおまえは、あの時のちゃびよりずいぶんちっちゃいね。

S0006

夜中1:35 急に起きておしっこ。ミルク一気飲み。しゃっくり。

6月24日(日)

8:50 粉ミルクがなくなったので湯煎で温めた牛乳。あまり飲まない。乳首をガジガジ噛んでばかり。

Sdsc03645

9:30~11:30 病院、混んでいて2時間待ち。おしっこの色、まあまあ。授乳指導、特にされなかった。

「この子、からだ中がぼこぼこだね。」とカサブタを一個とり、培養検査に出す。そう言えばうちに来た時よりも全身のカサブタが増えている気がするが、痒がってはいない。

12:00 おしっこ。温めた牛乳一気飲み(なぜか急に)。

14:00 新しく買ってきた森乳ゴールデンミルク+アモキクリア一気飲み(コジマの粉ミルクより森乳の粉ミルクが好きみたい)。

初めて小走り。まだ足がよちよちしているが動きが早くなっている。

初めて足で耳を掻く。

Sdsc03641


Sdsc03642

なぜか急に勢いよく一気飲みするようになる。

Sdsc03663

15:30 おしっこ大量。森乳一気飲み。

19:40 おしっこ。 森乳1完飲。

20:50 おしっこ大量。森乳よく飲む。

23:40 おしっこ。ミルク+アモキクリア

0:15 おしっこの刺激していたら急にうんこ大量に出る。2回だけだが牛乳を飲んだせいか、アモキクリアのせいか、少し緩くなっている。

0:20 ミルク少々。1:40 ミルク少々。

体重380g。

6月25日(月)33℃。

ついに段ボール箱から自力で脱出!

ミルクの飲み方、力強い。

横にタタっとステップ。後ろに下がって前にぴょん!とジャンプして転ぶ。

ひとりでじゃれるような速い動きができるようになる。しっぽ元気に立っている。

私の手をつかまえて噛んでキック。

Sdsc03677

Sdsc03704


Sdsc03706


Sdsc03707


Sdsc03715



|

2018年6月25日 (月)

赤ちゃんがやって来た!

6月25日(月)33℃の真夏日。

うちに赤ちゃん猫がやって来た! 名前はまだない(あれこれ考えすぎて決まらない)。

6月13日に、知人の知人が社宅の駐車場でぼろぼろの子猫の赤ちゃん(♂)を拾い、不思議なご縁で、翌日6月14日の昼間に、うちに引き取った。

この時、まだ生後10日~14日くらい。体重206g。

脱水、低栄養、低体温で、眼が開きそうで開いていない汚れたネズミのような状態で拾われた。

もう二度と赤ちゃんを育てることはないんだな、もう猫と暮らすこともないのかな、と淋しく思っていたのに、信じられない突然の僥倖。

嘘でしょう?!と、めぐり逢いに戸惑いつつ、私に全身でこの命を守れる体力があるのか、赤ちゃんのうちに死んだりしたらどうしよう、という不安と恐怖におののく。

ちゃびが亡くなった時の激痛を、再び全身で抱え込むことが怖くてたまらなかった。

ちゃびは赤ちゃんの時から花のようにきれいな子で、子育ての時は、ほとんどなにも心配はなかった。

この赤ちゃんは、身体中に疥癬?なのか、かぶれなのか、かさぶたのようなものがいっぱいある(今、菌の培養検査中)。

最初はよくくしゃみをしていて、ヘルペス(ウイルス性鼻気管支炎)のキャリアと言われた時は眼の前が暗くなった(今はゲンタマイシン入り点眼薬でほぼ症状は治まっている)。

最初の1週間は、夜中も2、3時間おきのミルクとおしっこで起こされて、私は寝不足で頭痛、首痛、激腰痛。鎮痛剤を飲み、腰痛部分に使い捨てカイロを貼ってがんばっている。

22日(金)から急にミルクを吸わなくなり脱水(おしっこが黄色)。病院で点滴したが食欲は戻らず。ぐったりした様子はないが、私は不安と過緊張のピークに。

その時、この赤ちゃんがうちに来てから初めて、私は泣いてしまった。金曜、土曜、一日中、何十回も授乳を試みるが、イヤイヤしてほとんど飲まなかった。死んだらどうしよう。病気がちの子だったらどうしよう。

きのう、新しく森乳の「ゴールデンミルク」に替えたら、急によく飲むようになった(嗜好?)。

Sdsc03667

今現在は生後20日~25日くらい?体重390g。

21年前、ちゃびがうちに来た時と同じくらいになった。

Ssdsc03675


Sdsc03678

今日、初めて自力で段ボール箱の外に出てしまった。脚力がついた模様。
Sdsc03684

きのうくらいから後ろや横にタタッとステップしてぴょん、とジャンプできるようになり、遊びかたが勢いづいた。まだ紐にはじゃれない。

Sdsc03685

このあときょうは16時30分頃、さらにトピックス。ミルクのあとに綿のジャージのひざに乗ってきてスヤスヤゴロゴロしているところ、ずっと気になっていた顔のブツ(カサブタ)をつまんで引っ張ったら、取れた。

この写真がわかりやすいが、鼻筋の左右に4つのブツ(カサブタ)があった。(左足の指と右手の指にも大きめのブツがあったが、それらは病院に行ったときに毟り取られた。)
Sdsc03720

取った後。赤くなってしまったけど、大きくゴロゴロ言って気持ちよさそうに眠っていた。

Sdsc03724

取れたもの。固くて中身は黒い。
Sdsc03725

|

2018年6月12日 (火)

「岡本神草の時代展」、風太一族、動物からの収奪について

6月10日

台風で昼頃から雨の予想。陽射しがなく、人出が少ないこんな日こそ、私は出かけたくなる。

あの風太一族を、一度、見てみたいと思ってたので、千葉市動物公園へ。そのあと「岡本神草の時代展」を見に千葉市美術館へ。

羽村のかわいいソラは、風太の3番目の子、風美の子だ。

岡本神草は、今回は17歳くらいの時の素描(デッサン)着彩など、写生がたくさん見られるということで期待して行った。

9時頃家を出、約2時間で目的地へ。千葉市動物公園は初めて来たが、かなり広い。

レッサーパンダは暑さにとても弱いらしい。きょうは涼しいので、雨の中、樹の高い枝の上で寝ている子が多かった。

樹の上で寝るメイメイ(♀2007年生。風太の子、クウタのお嫁さんでユウのお母さん)のところに登るユウ。

Sdsc02978

りんごを手で持って食べるメイメイ。手で持てないユウ。手で持てる子は左利きが多いそうだ。
Sdsc03070

今年15歳になる風太。小屋の中で眠っていたが、「風太、お仕事だよ~」と起こされてりんごを食べるところを見せてくれた。ごめんね、風太。ありがとう。

Sdsc03079_3

風太はチィチィ(♀2003年~2012年)とのあいだに8頭の子を生んだ。2017年12月現在で風太の子、孫、ひ孫、やしゃごは43名(?)。

今年、風太の15歳(人間で言うと70歳くらい)を祝う大きな記念イベントがあるそうだ。風太が疲れないようなイベントであることを祈るばかりだ。

動物園のイベントは興行であり、私はイベントのように人が集まる場所に行くことはまずないが、動物園、動物の「展示」というもののあり方、こうして見に来ている自分が「動物からの収奪」に加担しているのか、と内心はいろいろ考えて複雑だ。

私は一匹でも動物を殺すのが嫌なので、動物の肉を一切食べない。

大きな肉食獣を展示するために、人間が他の動物を殺して与えるのは、私個人は嫌なので、チーターなどは、わざわざ連れて来なくていいのに、と思う。

レッサーパンダには、今の飼育では動物は与えていないそうだ(スズメなどを食べてしまったことはあったそうだが)。

彼らを見たくて、動物園に来てしまう私も動物虐待に加担しているのかもしれない。この問いには、簡単に答えが出ることはない。

風太の立ち姿が一大ブームになっていた頃、日に3000人もの来園者があったらしい。

その頃、私にはちゃびがいた。ちゃびほど可愛い相手はいなかったので、ちゃびと暮らしているあいだ、私は動物園に行くことが一度もなかった。

ちゃびを失った今、人間的な倨傲と収奪そのものの「アート」界の瘴気に耐えられなくて、動植物に会わないと自分の生命的な活力が死んでしまいそうになるので、毎週遠出している。

リンゴを立って食べるみい(♀2013年生。クウタとメイメイの第4仔)。みいは長崎からお婿に来たライムと一緒にいるが、ライムはおとなしく、逆にみいはぴょんぴょん跳ねまわり、、木にじゃれついて転げウ~ッと木に怒ったりして、元気に遊んでいた。

土をどどどどっと掘って、虫を食べている(?)みいの姿も新鮮だった。
Sdsc03109_2

クウタ(♂2008年生。風太の第6仔)は風太一家の跡取りで、メイメイとのあいだに8頭の子をもうけた。
Sdsc03130

すごく愛嬌のあるメイタ(♀クウタとメイメイの第6仔)。お婿さん捜し中だそうだ。

Sdsc03141
メイタという名前なのは、生まれた時にはオスと間違えられていたからだ。

Sdsc03170_2

メイタは跳ぶのが得意で、1m20cmくらい上にあるリンゴをジャンプして取ることができる。

Sdsc03150

3時半頃、動物公園を出る。

ずっとカメラ(望遠レンズと標準を使い分ける)を持って、少しの休憩もなく歩き回っていたので、かなり疲労し、肩と腰と足の裏が攣りそうになった。

私は動物や植物を見る時も、好きな絵を見る時も、のんびりおっとり見ることはまずなく、いつもぎりぎりまで体力を使い果たしてのめりこんで見るので、重労働になるのだ。

私は絵描きだけれど、人間の虚妄が集約されている「アート」を見るのが嫌いだ。嫌なものが身体になだれ込んで来てイライラする。

私にとって貴重な時間と心身ともにエネルギーを使ってまで見たい価値があるものは、すごく限られる。

「絵の範疇にはいらないもの」を得意気にやっている人を見ると、誰にも想像がつかないほどの激しい不快感、嫌悪感で、私は心身ともに損傷を受けるのだ。

その汚らわしさは、ずっと何年も身体損傷として残り、消えることはない。

・・・

「岡本神草の時代展」。

私は、いわゆる「大正デカダンス」の時代の画家の絵にはすごく惹かれるので、本物を見られる機会があれば、たいてい行っている(情報通ではないので、気がつかないうちに終わっている展覧会もあるが)。

岡本神草の10代の絵を見ることができたのが良かった。

17歳の時の「手鞠と追羽根」という絵に衝撃を受けた。手鞠と羽子板と羽根を写生し、紙を切り張りしつつ構成したものだ。

茶色い紙の上に描いた羽根の、ほとんど透明な胡粉の薄塗り、ところどころ細い線で起こしている筆跡。

小さな玩具から、ここまで弱弱しさ、柔らかさ、可憐さ、精妙さを見出すことのできる眼。それを「絵」に昇華させる力量に打ちのめされた。

羽根で隠されていて、隙間から見える羽子板の絶妙な量。朱と青の透明感と分量。

なぜ、この位置で紙が継がれているのか、なぜ、継ぎ目がずれているのか、作者の感性の謎に引き込まれる。

さりげないようでいて、すごく高度で、凡庸な人間にできるようなものでない、と感じさせる絵だ。

私は公募展に出すような大作よりも、むしろこういう小さくて個人の才能が迸るものに興味がある。

あとから年譜を見て知ったことだが、この「手鞠と追羽根」は、彼が美工絵専両校製作品競技展(校友会展)で銀牌を受けたものだった。

もう一つ、私がすごいと感じたのは21~23歳頃の「秋の野」の植物写生だ。ススキの葉の曲線のなまめかしさ、どこに向かって流れる線を選ぶか、これは私の感性が求めるもの、そのものだ。

人物の素描には、私の予想よりも幼いものも多くあった。夢二の模写、浮世絵の影響、マンガ的なデフォルメの研究。

「口紅」はたしかにすごく完成されていた。

美と醜、デザイン的なセンスとグロテスクのバランス。

か細くすんなりした幼い腕。焼けて黒く変色した銀箔の桜の簪。華美でありながら気品のある古典柄の衣装。

すっきりとしたフォルムの中に、びしっと緩みなく、濃密で冷たいような装飾的要素が詰まっている。

周到に着飾り、最後に「口紅」を塗る女の、陶酔したような、これから何をしでかそうをしているのかわからないほてった表情へと、画面のすべてがデモニッシュなものへと、渦を巻くように収斂していく。

そこには強烈な「わかり得ないもの」がある。

大きな下図を写して「塗って」いく「日本画」と呼ばれるものに、今の私はほとんど興味がないが、神草の「口紅」という作品には、「塗って」いるのにも関わらず、発散する妖気の「運動」があった。

神草は、下図よりもいわゆる「本画」と呼ばれているもののほうが、遥かに生気があること(これは逆になってしまうことも多い)、その落差に感嘆した。

大正デカダンスそのものの神草の若い頃の日記が展示されていたが、サタンを愛する者は・・のくだりが図録には載っていないようで残念だ。

この時代は、岡本神草や甲斐荘楠音が命を賭けた絵画の革新や、芸術運動というものが、まだ生きていた時代だ。

|

2018年6月 7日 (木)

ふわふわのソラ、ミンごろう、マミー商店街

6月2日(土)

きょうも多摩川の中流方面へ。拝島からあきる野、秋川方面へ行ったが、私の求めている蔓草が絡まり合った薄暗い林や、小さな美しい水溜まりは見つからなかった。Googleマップの空撮で調べてから行ったのだが、この辺りは樹のない葦原ばかりで失敗だった。

小さな三日月湖のような水溜まりと倒木。最初に入ったここだけは少しよかった。

Sdsc02836

27~28℃くらいだが日差しが強すぎて汗だくになった。

Sdsc02839

Sdsc02843


Sdsc02844

くじら池。釣り人が何人もいた。
Sdsc02845

きょうのレッサーパンダコーナーは、暑いせいか屋外には誰もいず、ガラスのお部屋の中にはソラちゃんだけがまったりとご飯を食べ、いろんなところにすりすりと匂いづけをしていた。

Sdsc02850

多くの人が「あ!レッサーパンダだ!かわいいなあ。」と言った後に、「あれ?このレッサーパンダ、大きい。」などと付け加える。
Sdsc02854

そう言えば・・・(笑)・・最近、ソラばかり見慣れていたせいか気づかなかったが、ソラは普通のレッサーパンダと違う、赤ちゃん(ジャイアントパンダのような)体形だ。

Sdsc02870_2

ソラは、やたらにふわふわ、ぽわぽわ、まるまるしている。2月8日にラテと交尾が確認されたと書いてあったが、もしかして妊娠しているのかなあ。

Sdsc02876

ラテとソラの赤ちゃんだったら、もう悶絶レヴェルにかわいいだろうなあ。

チリーフラミンゴのミンごろうちゃんは、1958年から2003年まで上野動物園にいたそうで、少なくとも59歳にはなっている。国内最長老のフラミンゴさんだ。エリック・ドルフィーのように額の部分が盛り上がっているのですぐ見分けがつく。
Sdsc02892

団地の庭は花盛り。カシワバアジサイ。

Sdsc02904

ホタルブクロ(カンパヌーラ・プンクタータ)。

Sdsc02905


タチアオイとデルフィニウム・シネンシス。

Sdsc02903

キツネノテブクロ(ジキタリス)。この花はイングランド湖水地方のベアトリクス・ポターの庭で見てから大好きになった。

Sdsc02909

バスの窓から見てとても心惹かれていたレトロな商店街に行ってみた。団地に直結して昭和49年にできたもので、マミー商店街というらしい。
Sdsc02925

ちょっとアメリカやヨーロッパの片田舎を思い出す雰囲気がある。
Sdsc02927


Sdsc02930


Sdsc02931


Sdsc02943

きれいなオブジェのようになったゴミ置き場の壁のテープ。

Sdsc02946

いろいろ種類のアジサイが咲き乱れている古い塾の建物。
Sdsc02952

きょうは町中で様々な種類のアジサイを見た。最近のアジサイは八重や斑や覆輪の華やかなものも多く、100種類以上あるらしい。

|

« 2018年5月 | トップページ | 2018年7月 »