南雄介さんに絵を見ていただく
1月29日(水)
元新国立美術館副館長の南雄介さんに絵を見ていただいた。
最初にお茶を飲みながらおしゃべり。
アガンベンの『アウシュヴィッツの残りのもの』と、デリダの『動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある』などにからめて、証言不可能性、表象不可能性と、アートによる「当事者」の身体からの収奪について私からお話した。
おしゃべりのあと、梱包を解きながら、絵を見ていただく。
私の絵について「破滅的な生き方の人を引き寄せそうな絵ですね」と言われた。
そうだとすれば、それはきっと枯れていく植物の運動を描いていると同時に、絵そのものが崩落しているから(止めてあるけれど)だろう。
私は自分の外にあるもの、枯れていく植物、錆、退色、剥落など人間の手ではなく雨風と時が作ったものに惹かれること、なるべく自分の意図でなく偶然や時が作ったものを画面に召喚したいことなどをお話しした。
私の絵は、現代アートの要素があると同時に桃山の障壁画につながっていて、また、宗達のような要素もあるとも言われた。
現代アートについて、いろいろ質問してお答えいただいた。
現代アートは感性がなくても理論が理解できれば見ることができるので「意識高い系」の若い人たちが見る、とのこと。自分が最先端のアートを楽しんでいるという自負もあるのだろう。
「テキストだけで作品はいらないのでは?と思ってしまうものが多いんですけど」と言うと、「そういうことはありますね」と。
現代アートの3大コンテキストというものも教えていただいて、ああ・・なるほど、と思うと同時に虚しさを感じる。
最先端のメディアアートなどは、メディア(人工)と人工の組み合わせで、私にとっては非常にストレスになるもの。
現代アートの作家の仕事はますます人工にのめり込み、デッサンから乖離し、そこに生きているもの(ロジックが破綻した場所で時とともに生成するもの)を見ようとしない。
南さんは村上隆の企画展をされたことがあるそうだが、「村上隆はきっと福山さんの絵が好きですよ」と言われた。ああ見えて村上隆はホルスト・ヤンセンが好きらしい。
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