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2021年12月25日 (土)

宇野昌磨「オーボエコンチェルト」、三原舞依「レ・ミゼラブルよりI Dream A Dream」 / 笠井久子さん、画集

12月24日(金)

フィギュア全日本の個人的な感想メモ。

三原舞依「レ・ミゼラブルよりI Dream A Dream」。

ヴィクトル・ユーゴーはもちろんその壮大にして愛憎うずまく物語が素晴らしいのだが、私はユーゴ―の絵がものすごく好きなのだ。あの凄み、あの重み、闊達さ、とても敬愛している。

三原舞依選手は不幸や理不尽に打ちひしがれながらも精いっぱい生きる「レ・ミゼラブル」のファンティーヌを演じることを選び、衣装も渋く落ち着いた茶色。とても素晴らしい選択と思った。

妖精っぽさが身上の三原舞依選手だが、このプログラムは運命にあらがう抵抗力、とてつもない芯の強さを感じさせる。

私は彼女のFPよりだんぜんこのSPに打たれる。

駆け寄る姿が激しい希求そのままで、本当に彼女の願いが叶ってほしいと思った。

 

宇野昌磨「オーボエコンチェルト」

右足の負傷の不安。今まで必死に毎日、積み上げてきたものを信じることと、不安、恐怖のコントロール。

不安を意識しないように、冷静になろうとすることさえも意識しないように、集中しなければと必死になることなく、静まる水のように集中する。

ぴりぴりしているのはその場の空気で、彼自身は無表情にスタート位置に着く。

滑りだしてからは彼の世界だった。

朝の公式練習で決まらないままの4回転フリップに果敢に挑んで成功!

音楽に対して表面的にタイミングをただ合わせるのではなく、その情感、深み、無名の色調を共鳴する。

宇野昌磨ならではの、風に震える微物やたゆたう光と影まで見せる豊かな演技。

この危機的な状況の中で、やった!とおのずとガッツポーズが出るほどの手ごたえ。

しかし「うん、うん、」と自分でうなづきながらも、なかなかくだけた笑顔にならなかったのが印象的だった。

フリーでは、思いっきり、その情熱のままにやりきってほしい。

・・・

尊敬する笠井久子さんが私の画集についてブログに書いてくださった。

「福山知佐子さんから、画集「花裂ける、廃絵逆めぐり」を頂いた。チューリップ、タンポポ、アネモネ、スイセン、コスモス………が、朽ちていく様を描い素描が、ページをめくるごとに次々と現れる。花弁は縮れ、葉は捩れ、茎はくねくね曲がっている。彼女が描く鉛筆の線の一本一本を丁寧に見ていると、不思議に私の壊れていくカラダが踊り出す。死に向かって、私は永遠の時間を生きている。凄いな」

akirakasai笠井叡WEBサイト

笠井久子さんは、もう40年もリウマチに苦しんでおられる。

20年前、久子さんが首の骨のたいへんな手術をされた時、病院にお見舞いに行った。

手の指もどんどん変形して、前にお会いした時も、PCのキイボードを叩くのも痛くてなかなか簡単にはいかないとおっしゃっていた。

私も首の筋肉を切除してからずっと首と肩の凝りと頭痛に苦しんでいるけれど、そんな痛みの比ではないだろう。

福山知佐子画集『花裂ける、廃絵逆めぐり』(リンクをクリックすると内容の説明に飛びます)、水声社から発売されました。

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巻頭文:ジョルジョ・アガンベン、論考:水沢勉、鵜飼哲、鈴木創士

自分で構成を考え、たくさんの人に助けられて、何年もかかってやっとできた本です。

ひとりでも多くの方に手に取っていただけたらと祈っております。

 

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