« 2024年3月 | トップページ | 2024年5月 »

2024年4月

2024年4月28日 (日)

プーステブルーメ(タンポポの穂綿)・鷹

4月25日(木)26℃

アオスジアゲハ
Sdsc08915jpg

本の打ち合わせの後に散策。

休薬中で顔のむくみも引いてきたので少しでも多く活動したかった。

これからは本当に日々を大切にしたいので光がきれいな初夏の日には植物を見に出かけたい。それ以外の日はとにかく仕事に集中したい。

蜜のような香りに頭がふわっとする麝香藤(ジャコウフジ)。うす紫がかった鶯色から金茶色の葉も優雅な一重黒龍藤。

満開の春紫苑(ハルジオン)と一緒にたくさんのプーステブルーメ(タンポポの穂綿)を見た。

Sdsc08925

タンポポは個体によって葉の切れ込みが違う。あまり切れ込んでいなくてぼんやりしたタンポポもある。

蒲公英(タンポポ)や春の野芥子(ハルノノゲシ)を見つけると、いつも葉の切れ込みの形が一番美しいものを探してしまう。

たんぽぽの群生から少し離れたところにブタナの群生と地縛り(ジシバリ)の群生を見つけた。

ブタナもジシバリも花はタンポポによく似るが、ブタナの茎は濃い緑色で枝分かれしている。

ジシバリの茎は糸のように細くてとても可憐。最近、近所でジシバリを見ることが少なくなった。

Sdsc08959
ジシバリ
Sdsc08976

ある灌木を見ていた時に、隣の高い樹からドン!という音とともに真っ赤な丸い果実のようなものが落下した。

上を見上げると針葉樹で実も花もなっていなかった。

バサッと大きな鳥が飛び立ち、すぐ近くの枝にとまってカッカッカッカッと鳴いた。

鷹だった。

大きくて真っ赤な果実のようなものは鷹が食べていたなにか動物だったようだ。

この場所に鷹がいることは胸に秘めておこうと思う。

4月24日(水)雨

雨の中でハゴロモジャスミンや柑橘の花、スズランを見た。

雨の中でも香る。

私は好きな花を見つけると必ず顔を近づけて香りをかいでいる。

今の季節では藤と同じマメ科のシロツメクサの花の香りがとても好きだ。

それと柑橘系の花(オレンジ、レモン、ブンタン、キンカン、ミカンなど)の香り(ネロリ)。

夕方から仕事。まだ頭のひらめきは少ないが、とにかく今できることを少しでも進めること。

|

2024年4月20日 (土)

頭6割復活

Sdsc08813
近所のリラ(ライラック)。優しい香り

4月19日(金)風が強い

今朝はだいぶ顔のむくみが引いてきた。

それと同時に頭の回転とやる気も6割くらい戻って来た。

午前中はゆっくりして午後から4時間ほど仕事。やる気はあっても疲れやすい。

まだ薬を飲んでいなくてなんの副作用もない時は、最初は不安で迷いながら少しずつ仕事を進めているのが、どんどん加速して、頭の中にアイディアが湧いてきて止まらなくなることがあった。

やりたいことがどんどん見えてきて、まったく疲れを感じなくなり、本当に時間の感覚が無くなる。

今まで、そういう状態が時折やってくるおかげで絵が描けてきた。

それが何度か来ないと作品は展示予定に間に合わない。

薬の副作用さえなければ、必ず頭は回転してくれるはずと思うが。

しかし26日からまたレットヴィモを服薬(今度は240mg)しなければならず、レットヴィモを飲まなければ命自体が無くなる。

4月18日(木)曇り一時雨

まだ顔のむくみと頭の朦朧感は引かない。

この怠さで午後の卓球に行けるのか迷ったが、肝臓が悪い患者にも少々の運動は必要、という記事があったので行くことにした。

今日は3人しかいなかった。

最初は身体が重くて動かなかったが、少しずつ慣れて、最後に大先輩のT原さんと1対1で勝つことができた。

私がうまくなったわけではなく、T原さんがミスしただけだが。

卓球のゲーム性がリハビリになっている。

16日(火)の夜から17日(朝、夜)、そして今日の朝と断薬しただけで全然身体の動きが違う。

 

 

|

2024年4月19日 (金)

肝性脳症?レットヴィモの副作用

Dsc08817
かごの中に入ってくつろぐチョッピーくん

4月17日(水)

朝は10時過ぎまで寝ていた。無理やり起きて9時に薬を飲まなくていいので楽。

顔のむくみは酷く、後頭部と側頭部の緊張性頭痛(ズキズキではなく筋膜が締め付けられる痛み)。

卵1つとパン1つを食べてまた寝、昼1時に目が覚める。それでも地面に押さえつけられるような疲労感でまた寝てしまった。

夕方5時に起きる。玄米を焚いて鮭、ゴマ、海苔、厚揚げなどゆっくり食べる。

今日はほとんど何もできず、ただ休んだだけ。

脳の朦朧感は気持ちよいぼんやりではなく、頭が重い鉛で固まったようなストレス。

なにもかもが怠く、からだが動かず、顔も酷いし、人とまともに会話できる状態ではない。

今の状態が続けば、この秋にギャラリーで展覧会を開いても在廊するのは無理。

それどころか作品制作も間に合わない。

・・

肝臓が悪いと出る症状を調べてみた。

疲れやすい・だるい・・・安静時でもエネルギー消費量が多くて肝臓がいつもエネルギー不足の状態にあることと、肝臓のエネルギー源である糖質を利用する能力が低下。

浮腫・・・血液中のたんぱく質(アルブミン)が薄くなり浸透圧が下がる結果、血管から水分が出て行くので、腹水や浮腫(むくみ)が起こる。

肝性脳症・・・アンモニアなどの有害物質が脳に到達して頭がぼーっとする。

黄疸、発熱、発疹、皮膚のかゆみ、出血傾向、吐き気、食欲低下・・・これらの症状はまだ出ていない

まずオルニチン。身体に溜まると有害な物質であるアンモニアの代謝、解毒を促進。

血中のアルブミンを上げるため、BCAAの摂取が有効らしい。

肝臓での抗酸化作用を上げるため、スルフォラファンが有効らしい。

筋肉を動かすためのエネルギーを作り出すのにカルニチンが有効らしい。

とりあえず有効かもしれないものは摂取してみる。

 

|

2024年4月17日 (水)

レットヴィモ休薬

Sdsc08281_20240417211501
プフとチョッピー

4月16日(火)

レットヴィモ320mg30日目。

朝起きた時、ひどいむくみと隈で疲れた顔。眼もはっきり開かなくてどんより。

眼の奥とこめかみと後頭部が圧迫されて痛い。全身疲労でとにかく苦しい。

国立がん研究センター中央病院で血液と尿検査。

頭頸・食道内科のH先生に「どうですか?体調は・・」と聞かれ、

「とにかく頭重と疲労で朦朧として苦しいです。頭が働かなくてぼけてるし、だるくて動けないです」

私の酷い顔と検査結果を見たH先生は優しかった。

肝臓の数値が上がっていると。「脳の浮腫が強いんですね」とも。

それで10日間休薬することになった。

 肝臓の数値

     2024/4/2 → 2024/4/16
ALP(IFCC) 139 → 167(基準値38~113)
GOT(AST)   29 → 54(基準値13~30)
GPT(ALT)    43 → 73(基準値7 ~23)

「10日も休んで腫瘍がまた大きくなることは・・?」

「それはだいじょうぶ。とにかくゆっくり休んでください。」

やっと休める!

苦しかったが自己判断で断薬するのが憚られて我慢していたので、すごくほっとした。

束の間の休薬期間だが有意義に時間を使いたい。

18時にWさんにマッサージしていただき、「うわ~!すごく頭と顔が固い~!」と驚かれた。

脳浮腫で頭に強いストレスがかかっているらしい。

額など異常にがちがちで、もまれると「痛い!痛い!」と叫んでしまう。

ずっと頭の筋膜が痛いので、自分でもしょっちゅう、こめかみや後頭部をもんでいるのだけど。

 

 

 

|

八重桜(駿河台匂、福禄寿など)・ レットヴィモ副作用

4月15日(月)26℃

レットヴィモ320mg29日目。

遅咲きの桜、駿河台匂(スルガダイニオイ)、御衣黄(ギョイコウ)、福禄寿(フクロクジュ)などを見に新宿御苑へ。

今朝はいよいよ副作用の倦怠が酷く、顔はパンパンにむくんで眼の奥や後頭部がずーんと痛んだが、今日を逃すと桜が散りそうなので頑張って出かけた。

駿河台匂は強い芳香がある。花弁がギザギザしていて旗弁(雄蕊が変化した花びら)があり、魅力的な桜。Sdsc08635

こんなことをしていていいのだろうか、という焦りもある。

桜を描くことはたぶんないのに、ただ現物を見たくて、体調が悪いのに歩き回っている。

ただ間近に会えた時にはっとするし、匂いを嗅いだ時に確かに気持ちが良くなる。植物の香気が見えるような気がする。

タンポポはだいぶ穂綿になっていた。まわりに高い草のない場所のタンポポはロゼットのまま小さく咲いていた。

隣には薄紫のサギゴケ。やはり紫のキランソウ(金瘡小草、別名「ジゴクノカマノフタ」)。可憐なキュウリグサ。かわいいオニタビラコ。

御衣黄と鬱金は満開を過ぎて、黄緑色の花の真ん中が赤く変化していた。

一葉(イチヨウ)と普賢象(フゲンゾウ)と関山(カンザン)も散りかけ。

園の端っこの関山。
Sdsc08674

今年もやっと会えた福禄寿。
Sdsc08716

レットヴィモを飲み始めてからすぐに右大腿の筋肉が違えたように痛くなってしまい、足を引きずるように歩いていた。

それから日増しに全身疲労感が増して、筋肉痛もあり、一度も走れなくなっていた。

今日は散る花びらのほうに少しだけ駆けた。

Sdsc08772

4時頃に園を出、急いで帰宅して食事して夜間卓球へ。

さすがに今日はきつかった。

睡眠は多すぎるくらいなのに、まるで立ったまま昏睡してしまいそうになる眠気。

朦朧として身体が動かなくてまともに打てない。

自分が何をしているのか、はっきり認識できないような頭の状態。

この異常な怠さは、だいぶ肝臓もやられているのかなと思う。

久しぶりに卓球に来たAさん(デザイナー)と少し話せた。

4月14日(日)

レットヴィモ320mg28日目。

今日は疲れて朝の服薬後にまた眠ってしまった。

頭が朦朧として眠くて仕事にならない。

小さな物忘れが酷い。口渇も苦しい。

そろそろ副作用も蓄積されてピークになっている感じ。

|

2024年4月14日 (日)

河畔林の新芽

4月13日(土)

レットヴィモ副作用のむくみと頭の濁りがある中でも、きのうと今日は比較的マシだった。

透き通った点々の新芽が見たくて出かけた。

朝起きた時は、全身倦怠と筋肉痛で、駅から歩いて行けるのかと不安だったが、今日は歩けた。先日の御苑に行った時よりは力がある。

早緑の点描の中に枯れ蔓の複雑な絡みの塊が残る。

Sdsc08437
枯れ蔓が絡まる枯れ木はほとんどがサイカチで、よくみるとすべての枝だけでなく幹までもが鋭い棘で覆われている。怪我しそうでとても危険。
Sdsc08516

Sdsc08464

昔、6月に来た時はぬかるんで運動靴がずぶずぶと沈んだ。

あの時は壮麗な花火のようなシシウドの花が美しかった。

林の中にはたくさんのカタツムリがいた。

2月にひとりで来た時は、凍えながら間近にアオサギを見た。

すべて、忘れることなく覚えている。私の好きな場所。

もう体力的に来られなくなるかもしれない。でも今日は来ることができた。

今日の乾いた原には雪の結晶のような、まだ若いカワラヨモギ。

Sdsc08540

近くの藪の中からキジが飛び立った。

Sdsc08387

前に沢渡さんと撮影した日曜日にもいたが、「ラジコン禁止」の看板があるのにラジコンを飛ばしている人たちがいる。

横を通ったが、けっこう年配の男性3人だった。看板はいくつか立っているが、ここは鳥獣保護区じゃないのだろうか?

さらに林全体に響く大音量で音楽を流していたのですごく腹が立った。青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」だった。

ウグイスやシジュウカラのかわいい鳴き声が聞こえない。

わざわざドラムセットを車で運んで来て、土手で反響するように大きな音で叩いて喜んでいる人にも何度か会っている。

静かな空気を壊す勝手で汚らしい自己顕示。そういう人たちが本当に嫌。

 

 

 

|

2024年4月11日 (木)

十二月桜(太白)、レットヴィモの副作用がきつい

4月10日(水)

レットヴィモ320mgを飲み始めて24日目。

きのうくらいから副作用が強く出て体調が悪い。

眠気と倦怠感が酷くなり、顔の浮腫も確実に増し、右目の瞼が眼にかぶってきた。

「十二月桜」(以前は「太白」の札が付いていた)が見たくて新宿御苑へ。

http://chitaneko.cocolog-nifty.com/blog/2022/04/post-690bf6.html 

混雑を避けて大木戸門から入場。「今日は予約なしで入場できます」の看板。

もうソメイヨシノはほとんど散っていたがそこそこ混んでいた。

中央広場のすぐ手前の鬱蒼とした林の中の、愛着のあった山桜の古木が無くなっていた。

てんぐ巣病の枯れ枝が増えていたから切られてしまう気はしていたが、淋しい。

池の手前の「琴平」は咲きかけ。「十二月桜」(ほぼ「太白」)は終わりかけ。「駿河台匂い」はまだ莟。
Sdsc08335
「十二月桜」(ほぼ「太白」)

好きな桜に会えて嬉しいが、いつものわーっと胸が躍るような快感が湧いてこない。頭の重い靄に圧迫されている。

通常の私なら何種類もの桜を見るためすごい勢いでがんがん歩き回るのだが、とにかく眠くてだるくて早く歩けない。

千鳥足ではないにしろ、まるで泥酔しているような疲労感。

そのあと千駄ヶ谷門の方に行こうとして方角に迷ってしまった。

千駄ヶ谷門近くの高いソメイヨシノの森はほぼ散っていた。

「鬱金」と「一葉」は5分咲きで美しかった。

Sdsc08332
「鬱金」

途中、ベンチが空いていなくて座れなくて、太腿や肩も痛いし、本当にちゃんと歩いて帰れるのだろうかと心配になるくらい怠かった。

なんとか新宿門から出て、新宿高校のフェンスの咲き始めたモッコウバラを見ながらヨタヨタと新宿駅へ。

塀の隅のハルノノゲシが美しかった。

4月9日(火)

眠くて怠くてたまらない。むくみで眼が大きく開かない。

16時にWさんにマッサージしてもらったが、Wさんが言うには足は(病的ではなく)普通のむくみかた。これくらいのお客さんはよくいると。

顔はむくんでいるが知らない人が見たら皮膚が張っているから若く見える、と。

ただ頭から額はがちがちに凝っているそうだ。

私としては眼や後頭部が重く痛くて顔も苦しい。

マッサージしていただいたあと、仕事。

とにかく手仕事に集中して少しでも脳の血流をよくしたい。

|

2024年4月 9日 (火)

神代植物公園 桜

4月7日(土)

ずっと雨ばかりの春。久しぶりの晴れ間に神代植物公園へ。

朝が一番だるくて頭重が辛いが、お風呂に入り、むくんだ眼がしらや頭をマッサージしてなんとか眼を開けた。

昼頃に着く。

スミレ展を見たり、薄紅に霞んだ景色を見たりで興奮。

桜はちょうど満開でビニールシートを敷いた人たちがいっぱい。

誰もいない梅園で休憩。できたばかりの小さな梅の実はまだ肉がなくて固い種のかたちをしている。

椿園は雨でほとんどの花が茶色くなっていたが、日陰にはぽつぽつと満開の花もあった。

Sdsc08132

植物の中を歩き回っていたら、明らかに脳浮腫の頭重と倦怠感が少しよくなったのを感じた。

Sdsc08110
Sdsc08268_20240408161401
八重枝垂桜

Sdsc08276
浮腫が始まっている顔。
Sdsc08306

桜は私の大好きな「白妙」と「白雪」「太白」「鬱金」を発見。いつも新宿御苑で見ていたが、神代にもあったことに感激。
Sdsc08198
白雪

Sdsc08322
陽が翳った時の桜。
Sdsc08323

4月8日(月)

夜間卓球へ。

きょうはまったくのすっぴんで、むくんだ顔をしているせいか、何度か「だいじょうぶ?」と皆さんからお気遣いいただいた。

私としては卓球をしている瞬間は楽しくて頭重も倦怠感も忘れてしまう。

ダブルス(8人で毎回違う組み合わせ)8試合して6試合勝っているので調子もいいほう。

絶対に勝てないのは相手チームにM原先生がいる時。

M原先生の次に上手なのが40歳代から始めた(今は80歳代)というT原さん(男性)。

T原さんの次に上手なのが中学時代にやっていたというK田さん(男性)。

今日はT原さんとK田さんチームに、私とK堺さん(女性初心者チーム)が初めて勝つことができた。

勝因は、T原さんの苦手なバックに私がポロリポロリと短い球で返球したこと。

「頭が使えてる」とT原さんにほめられた。脳浮腫でもまだ少しはいけるみたい。

卓球をやって帰宅してからのほうが、何も運動しないより血圧も安定するようだ。

 

 

 

|

2024年4月 5日 (金)

分子標的薬レットヴィモ(セルベルカチニブ)とフラノクマリン類の飲み合わせ

Sdsc07516
ご機嫌なプフ。

4月5日(金)

結論から言うと、製薬会社のイーライリリーの答えは

「社内ではレットヴィモとグレープフルーツを一緒に摂った試験はしていません。

しかしレットヴィモを摂った後の血中濃度(体内分布)の値が高いことから、フラノクマリン類をとってもさほどの影響はないと考えられます」とのこと。


3月18日に、国立がん研究センター中央病院の頭頸食堂内科のH先生から、

「レットヴィモを飲むときはグレープフルーツ類を食べたらだめ」と言われた。

降圧剤がグレープフルーツなどの柑橘によって代赭阻害されることは知っていたので、レットヴィモもそうなのかネット検索したが、レットヴィモに関して代赭阻害と書いている記事は無かった。

メーカーのイーライリリーの問い合わせ窓口に電話したところ、「そういう記載はないです」とのこと。

4月2日に、イーライリリーに電話して確認したことをH先生に報告したら、

「そんなことはない!グレープフルーツはダメ!」と強く言われた。

「ユズやオレンジもですか?」と聞くと「ユズは知らん!」だそうだ。

(私の長年主治医だったもとがんセンター頭頸科部長のA井先生も、今の主治医のY本先生も、呼吸器外科で私の肺を執刀してくださったY倉先生も、こんな言い方は決してしない。それを言うなら「ユズはわかりません」でしょう、とイラっとくる。)

 

それで今日、もう一度イーライリリー社に電話してレットヴィモがフラノクマリン類に代謝阻害されることはまったくないのか、レットヴィモ使用のための冊子に説明がないことの理由を質問してみた。

そうしたら冒頭に書いた通りの答え。

「フラノクマリンは消化管のCYP3Aを阻害するのですが、レットヴィモはバイオアベイラビリティ(bioavailability 服用した薬物が全身循環に到達する割合をあらわす定数)が高く、摂った後の体内への分布が高いことからあまり影響はないと考えられるので、注意書きに記載していません」


ネットで調べると体内への分布が低い薬の代謝を阻害する「フラノクマリン」類は、

柑橘類の中でもグレープフルーツ、ブンタン、ハッサク、キンカン、ナツミカン、イヨカン、オレンジなどに含まれる。

私が何十年も常用しているアールグレイ紅茶のベルガモットにも含まれる。

フラノクマリン類が含まれない柑橘、レモン、カボス、ユズなどはだいじょうぶ。

成分が薬の分解を阻害すると血中濃度が高くなり、薬が効きすぎてしまい、副作用が強く出る。

 

さらにイーライリリーのレットヴィモ担当の人に質問した。

〇副作用が強く出た時は自主的に断薬するように言われ、3日で薬が身体から抜けると言われたがそのとおりか

「社内の試験では断薬してから1週間で体内から抜けた。でも個人差がある」

〇減薬すると耐性がつきやすいという記述をどこかで読んだが、断薬と減薬で耐性のつきかたに違いはあるのか

「社内では耐性についての試験を行っていない。ただ減薬して続けている人はいる」

耐性をつけずになるべく長く使う方法を一番知りたいが、レットヴィモは甲状腺癌では昨年末に保険適用になったばかりの薬なので、まだわからないことが多そうだ。

 

|

2024年4月 3日 (水)

レットヴィモの副作用

4月2日(火)

国立がん研究センター中央病院での血液・尿検査。

内科のH先生に副作用の相談。1時に血液を採取し、1時半診察の予約だったが呼ばれたのは3時半。

血液・尿の結果は少し肝臓の数値が上がっているくらいで、あとはほぼ問題なし。

3月18日にレットヴィモ全量320mg開始で、

現在、副作用で辛いのは強い眠気、頭重、全身倦怠。

8時に起きた時に頭重、眠気がひどい。朝食をとり9時にレットヴィモを内服し、それから起きていられなくて眠ってしまう。

3時間も寝てしまい、さらに起きた時も頭重、倦怠ですっきりしない。

つまり24時間、頭重、眠気、全身の疲労感でやる気がおきないということ。

顔のむくみも出ている。後頭部と眼のまわりが重くて痛い。

H先生は「脳が浮腫しているから頭が重いのかもしれない」と言われたが、

たしかにお腹こそ痛くないが、生理直前の嫌~な怠さ、頭の濁りにそっくり。

これが毎日、ずっと続くと思うと真っ暗。

H先生には「副作用は重い方なのかも」と言われた。

ほかには4日前から口内炎。アフタッチを出していただく。

最近は夜中3時過ぎに口内がカラカラにひりつき、眼が覚める。

頭がぐらぐらするくらい眠いがなんとか起きて水を飲み、アズレンで嗽をする。

その時にトイレに行くが尿はたくさん出るので、決して水分摂取量が足りていないわけではない。

とにかく頭が重く冴えなくて仕事が進まないことがとても辛い。

それと、もうひと月近く前に、特にひねったでもないのに右脚の太腿の筋が違えたようになってしまい、一時は布団から立ち上がるのも痛くてやっとだった。

よくなったり、悪くなったりを繰り返し、まだ完全によくなっていないが、その筋肉の痛みもレットヴィモの副作用と言われた。

血圧も高くなる時があるが、しばらくすると140-80くらい(やや高めになってきた)に戻る。

「血圧が高いままになったり、酷く体調が悪い時は自己判断で休薬してください。

この薬は3日くらい抜けば身体から抜けます。絶対に減薬しないですぱっと休むように。」と言われた。

副作用を我慢しすぎて命が危険になることがあるから、うまく休みながら長く続けられるように、とのこと。

「がんセンターでレットヴィモをやっている人で3年続いている人がいる」と言われた。(治験からずっと、ということ)

この薬は耐性がついたら終わり。

そしてこの薬をやめたら、また癌の転移が大きくなってしまう。

・・

今日は疲れたが、ひとつだけ良い知らせがあった。

私の絵があるところで高く評価されたとのメール。

私にとってはなによりも嬉しい知らせ。

重い頭とからだでどうしようもない毎日だが、

なんとか命を存続させていれば、なにか良いことがあるものだ、と本当に嬉しかった。

肝臓に負担がかかるのでもうお酒を飲むことができないので、ノンアルコールで乾杯。

 

 

|

« 2024年3月 | トップページ | 2024年5月 »