写真

2025年4月17日 (木)

沢渡朔さん「AWA no HIBI]」内覧会

4月10日(木)曇りのち雨

少女の頃から大好きな沢渡朔さんの写真展「AWA no HIBI」の内覧会に、Akio Nagasawa Gallery Aoyamaへ。おはがきをいただいていたので伺わせていただく。

青山骨董通りを散歩。ちょっと脇道に入ると、素晴らしくきれいな花々が飾られているウインドウに思わず駆け寄る。

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「青山フラワーマーケット」の本店だった。

6時から内覧会だが、5時半くらいに伺ったら立木義浩さんはもういらしていた。

それで私は27年も前のガーディアンガーデンとクリエイションギャラリーG8の「検証・沢渡朔の写真美学」展の時のことを思い出していた。
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6時を過ぎた頃からすごい数のお客様。ひとりひとりと話す沢渡朔さん。

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この日は少し肌寒くて、私は浮腫が酷く出てしまっていたので人に顔を見られたくなかった。

そうっと沢渡さんの近くに寄って、2.3m離れたところからお客様となにを話しているのか、わずかに聞こえてくる会話を伺ったりしていた。

「30歳の沢渡朔はまさにアンファンテリブル。『少女アリス』と『ナディア』は沢渡朔にしか撮れない。篠山紀信にもアラーキーにも撮れない」

と沢渡さんに熱弁しているお客様がいて、私がいつも沢渡さんに心からお伝えしていることと同じなので、

無言で沢渡さんに「本当にそのとおりですね」とにっこり目線を送ると

沢渡さんは昔から同じ仕草で、ちょっと困ったような恥ずかしそうな顔を私に返してくれる。

「いや、みんなもっとすごいの撮ってるわけだからさあ」と謙遜する沢渡さんは本当に繊細で気取りがなくて素敵な人。

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私を撮ってくださった時もそうだったが、ポーズをとらせるのではなく、自然な感じで女性を自由にさせて撮っていく。

その場所で、現場で、撮られる側と撮る側がなにか感じれば自然に絵になっていく感じが、沢渡さん特有の、女性を柔らかく自由にしていく無言の感応力、その信頼感が素晴らしいのです。

そして靄のような、小さく震える片隅の植物のような、その一瞬の場で出会うとらえがたいものを撮ってくださるから、私は沢渡朔さんの詩的な写真が大好きなのだ。

会場ではとても素敵なソムリエ(?)さんがワインなどの飲み物を配ってくれていた。

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この日はこのあとローソンのイートインで休んでいたら急に強い雨となり、傘を買って帰った。

・・

1998年「検証・沢渡朔の写真美学」展(Guardian Garden ガーディアンガーデンとクリエイションギャラリーG8の二会場)の時の沢渡朔さんと私。
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詩人の白石和子さんと沢渡朔さんと。
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この時のモノクロ写真は当時のアシスタントさんが撮ってくださっていた会場写真だと思うが、わざわざ自宅にお送りくださって、なんて丁寧なのかしらとたいへん感激したものだ。

この時、金子功ご夫妻が全身カネコイサオの服で現れて、うわ!すごい!ユリさんきれい!って衝撃を受けたのを覚えている。

今思うと、なんでお二方を撮れなかったのだろうと残念でたまらないのだが、緊張して慌てていたのか撮ることができなかった。

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写真家さんたちのトークがありました。女性を撮ることについてだったと思う。

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今も昔もかっこいい沢渡朔さんと立木義浩さん。

「検証・沢渡朔の写真美学」 この本は沢渡朔さんのお生まれの時のことから、「女性を撮ることに独自の美学を貫きとおす」沢渡朔さんのデビューから約20年の写真人生をまとめた素晴らしい本なのです。

当時いただいたサインも入っていて、とても大切にして時々読み返している。
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この本と2004年の「Natural Glow 特集沢渡朔 「NADIA 究極の愛との出会い」」は沢渡さんの感性のありかたがよくわかる。私の宝物。

今、私が編集制作中の本は、沢渡朔さんが撮ってくださった写真(20年前に廃墟で撮影、一昨年に癌で右肺葉を摘出した時の手術痕を撮影、昨年に枯れ野原で撮影)と、谷川俊太郎さんがくださった詩と、私の(1冊目の画集にはいらなかった)絵をまとめた本です。

 

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2025年4月11日 (金)

新緑、椿、枝垂桜、浮腫がましな日

4月9日(水)23.8℃

今朝は眼が覚めた時に顔が冷えていなくて、眼の奥と瞼の痛みが少なかった。明け方の最低気温が11℃で寒く無かったせいか。

きのう、マッサージ師のWさんに「頭ががっちがち!びっくりするくらい!頭痛が酷いレヴェル」と言われて、こめかみを思いっきりもんでもらったおかげか。

最近のうちでは浮腫(鬱血)が軽いほうだ。浮腫の調子は日によってすごく差がある。

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ソメイヨシノ。私の好きな緑の光の帯が出た。

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私の大好きな去年の立ち枯れと、点描の新芽と、緑の光の帯。
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この緑の光の帯はレンズの汚れのせい?


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白い八重椿。「白雪」だったろうか・・?
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枝垂桜。

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井之頭公園の池。残照ぎりぎりに間に合った。

なんとなく感傷的な風景だが、毛利武彦先生がこの池を森閑とした風景として描いていたのを思って、桜の季節にはつい来てしまう。

 

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2025年2月21日 (金)

忙しい。 ギャラリーのかたが絵を見に来られる

2月10日(月)

ドアを入ったところの引き出しの上で待っていて、家に帰って来た瞬間にぐねぐねがっつんと甘えてくるちゅび。
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本日の私の顔の浮腫は、最悪の時よりはだいぶましなほう。

2月14日(金)

新宿眼科画廊の展示『影の分際』の初日を見に行く。河口梨奈さんに挨拶。

新宿ゴールデン街にある昔のグループサウンズのお店。入ったことはないけれど、この写真がいっぱい飾ってある窓が健在だったことが嬉しい。

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2月15日(土)

新宿眼科画廊の展示『影の分際』の2日目を見に行き、菊井崇史さんとお話しできた。

藤本哲明さんともZOOMでお話しできた。

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写真家の河口梨奈さん

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けれど今日はギャラリーの人が絵を見に来られる約束があるので、菊井さんのトーク(ZOOMで藤本哲明さんと村津蘭さんとつながっている)の時間までいることができず、残念だが17時すぎに失礼した。

・・・

ギャラリーのかたが絵を見に来られた。

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鉛筆デッサンまで熱心に見ておられた。

「すごくいい」と言ってくださった。私のことを「インテリすぎて淋しい絵なのかと思ったけど、ぜんぜん違ってて、明るくて強い」と。

相当に絵が好きなかたのようで、私がピサネロが好きだと言ったら「ヴェローナ」という町の名前が出てきたり・・。

けっこう話が弾んで夜11時過ぎまでおられた。

まあ、この先どうなるかわからず・・。

体力と時間のこともあるので、今までのように根を詰めてやるのではないかたちで、いろいろおまかせできたら嬉しい。

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2024年3月20日 (水)

沢渡朔さんに選んでいただいた写真を見る / レットヴィモ開始

3月19日(火)曇りのち晴れ

7時に目が覚めた時、少し瞼に違和感。目を開けようとすると押さえつけられる感じ。

微かだがレットヴィモのむくみと倦怠感が始まっている感覚。

昨日と同じ雑炊。9時にレットヴィモ80mg×2。

・・

沢渡朔さんの事務所に行って、選んでくださった写真をPCで見る。

正直、ずっと私の動きが美しくなくて失敗だったという悔恨に苦しんでいたのだけれど、

写真を見てびっくり。本当にすごかった。

さすが、写真の詩人、沢渡朔さん。

私が撮られているので、決して顔がきれいなわけでもなく、スタイルもまったく色気がないのだが、

まさに私らしくて、私ではない誰か

細い蔓の無数の曲線がうねる隙間から微かに見える誰か

髪の毛がなびく瞬間、身体がしなる瞬間、跳躍する瞬間、くずおれる瞬間、

森の中の移ろう黒いシルエットになったり

突然、森が白く燃え上がったり・・・

私の知っている大好きな枯れ蔓の森の世界でありながら、完全に「もうひとつの世界」になっていた。

すべてがさり気なく、まったくありきたりではないことに激しく打たれた。

そして「すごく自然でしょう。植物と一体になってるし。今回はすごく動いてくれたので、前に撮った時にはなかった写真が撮れた」と言ってくださった。

「福山さんがどうしても嫌だと言うのがあったら、それははずすから言って。」と言われ、

あまり距離が近いもの、顔や皮膚がはっきりしすぎているものは恥ずかしくて嫌だったのだが

「これ?だいじょうぶだよ。これいい写真だよ。」と。

「若く見えるし、子供が遊んでいるみたいでいいよ。」

きわめつけは「俺は福山さんが絶対気に入るものだけを選んだんだから。」と言われ・・・

沢渡さんが私の感覚を理解していると言いきってくださった、

あまりのかっこいい言葉に胸が詰まって、もう何も言葉が出なかった。

すべては沢渡朔さんのおかげ。

・・

そのあとローズヒップティーを飲みながらお話した。

最近製造中止になったチェルシーの昔のCM(私の大大大好きなサマンサが弟と出ていた)は沢渡さんが撮られたのですか、と質問すると、

あのCMは動画ではなくスチールを撮った、と。(ああ、見てみたい・・)

床に積んであった昔(70年くらい)のたくさんの写真パネル
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(私が子供の頃に恋焦がれて、今も胸しめつけられる失われた情景)を少し見せていただいたり

お父様、沢渡恒(ひさし)さんのお話を伺ったりした。

上は沢渡恒さんが1934年に描かれた絵。下は1980年頃の沢渡朔さんの写真。
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沢渡恒さんは文学者を志し、石川淳や稲垣足穂と交流があったが、

戦争末期に駆り出され、肺結核になり、35歳で亡くなられたそうだ。

「35歳って言ったら、まだ自分が何者かもわからない頃だよね・・・あの頃は酷かったね。戦争で負けるってわかってるのに日本全体が流されて・・・」ととても悲しそうに静かに言われた。

私の癌についても「福山さんはすごく夢中になれるものがあるからだいじょうぶだよ。」と言ってくださった。

 

3月18日(月)夕方強風 とても寒い

朝、8時頃雑炊を食べ、9時に初めてのレットヴィモ。80mg×2。

雑炊は玄米少々に卵、昆布出汁、紀州南高梅、鮭フレーク、三つ葉、海苔、わさび。

2時半に沢渡朔さんに電話。「写真を選ったので明日1時に事務所に見に来て。」と言われる。

夕方5時半に家を出て卓球へ。分子標的薬を始めるのでもしかしたら参加できないかも、とあらかじめメールでお伝えしていたS井さんに

「わあ、福山さん!来たんだ~」と喜んでいただけた。

まだなんの副作用も無し。

卓球はもうてきぱき動けなくなるかもしれない、とがんばって今日は試合で1番になった。

卓球が終わって自転車で帰宅する時間が強風でものすごく寒くて、指も顔も耳も冷えてがんがんした。

身体が冷えすぎると癌に悪い・・と不安になる。

夜8時頃にまた朝と同じあっさり雑炊。+イワシの南蛮漬け。

9時にレットヴィモ80mg×2。

 

 

 

 

 

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2024年3月18日 (月)

沢渡朔さんと撮影

3月17日(日)21℃ 風やや強い

緊張して何度も目が覚めた。

7時すぎに起床。昨夜のリゾットの残りを茶碗に半分くらい食べ、お風呂に入る。

9時半に家を出て沢渡さんの事務所へ。

そこからアシスタントのS原さんの運転で沢渡さん宅へお迎えに行き、高速に乗って目的地へ。

「なかなか暖かい日がなかったけど、今日は暖かくなって本当に良かった。風もあるし。」と沢渡さんが窓を開けて手のひらで風を確かめながらおっしゃった。

沢渡さんのケイタイに電話が来て「ああ、カズオちゃん?」とお話されていた。

電話を切ってから「従兄弟。こないだ山形に行ったんで会ったんだよ。向こうの新聞に俺の親父のことが載ってね。」と。

沢渡さんのお父様は詩人だったと聞いている。

明日から分子標的薬を始めること、そうしたら副作用でむくみが出、倦怠感や吐き気、頭痛などで元気に走り回れなくなりそうなことをお伝えする。

「今日みたいなのは楽しいから病気にはいいんでしょ。」と沢渡さんはわかってくださっている。

現地には12時頃着。

朽ちた樹と枯れ蔓の絡まる中で撮影。

少し撮ってから「自分で写真を作っていって。」と言われ、じゅうじゅうわかっているはずなのに

すごく緊張してしまって、きれいな動きができない。

うまくできない自分がもどかしく、苦しい。

私はこれほどの憧れの人と相互作用で奇跡を起こせない自分を憎んでしまう。

けれど、とても楽しい、生きている感覚に充ちた一日。

 

これは手伝ってくれた友人が撮った休憩時の写真。
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きれいな蔓を見つけたらイケマの名残の鞘がついていたので歓喜。さっそく身に絡めた。

草原はまだまだノイバラの蔓が渦を巻くようにはびこっていて、もこもこちくちくして足を取られて小走りにも走ることができない。

樹の枝は棘だらけのサイカチが多く、それに絡まったカナムグラの蔓の細かい棘もやられ、

撮影が終わった時には手も腕も脚も足も引掻き傷だらけ。血だらけ。

イガイガトゲトゲだらけの草の上に倒れこんだりもしたのでもうたいへん。

一歩一歩が絡み取られるようなぼこぼこの草地を無理やり走ったので、帰り道ではふくらはぎが痙攣。

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沢渡朔さんはいつでも自由でそよそよしていて、気取りのない芸術家で、ほんとうにかっこいい。

19年前にこことは別の廃墟(私がほれ込んだ場所)で撮っていただいてから、また沢渡さんと一緒に作業できた夢のような一日。

 

 

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2024年3月16日 (土)

野イバラの棘 / 傷つけられる言葉

3月15日(金)

沢渡朔さんに午後1時半に電話して打ち合わせの約束をしていたのに、急にうちの電話が不通になる。

(電話代を少しでも安くしようとプロバイダなどが複雑になってしまい)ルータを3つもつないであるので、どこが抜けたのか調べるのもたいへん。

とりあえずフヂヤ薬局さんで電話を貸していただいて、沢渡さんとお話しできた。

その後、ゆっくりコードを確認して電話とPC復活。

3時過ぎにT・Hが電話をくれた。

彼女は私の病気の不安や対人で負う傷をすごくわかってくれる人。

それでだいぶ落ち着くことができた。

3月14日(木)

もうすぐ沢渡朔さんと撮影する予定の現場に、棘でいっぱいのイバラの蔓を切りに行った。

通り道が野イバラで塞がれていてとても危険だったからだ。

前回来た時は野イバラはまだあまり芽吹いておらず、枯れ枝に棘がいっぱいで、ジーパンの上からもたくさんの棘が喰い込んで脚が血だらけになった。

今は枯れ枝から緑の棘と新芽でいっぱいの蔓がしゅる~と伸びている。

前に来た時は気づかなかったが、大きいものは3メートル以上のしなった蔓がびっしり出て、高い樹に絡まっている。

もうひとつ怖いのはサイカチの棘。枯れた枝が突っ立っていて、茶色くて目立たないがぎょっとするほど大きく固く鋭い棘だ。

5時に高円寺に戻らなければならなかったので急いで作業。

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3月13日(水)

レットヴィモ(セルベルカチニブ)を服用しているかたのブログを読んでいた。

夜、眠れないほどの口内乾燥、口内炎、発熱、頭痛、

酷いむくみ、そして肝臓の値の急上昇(倦怠感)や皮疹(アレルギー)が出たら休薬しなければならず、

休薬したらすぐにまた腫瘍が増大。

個人差はあると思うが、怖いことに変わりない。

これから耐えていかなければならないことが重くて、不安で神経が張りつめてしまった。

肝臓の値が大きく上がったら安静と言われるらしい(卓球なんてとんでもない)。

経済的なことも不安。

なによりも効かなくなったら終わり、もう使えなくなることが怖い。

友人に短いメールを送ったら、「薬がおいしいといいね」という返事が来て、ものすごくイライラしてしまった。

命に関わる病気でない人が命の不安ではりつめている相手に、まるで高みの見物発言。

彼女は「笑わそうとした」と言う。

まったく笑えないし、笑わそうとしてほしくなんかない。

ただ「たいへんだね」と言ってくれればそれでいいのに。

気持ちが暗く張りつめている時に投げかけられた不用意なひとことで体調が滅茶苦茶になった。

マッサージの人に「つい2日前に、柔らかくしたのに、どうしてまた首や肩や頭ががちがちになってるのかと思ったら、ストレスですね」と言われた。

友人に悪気はないのはわかっている。私は悪気が無い人がすごく怖い。

感覚的なものが通じない相手がすごく怖いのだ。

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2024年3月 2日 (土)

神代植物園 梅園 書肆山田展

3月1日

神代植物園の梅園へ。

正門の近くにある、私の好きな大輪緑萼は散ってしまっていた。

薔薇園の中を通ると、薔薇苗は全部切り詰められた茶色い枝だけ。花も葉もなく棘ばかりが目立つ。

ところどころに赤い新芽が吹き出しているものもあるが、造ン作業で働く人しかいない閑散とした風景。

梅園はもうほとんど花が無いのかと思っていたが、意外にもまだ華やかに咲いている樹が多く、素晴らしい匂い。

メジロたちの天国だった。

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私の好きな「塒出の鷹枝垂」は散っていたが、「輪違い」や「白牡丹」、「見驚」などが満開。

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鳥の声ばかりが響く静かで清涼な花の香りに満ちた空間で、

地面に腰を下ろしてうねっている古木のそばにいると、とても心が落ち着く。
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椿園のほうは「有楽(侘助・太郎冠者)」はもう散ってしまって地面のほうが華やかだった。
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ほかに満開だったのは柔らかな色とぽってりした花弁の「曙」。

ほとんどの椿がまだ莟だったが、光だけはとてもまぶしい一日。

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帰りは吉祥寺に出て、佐藤美奈子(フリーの編集)さんが企画した書肆山田の展示&販売へ。

2024年 3月1日(金)~3月10日(日)「凝て、触れて、読む――『書肆山田の本』展」 | Gallery ナベサン

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2024年2月29日 (木)

絵の撮影の打ち合わせ 浦霞

2月28日(水)

絵の撮影をしてくれた篠原さんが仕事場に来られる。

午前中は東京駅近くで仕事だったとのことで、日本橋で買ったという珍しい「浦霞 純米生原酒しぼりたて」を持ってきてくれた。
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モバイルで撮影された絵の画像を見て、細かい色味の調整などをする。

しかし久しぶりに飲んだ日本酒、しかも浦霞がおいしすぎて・・3月5日に全身のPETMRI撮影を受けるので、肝臓に負担をかけないようにと一週間以上前から禁酒していたのだが、この日だけは飲んでしまった。

つまみはがんばってアク抜きしたフキノトウの酢味噌がけ、だし巻き卵3種(海苔、ミツバ、コネギ)、野菜や豆腐いっぱいのおでん。

篠原さんが昔やっていた外苑前にあったアートスペースというギャラリーは、もとはバーで、当時の著名な美術評論家と美術作家たちの溜まり場だったそうだ。

そこにバイトに入って皆の酒の相手をしているうちに、最初は苦手だった人付き合いにも慣れ、数年で、オーナーが店を閉めると言うのでそのまま受け継いだという。

家賃が高くて経営はたいへんだったが、そのギャラリーに寝泊まりしてなんとか2年で軌道に乗せたと。

私のがんについては、やはり対人ストレスが一番いけないので、本当に自分に関係ある人のほかは無視したほうがいい、と何度も言われた。

「本当に自分の人生に関係ある人なんて1割くらいでしょう。」と。

私の場合、けっこう仲良くしていただいている人たち、親切にしていただいている方たちは多いと思う。

そういう人たちには感謝しているし本当に大切にしたいが、もう何十年も嫌だなと思いながら我慢してきた人には、もう自分からは連絡しない。

「嫌な人は無視でいいんだよ。そんなこと言ってる場合じゃないでしょ。」と言われた。

2月25日(木)

昨年から4人のかたより注文をいただいている絵を平行して作業しており、なかなか仕上がらないで、たいへんご迷惑をおかけしております。

T・Yさん、やっとできました。もう少しだけお待ちください。

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午後は木曜卓球。今日は4人だけだったのでけっこう練習できた。

来週の月曜卓球はPETMRIの前日のため、残念だがお休み。

「なぜPETMRIの前日は激しい運動をしてはいけないんですか?」とY本先生にお聞きしたら

「筋肉が細かく傷ついた部分が反応して光ってしまうので、がんの転移と見極められなくなるから」とのこと。

なるほどそんなことになったらたいへんだ、と納得。それを聞いていなかったら卓球に行ってしまったかもしれない。

 

 

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2023年12月 1日 (金)

沢渡朔さんと町口景さんと打ち合わせ

11月28日(火)

沢渡朔さんの事務所で、沢渡さんと町口景さんと本づくりの打ち合わせ。

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沢渡朔さんは、最近、昔いろんな人からもらったたくさんの写真集を一冊ずつ見返していると言われた。

「60年代、70年代の本は素晴らしい。本人の文章もいい。昔、もらった時はちゃんと読めなかったから今、ちゃんと読んでる。」と。

本棚にはお宝本がいっぱい。特に下の段の本は超大判の豪華な本だ。

茶色に変色した色紙も飾られていて、誰のサインですか?と尋ねると、高倉健さんだという。

手前は等身大の四谷シモンの人形。

クッションに頭をのせている女性の写真はナディア。

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2023年11月11日 (土)

沢渡朔さんのためのロケハン / 額

11月8日(水)

沢渡朔さんが追加で私を撮りたいと言ってくださったので、蔓草の絡まる場所を探してロケハンに行った。

昔、私がドイツ人のシュテファンをモデルに写真を撮った場所。

まだ存在しているか心配だったが、少しずつ変容しつつ確かにそこにあった。

 土手の上から沼の上に翡翠(カワセミ)の青緑色が煌くのが見えた。翡翠は沼の縁と沼の中ほどの東独の上を行ったり来たりしていた。

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朱や黄に色づいてきたウルシやヌルデと、鋭い針坊主になりかけのアメリカセンダングサを避けながら藪の中を歩く。

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道なき道を行き、私の好きな枯れ蔓が絡まる場所を発見する。

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出版社のMさんと打ち合わせしてから来年3月くらいに撮ると言われているけれど、私はその頃元気でいられるのだろうか?

11月5日(日)

ご購入いただいた絵を保護するための額縁を見に行く。

私が最も気に入っている一番シンプルで安い額は、受注生産で、出来上がるまでに2,3か月かかると言われた。

 

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