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2018年10月14日 (日)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録8(9月24日)

10月13日(土)

ちゅびとチョビの記録。

きょうのチョビ。

600gを超えたので朝、病院で血液検査と一回目のワクチン完了。

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ワクチンをしてから数時間ぐったりしてミルクを飲まなくなったが徐々に回復。

3種のウイルスを体内に入れるので、ちっちゃくて弱い子は特にアレルギー反応が出ることが多いらしい。

10月14日(金)

きょうのちゅび。

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ゴロゴロゴロ・・・

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・・・・・

イタリアのチナミさんが送ってくださったアンジェロ・トリッカ(1817-1884)によるピエロ・デッラ・フランチェスカの肖像彫刻の画像。

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イタリアの旅の記録8

9月24日(月)

きょうは、私が十代の頃から憧れていて、もう実物を見る機会はないだろうと諦めていたピエロ・デッラ・フランチェスカを見に、アレッツォに連れて行ってくださるという恐ろしい日。

私はアレッツォに着く前から緊張していた。

アレッツォに向かう途中の車からの風景。チーロさんに遠いところまで運転していただき、たいへん申し訳ない。

名残りのヒマワリ畑と秋のだんだら雲。
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アレッツォに着き(バルでコーヒーを飲んでトイレを借り、いよいよ聖フランチェスコ教会へ。

坂道を上がり、聖フランチェスコ教会の裏側を見ただけで背中と腕のあたりがぞわぞわと粟だった。

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聖フランチェスコ教会の中。入場8ユーロ。ピエロ・デッラ・フランチェスカの部屋だけは制限時間30分となる。そのほかは何時間いてもよい。フラッシュ禁止で撮影可。

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中央祭壇には「十字架のキリストとその足に接吻する聖フランチェスコ」(1250-60年 マエストロ・ディ・フランチェスコ)。
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その奥の後陣にピエロ・デッラ・フランチェスカの「聖十字架伝説」(1447-1466年)。
天井。
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「聖木の礼拝・ソロモン王と芝の女王の会見」

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「十字架の発見と検証」。この幾何学的図形のある絵は、特に1400年代の絵とは思えない。宗教的な目的を超えて、謎めいて魅力的だ。
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「ヘラクリウス帝とホスロー王の戦い・ホスロー王の斬首刑」。
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とても不思議なことに気がついた。聖十字架の物語の絵の下に大理石のような模様がパネルのように描かれているのだ。
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その手描きの大理石模様の中に鳥や魚がいたのだ。これはすごく面白いと思った。
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ピエロ・デッラ・フランチェスカは絵画の中に斬新な面白さをこれでもか、というように詰め込んでいた。

遠近法や幾何学的構図を取り入れて、当時としては誰をも驚愕させるほど新鮮だったのだろう。

今現在から見ると、描きすぎていないことの気持ちよさ、単純化、明確化された形体、輪郭のリズムと色分けなど、絵画というもの本来の魅力、そのものに思えるのだ。

戦慄させる謎めいた表情。寓意的、天上的なるものと人間的なるもののせめぎ合い。キリスト教の歴史をよく知らない者から見て、ぞくっとするほど面白い。

くすんで落ち着いた色彩と澄明で清冽な色彩の響き合い。色の奥に幾重にも異なる色を含むこと。

怜悧な涼やかさと包み込むような温かさ、明晰さと素朴さを併せ持つ得も言われぬ魅力。

詩情とは何か、ということを問いかけられる。

ファサードになんの装飾もない質素な聖フランチェスコ教会の正面。

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ピエロ・デッラ・フランチェスカの「マグダラのマリア」が見られるドゥオモは午後3時まで休館していたので、それまでアレッツォの街を散歩。

脳天が焼かれるほど陽射しが強かったが、広場で急に黒雲からぽつぽつ雨。

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3時にドゥオモへ。

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一瞬、どこにピエロの絵があるかわからなかったので、教会内にあるお土産物屋のおばあさんに尋ねると「ここから2番目の柱の陰よ。こんな目立たないところにあるなんて嘆かわしいことよ。」(チナミさん訳)。

ひっそりとあった「マグダラのマリア」。

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チナミさんによると、この絵にはいろんな逸話があるそうだ。

「ピエロは、顧客(アレッツォの一番裕福な商人でありながら支払いを滞納していた)ルイジ・ジョバンニ・バッチへの腹いせから、彼の娘ボナンナを内密に、罪深きマグダラのマリアのモデルにした。

ところが想定外にピエロの弟、実直なマルコ(妻子ある名高い裁判官)がこの美しきボナンナに気も狂わんばかりになってしまった。(ピエロの介入により、幸いにも事が深刻化する前に落着。)

その約80年後、ジョルジョ・ヴァザーリが、ボナンナのひ孫、ニッコローザ・バッチとアレッツォのドゥオモで挙式、この絵にまつわる話を知る。

自分の親戚となった家の祖先に対するピエロの報復に、ヴァザーリは仕返しをするため、自分の著書のピエロの部分に根本的に修正を加え、多くの曖昧さを挿入し、ピエロの評価にダメージを与えた。」というようなことだそうです。

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単純化されてより清冽に見える伏目の表情、髪の毛の描き方など、さすがだった。グレーの中の白に近い光輪。影の部分の色に注意して見ていた。

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次に向かったのはピエロ・デッラ・フランチェスカが生まれ、晩年を過ごした町、サンセポルクロ。

サンセポルクロの町の手前にはタバコ畑が多かった。

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サンセポルクロ到着。ピエロ・デッラ・フランチェスカの家へ。ここは現在ピエロの研究所になっているらしい。陽気な学芸員さん。

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「手すりのこの部分は上半分は修復したけど、下半分は元来のものだから、数百年前にピエロが触っていたままよ。」(チナミさん訳)と学芸員さんに言われて、手すりに触る私。

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地下室へ。
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地下。井戸。
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下水と馬屋のようなにおいが生々しく残っている。
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地下ではピエロのスライド上映中。

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家の壁の装飾は非常にあっさり、細くなよなよと描かれていた。
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「日本から来たということをサイン帳に残していってね。漢字の名前、大好きだから。」(チナミさん訳)と学芸員さんはおっしゃった。

次に向かうのは市立美術館(元市庁舎の建物)。

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ピエロ・デッラ・フランチェスカのミゼリコルディアの多翼祭壇画「慈悲の聖母」。
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この顔。

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サンセポルクロの町を救った(イギリス軍の砲撃を思いとどまらせた)と言われるピエロ・デッラ・フランチェスカの「キリストの復活」。
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残念ながら修復前の画像(お借りしてきました)と見比べると、やはり修復前のほうが複雑な古色による重厚さ、深遠さ、微細なニュアンスがすごく美しい。修復後はすっきり軽くなりすぎている。

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ピエロ・デッラ・フランチェスカ、「聖ルドヴィーコ」。
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チナミさんが左手の甲にある傷のような印はなにか、と学芸員さんに尋ねた。単なるひび割れ、という応えだったが、とてもそうは見えない。

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ピエロ・デッラ・フランチェスカ、「聖ジュリアーノ」。背景の黒緑の中にある夥しい薄緑の線が気になった。時を経て出て来た傷なのだろうか。

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次に向かったのはピエロ・デッラ・フランチェスカの「出産の聖母」があるモンテルキ。

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モンテルキの「Madonna del Parto(出産の聖母」)美術館。
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左に見えるのが美術館。向かいの建物に標識の看板がくっついている。一番下の茶色い札に「Madonna del Parto(マドンナ・デル・パルト 出産の聖母)」とある。
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美術館の真向かいにあった、(看板が付いている)とても雰囲気のある古い建物は、チナミさんによると、

ピエロ・デッラ・フランチェスカの「Madonna del Parto(マドンナ・デル・パルト 出産の聖母)」がもともとあった場所から移される際に、所蔵場所の選択肢のひとつになった「聖ベネディクト教会」だそうだ。

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「Madonna del Parto(マドンナ・デル・パルト 出産の聖母)」は撮影禁止だった。

この1点だけに集中して対峙することで、より作品を深く強烈に味わうことができる。

ピエロの中でも特に美しい、素朴にして高貴、涼やかでいて温かい顔。

幾何学的に正三角形にも、正五角形にも、正六角形にも整えられている構図。色の左右交互対象。

非常に余計なものが無く、すっきりとしていて訴えるものが強烈で、戦慄を覚える作品。

車から振り返るモンテルキの町。
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名残惜しいモンテルキ。
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9月24日のちゅび。

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