絵画

2018年10月30日 (火)

ちゅびとチョビとプフの記録 / 素晴らしい夕焼け

10月30日

次に出す本の編集、ゲラの修正。

ちかちかと明滅して暗闇に消えていく命。

一瞬と一瞬の錯綜する重なりあい、淡くて脆くて気まぐれで激しい記憶。自分もそのなかのひとつでしかない。

弱くて儚くて、誰もかえりみない小さなものの命ほど、愛おしく守りたく思う。

誰も興味を持たないが私は美しいと思ったもの、人間の自己愛からの妄想(自分に都合よく粉飾した世界)ではなく、「自分の外に在る」命の姿を見つめていきたい。

そのための本。

・・・・・

きょうのちゅび。

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きょうのチョビとプフ。

きのうはお互い警戒してウー、シャーッと威嚇し合っていたが、一晩寝たら今朝からは距離がぐっと縮まり、興味を持って触れ合い、遊びだした。

きょうは「ウー」と怒っているのはチョビのほうだけ。プフは威嚇していない。

自分よりずっとからだの大きいプフがどこにでもくっついて来て、マネしてくるのでチョビがちょっと警戒して怒っている。

チョビがトイレでうんこしようと紙砂を掘っている時も、プフが一緒にトイレに入ってくるのでチョビは怒っていた(誰にも邪魔されずにひとりで集中したい時間だよね)。

かまって、かまって、とチョビにくっついてくるプフ。

「えいっ!」「ウッ、やられた。」

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「お返しだ!」「ウッ。。」(のけぞるプフ。)
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「それならこうだ!」「ワッ!」
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ツッパリ同士の握手のような光景(逆光)。
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パイルヘアゴムを結んだ紐に夢中でじゃれるプフをじっと物陰で見つめるチョビ。Sdsc02133_2

プフが紐のほうに夢中になっている時にダッと後ろから襲いかかってバシッとパンチをしては、さっと逃げてまた物陰に隠れるチョビ。
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チョビはこの戦法を何度もやっていた。まるで自分よりずっと大きい相手を爽快に打ちのめすツッパリのギャグまんがの主人公のように、狡い頓智を生み出したチョビ(おりこうさん)。

チョビが大好きなペンギン(チョビが生後一週で拾われた時から与えられているお気に入り)のぬいぐるみで遊んでいるのをじ~っと見ているプフ。
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じ~っと見ていたけど、相手にしてくれないなら「ええい!」と襲うプフ。
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なんで邪魔するの~?!も~!。。
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チョビのペンギンのぬいぐるみを奪い取って大事に抱きかかえるプフ。
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結局、チョビに相手にしてもらいたいだけのプフ。
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窓辺の眩しい光の中でうっとり。
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幸せ。
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きょうは素晴らしい夕焼けだった。

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金色、枇杷色、銀鼠から少しずつ薔薇色と紫に変わっていく雲を、ずっと12階の非常階段から見ていた。
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紺色の空に淡い薔薇が散っていた。
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ふわふわと風に浮かんで蒸発していくうたかたの薔薇。

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最後は柿色の地平線に沿って、紫鼠色の雲が長く伸びる。納戸色の空。
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2018年10月24日 (水)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録16(10月2日)

10月24日

きょうのチョビ。

チョビより後から保護され、チョビより全然元気で、もうとっくにカリカリも食べているチョビの妹、白い長毛の雪ちゃんとチョビを交換して預かるお話が出ている。

雪ちゃんがもしうちのちゅびと相性がよければ、私と一緒に帰宅できるかもしれない。しかし慎重に様子を見なければ。

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きょうのちゅび。

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10月23日(火)

きょうのチョビ。

午後4時すぎ、病院で真菌感染の治り具合を診てもらう。

ほとんどよくなっているが確実に治すため、トラコナを2週間飲むことになった。もう800gもあるので、抗生物質を飲ませてもだいじょうぶとのこと。

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きょうも元気いっぱい。遊びまくるチョビ。

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きょうのちゅび。

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元気。

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紙を齧って破ることを覚えた。

・・・・・

イタリアの旅の記録16

10月2日(火)

イタリアの旅ももう最後。

午前中はホテル近くのスーパーへ。イタリアのスーパーは東京では食べられない珍しいおいしいものがいっぱいで、とても楽しかった。

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イタリアの魚介。
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イタリアと言えば燦燦と降り注ぐ太陽に映えるレモンのイメージがある。昔、カプリ島に行った時、金色に輝くレモンが鈴生りの樹が美しかった。
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日本ではなじみのないルピナスの実。しょっぱくて香ばしい枝豆のような味。
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イタリアのおみやげはほとんど何も考えていなかったのだけど、乾燥したポルチーニを一袋だけ買った。

(今、私とチョビがいるところは調理ができないので、まだ食べていない。帰宅したら有機全粒粉スパゲッティにたっぷりの野菜と魚介とニンニクを入れて食べたい。)

ミラノでは大聖堂のほかは特に撮りたい意欲をそそられる建物がなかった。どこを撮っても面白かったヴェローナとは対照的だ。

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きょうはこの旅の最後の目的、アンプロジアーナ図書館の絵画館へ。本当はここに収蔵されているピサネロのデッサンを見せてもらうことが目的だった。

とにかく私は以前よりピサネロに関心があり、特にピサネロのデッサンを見たかったのだ。

数か月前にアンプロジアーナ図書館の資料は事前に閲覧許可を申請しなければいけないことがわかり、さらにピサネロのデッサンは予約して閲覧可能な資料の項目に入っておらず・・・。

閲覧をお願いするため、チナミさんが、なんとアンプロジアーナ美術館長のRocca枢機卿に特別許可を願い出るメールを書いてくださったのだった。

しかし非常に古くて痛んでいる最重要の資料のため、閲覧許可は下りず、そのかわりにアンプロジアーナ美術館の入場許可をいただいた。

ふたりで30オイロくらいの入場料が無料になったのだから、まあ幸運だ。

アンプロジアーナ絵画館は落ち着いたよい雰囲気の美術館だった。

ボッティチェリの「パビリオン(天蓋)の聖母子。(画像はお借りしました)

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修復をしたのか、実物はこの画像とは彩度が異なり、まったくくすんでいない派手な色調だった。緞帳と聖母の服の色は真っ赤、キリストを支えている天使の服の色は鮮やかな桔梗紫、左端の天使の服の色は山吹色だった。

私はこの画像のようにくすんでいたほうが、よりメランコリックで好きだ。

それぞれの表情、服の襞の描き方、非常に優美で豊か。


ヤン・ブリューゲル(父)(花のブリューゲル)の花の静物画は2点あった。

暗い背景に浮かび上がっている色とりどりの花たち、一輪ごとにその個性と差異を訴えるように、丁寧に精緻に描かれている。

(チナミさんが見つけてくださった画像。)
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これはひとつ、ひとつ、丹念にディテイルを味わい、そこここに生起しているドラマに時を忘れて見入るような花の絵だ。

(チナミさんが見つけてくださった動画。)

https://m.youtube.com/watch?v=l5tetKtu3jc

イトトンボ、ハナムグリ、蝶、芋虫なども時間をかけて見た。

ヤン・ブリューゲル(父)の淡彩素描が1点見られたのでよかった。ネズミと、薔薇と、蝶と芋虫。薔薇はことさらにくねっていた。


最後の暗い部屋にあったカラヴァッジョの「果物籠」。

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この絵も不思議な絵だった。

ひとつひとつの果実や葉が、びしっと一部の隙もなく決まっている。虫食いの林檎、半透明にけぶる葡萄、洋梨、黄桃、青い無花果。

恐ろしい静謐。

一番右に描かれている葡萄の葉は影のようなシルエットのみ。なぜか無花果の右端に茎が隣接している。

レオナルドダヴィンチのデッサン(素描)をいくつか見ることができて面白かった。今回の展示は、音楽や楽器に関係する素描だった。

アンプロジアーナ絵画館を出て、空腹に耐えかねて、食事する店をさがして彷徨った。そして、この旅がもう最後という時になって、この旅最大の失敗をしてしまった。

うっかり裏通りのこの店に入ってしまったのだ。この店は最悪にまずかった。イタリア人ではないアジアの人がやっていて、メニューの写真とは別物の、イタリアンではないようなものが出て来た。

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ああ、こんな失敗をしてしまうとは!と後悔でいっぱいで歩いていた時に、前からすごく愛嬌のあるかわいい仔ちゃんが。

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この仔と会えたので少し慰められた。
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10月2日のチョビ。

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10月2日のちゅび。

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2018年10月23日 (火)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録15(10月1日)

10月22日(月)

6時過ぎの朝焼け。今日も快晴。
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きょうのチョビ。

真菌がうつる危険のため、基本、ケージの中で育てていたはずなのだが。

昨日の夜あたりから強いパワーでケージのフェンスとフェンスの間におでこを押し入れ、扉を留めていたクリップをはずして外に出てくる。

何度かケージに入れなおして就寝。だが暗い中でしっかり出て来て私の布団で寝た。

私の布団でのびのびご機嫌のチョビ。

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ん~~。。気持ちいい。
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昨日はノバルサンシャンプーしたし、だいぶ治ってきたからまあいいか。

きょうのちゅび。

長~く伸びるのでは負けない。

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イタリアの旅の記録

10月1日(月)

朝、教会の鐘が5つ鳴ると同時に起床。6:05キュージ発の列車でチナミさんとヴェローナへ。

ヴェローナに行く大きな目的は、憧れのPisanello(ピサネロ、Antonio di Puccio Pisano、Antonio di Puccio da Cereto)の実物をこの眼で見てみたかったことだ。

FIRENZE CAMPO MARTE(フィレンツェ、カンポ・マルテ)駅で乗り換え。8時過ぎ、12分くらい遅れて列車が来る。冷たい雨。12℃。暗くて寒い。

8:50くらいから晴れて青空が見えた。列車の窓から植生を見ていた。イタリア北部はウンブリアやトスカーナとは全く違う景色。丘陵がなく、糸杉やオリーブ畑もない。代わりにポプラをよく見かけた。

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VERONA PORTA NUOVA(ヴェローナ、ポルタ・ヌオーヴァ)駅に9:37着。

どのバスに乗ればいいのかわかりづらくて、チケット売り場で待っているたくさんの人たちに混じって並んだ。イタリアの交通機関はわかりづらい。チケット売り場で買うと、バスの中で買うより少し料金が安くなる。

ヴェローナの旧市街でバスを降りる。

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古い石の門をくぐって、すぐにヴェローナの街の美しさに驚く。なんでもない古いアパートメントの中庭を覗いても、すごく雰囲気がある。

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壁にかかった錆びた掲示板も、その花の形の留め具も、すべて絵になる。
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ヴェローナの中心、Piazza delle Erbe(エルベ広場)。
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エルベ広場も面白いが、裏通りでもっと素敵な建物を見つけた。

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古い不思議な井戸がある。
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井戸の柱に染み出た緑青の色が美しい。

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ついに来た。ピサネロの「聖ゲオルギウスと王女」があるヴェローナのサンタナスタジア聖堂。

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建物自体も趣がある。

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ピサネロ「「聖ゲオルギウスと王女」。
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とても高い位置にあるので肉眼では見えにくい。
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下でスライド上映されていた。やはりこの絵は最上級にすごい。あまりに謎めいて魅力的だ。
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人物の静かな顔の魅力もすごい。人物、馬、人の後ろに敷き詰められているように描かれている黒緑色の小さな樹の奇妙さ。そして得も言われぬ効果を生んでいる剥落を見ていると息も止まりそう。

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画面左部分にうようよ蠢いている動物たち。
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ライオン、鹿、トカゲ、龍、いろんな生きものたちの骨。ピサネロは抜きんでて動物がうまい。そしてやはり龍と鹿のうしろに張り付いたように黒緑の小さな樹々。

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サンタナスタジア聖堂を出てから街を少し歩く。ヴェローナの街並みは、どこを撮ってもほどよい彩度と古色、遊び心のある装飾が美しい。

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ジュリエットの家の手前の落書き。向かいの店がこの落書きをそのままプリントしたバッグを売っていた。ジュリエットの家のバルコニーは観光地化されていて面白くなかった。
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ふらふらと散歩して街はずれの素敵な家並み。

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代赭色の壁のきれいな古い建物を見つけた。
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この剥落の肌合い、そこから受ける感覚をそのまま絵にできたらいいのに、といつも思う。

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サン・フェルモ・マッジョーレ聖堂の手前にあった魅力的な樺色の建物。サン・フェルモ・マッジョーレ聖堂は4時まで開いていなかったので先に「鶉の聖母」があるカステルヴェッキオ美術館へ。

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カステルヴェッキオ美術館のピサネロ「鶉の聖母」。
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とてもチャーミングによく描けている鶉(ウズラ)。カササギでもサギでもカッコウでもない。なぜウズラなのだろう。
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ヴェッキオ美術館の上からの眺望。
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空がまた掻き曇って雨がぽつぽつ降ってきたが、ここから景色を見るだけでも楽しめる。
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とてもおなかがすいたので中心の広場から少し離れた裏通りで店をさがす。この奥の暇そうな店。安くてけっこうおいしかった。

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Svitati(ズヴィターティ)という初めて聞く名前のマカロニと4種のチーズ。もうひとつはキノコのタリアテッレ。
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その後、ピサネロの「受胎告知」を見に、サン・フェルモ・マッジョーレ聖堂へ。

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ピサネロの「受胎告知」。雨の夕方であまりに聖堂の中が暗く、高い位置にあるのでよく見えなかったが、この絵はほかのどんな画家の「受胎告知」よりも好きだ。

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以下、画像をお借りして来ました。
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深くうつむく天使と、黒っぽい地味な衣服の聖母。
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信じられないほど美しい天使たち。美しい剥落。
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駅に帰るバス停をさがし、降って来た雨の中を走った。橋を渡る時、向こう側に崖と一体になった面白い建物を見つけた。

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ちょうどバスが来て、バス停の手前で手を振ったが気づかれずにおいて行かれ、次のは35分くらい来ないと、冷たい雨に凍えながらバスを待った。
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時刻表に反して15分後くらいに次のバスが来た時は、心底ありがたかった。

ヴェローナの駅の有料トイレで、びしょ濡れで冷え切った衣類を着替えた。

19:45ヴェローナ発の列車で、21:40ミラノ中央駅着。駅前は暗く、人も少なかった。い警察の人にホテルへの道を聞いたが、結局タクシーでホテルへ。

ホテルに着いて荷物を置いた後、外に食べ物を買いに行く。アーティチョークの焼きオリーブオイル浸し。ロゼワイン。洋梨。水。

10月1日のチョビ。

手足としっぽがあまりにかわいそう。
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10月1日のちゅび。

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2018年10月20日 (土)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録13(9月29日)

10月20日(土)

私のほうはきのう雨に濡れて歩いたせいか、朝から咽喉が痛く、微熱を出してしまった。

きょうのチョビ。

朝6時過ぎから食事。きょうは調子がいい。すごく元気に跳ね回って遊ぶ。

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ケージの外に出たがってにゃあ!にゃあ!気がつくとクリップで留めたケージの扉を押し開けて外に出ていることが何度もある。
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16日に674gだったのが、今日は780g。計量するためにいつもボックス型のCDケースに入ってもらっていたのだが、もう暴れるし、入らない。

きょうのちゅび。

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元気。でかい。筋肉質。

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ちゅびを六本木の社宅の駐車場で拾ってくださったSさんからのメール。社宅の庭の剪定業者の男性が、この6月にちゅびの兄弟と思われる赤ちゃん2匹を保護してくださっていたことがわかったそうだ。

病院に連れて行ってくださったが、一匹はすぐに死んでしまい、もう一匹は片目が見えないが元気で、その優しい男性が飼ってくださっているとのこと。涙、涙。。。

ちゅびは強運だった。外で生まれた赤ちゃん猫の1年生存率は低い。不幸な赤ちゃん猫が少しでも減りますように。

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タリアの旅の記録13

9月29日

10月1日にヴェローナに旅立つための列車のチケットを買いにキュージ駅へ。

もうすぐこの街、初めて来た街だけれどチナミさんの家があるヴァイアーノを離れることに胸がいっぱいになる。

チナミさんご夫妻には、本当になにからなにまで信じられないほど、お世話になってしまった。

キュージのスーパーマーケット。珍しいイタリアの魚介。

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イタリアのビールがおいしくて毎日飲んでいた。
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私の好きなビールが安い。ナストロアズーロ6本で2.3オイロ。
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私の大好きなScampi(スカンピ、手長エビ)を買ってくださった。

昼食。チナミさん特製の東京ではとても考えられない手長エビが山盛りのパスタ。

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キロ売りで売っているCozze(コッツェ、ムール貝)。シンプルに蒸して、貝殻の中にレモンを絞り、そこに汁を入れていただく。

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夕方、近所にいる野生動物に会いに行こうということで、車でお出かけ。

まずは、野生ではないがきれいな草原にいるおとなしい羊たちを見た。

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羊を飼っている家の犬たちトリオが、これまた大騒ぎ。
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特にはりきってキャンキャン吠えていたのは一番ちびっこの犬。
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日に日に移ろいゆく葡萄畑を撮ろうとして、また廃屋を見つけた。

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誰にも興味を持たれない廃屋の美しさを見つけるのが好きだ。
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計算や作為のない打ち捨てられたものの中に絵画を見る。絵画も作為なき作為、神経と未然なもののせめいぎあいでありたいと思う。

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陽に金色に光る去年の立ち枯れの野の花が大好きだ。
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毎日、刈り取られ、抜き取られ、掘り起こされて土になってしまう向日葵畑。

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夏の名残のこうべを垂れた向日葵たちが愛おしくて夢中で撮った。

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またいつか会えるだろうか。
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レースフラワーの野原ともお別れ。私が夢中で向日葵を撮っている時、チナミさんがこの隣のレースフラワーの野原を跳ねていくVolpe(ヴォルペ、キツネ)を見た。

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イタリア映画に出てくるような真っ直ぐの細い道。

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車で移動。左側の草原に二匹のCervo(チェルヴォ、鹿)。
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同時に右側の畑にも遠くだが鹿がいた(遠眼の効くチーロさんが発見)。
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さらに暗くなって山道を車で帰る時、大きな薄茶色のConiglio(コニッギョ、野ウサギ)が車の前を横切ったのを見た。

Istrice(イストリチェ、ヤマアラシ)やRiccio(リッチョ、ハリネズミ)もいるという。

今日はUna giornata degli animali(動物の日)。

夕食。Tortellini(トルテッリーニ)。チコリーの葉のオリーブオイル炒め。

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9月29日のチョビ。
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ああ、もう手足のずる剥けが酷くて・・・かわいそう。

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9月29日のちゅび。

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相変わらず運動能力抜群。
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2018年10月19日 (金)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録12(9月28日)

10月19日(金)

きょうのチョビ。

きのうほど食べ物への食いつきがよくないが元気に遊んでいる。紐を捕まえて齧るのが好き。

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夜中になって駆けまわるチョビ。
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きょうのちゅび。

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信じられないことだが、ちゅび、4か月で3kgになっていた。亡くなったちゃびはおとなでも3kg以上は増えなかった。これ以上大きくなると私の力では簡単に抱き上げられなくなる。

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10月18日(木)

きょうのチョビ。

お湯、お椀に鼻から突っ込んだりするが、自分で飲めるようになった。

乳首のゴムを奥歯で噛み切ってしまうので哺乳瓶終了。

朝、お湯で溶く離乳食をシリンジであげる。昼、熱いお湯で溶いた離乳食とミルクをあげたら急にしっぽをぷるぷるぷる、と振って元気いっぱいに飛び回った。

ケージをクリップで止めても外に出て来て遊ぶ。私の足に食いつく。

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カメラの紐に食いつく。
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紐で遊ぶ。

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夜、初めてお椀から離乳食を少し食べられた。
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私はイタリアに行く前に駅で声をかけられて名刺をもらっていた高円寺の美容院のカットモデルに、遅ればせながら行って来た。その間、友人にチョビを見てもらった。

いったん帰宅して3日ぶりにちゅびと会う。ゴロ爆!

やや高級な美容院のせいか、カットのチェックは3人(オーナーとチーフ?と店長)で念入り。8時半から初めて、レイヤーの切り残しの修正などしていたら11時を過ぎてしまった。

久しぶりに深夜の新宿を歩き、久しぶりにたくさんのホームレスが寝ているのを見た。

2時間半も動けなくて、肩と首をすごく凝らせてしまったヘアスタイル(ただのレイヤー)。

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イタリアの旅の記録12

9月27日(木)

きょうはお昼を食べてからCortona(コルトーナ)へ。

昼食。本格的なジェノベーゼスパゲティ。パルミジャーノ・レジャーノチーズたっぷり。ズッキーニの焼きオリーブオイルひたし。

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コルトーナに着いて最初に入ったバルに貼ってあったフクロウの競技会のポスター。
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コルトーナの薄茶色の石と土でできた街並み。
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面白い動物の取っ手。

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司教区美術館。サセッタの「コルトーナの聖ドミニコの祭壇」。

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サセッタは面白い絵をかく。天秤ばかりにのった人間と、それにとりつこうとする魔物。
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足元にも奇妙な動物。

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フラアンジェリコの「受胎告知」。とても華麗な絵。
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画面左端の植物が描かれている部分が繊細でとても美しいのに、絵が架けられている位置が高く、光が反射して細部がよく見えなかった。

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コルトーナの街を散歩。アル中のような喚き散らしている男の人にリードを引かれていた犬。とても悲しそうな顔をしていてかわいそうだった。

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街の端っこ。緑青色の木の扉。
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浅緑の木の扉。誰もいない通り。
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緑青色の扉の通りで出会って、そこの家の2階から顔を出した茶トラの猫。

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私が持っていたマタタビにも反応しなかった眠り猫(たぶん高齢)。
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コルトーナの街から車で、トスカーナの秘境、ヴェルナ山(フォレステ・カゼンティネージ国立公園)にある聖フランチェスコが聖痕を受けたと言われているヴェルナ修道院へ。

これは修道院の手前の教会。
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山肌と一体化したヴェルナ修道院。

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干上がっていたが滝(川)とも一体化していた。
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質素な部屋のその奥に、聖フランチェスコの独房がある。

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聖フランチェスコの独房を覗いてみると本当に小さい。1.5m四方くらいの石と土の部屋。
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享楽的生活に別れを告げた聖フランチェスコは洞窟などに籠り祈り、極貧の生活に入る。このヴェルナ山は1213年にこの土地の統治者の伯爵から寄贈されたものだそう。
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山を下りる途中に出逢ったサンタマリア・ヌオーヴァ教会。
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古色の壁がなんとも趣ある教会。近くで撮りたくて、乾いた土と砂利の急な細道を下り、教会の脇の斜面まで行った。
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もうひとつ名前のわからない教会。
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帰宅途中、チーロさんが、いつも通りがけに遠く見る丘の上の廃屋まで車で行ってくださった。

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夕食。
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9月28日のチョビ。

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9月28日のちゅび。

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2018年10月17日 (水)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録11(9月27日)

10月17日(水)

きょうのチョビ。

私がここに来てから3日目だが、最初の日よりずっと元気になった。

13日(土)にワクチン1回目を打った時に、死んでしまうんじゃないか、と友人が不安になるくらいぐったりしたみたいだが、今は活力が出て来ている。

お腹空いた時は力強い声でにゃあ!にゃあ!おねだりして勢いよくミルクを飲む。

朝、陽が差し込む窓辺で日光浴。

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紫外線で殺菌。
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ケージの上やケージの外でもいっぱい遊び、お日様にうとうと・・・。
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きょうのちゅび。

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元気で甘えんぼ。
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イタリアの旅の記録

9月27日(木)

この日の朝、6℃。ストーブにこの秋初めての火が入った。

昼食。 トンノ(ツナ)と黒オリーブとケイパーのフェットゥッチーネ。ジャガイモのカリカリ炒めロスマリーノ(ローズマリー)がけ。

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きょうは昼過ぎからウンブリア州Orivieto(オルヴィエト)の街へ。

この街のドゥオモは絢爛豪華で、ゴシック建築の宝石とも言われているらしい。私の好みはもっとあっさりした建物だ。

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オルヴィエトの街並みは12~13世紀の古い建物が多く残り、とても落ち着いた雰囲気。
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街並みの壁に何気なく飾られているキリストの古い絵。
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壁に貼り付けて売られていた紋章入りの盾と剣。子どもたちがちゃんばらごっごをして遊ぶおもちゃだそうだ。
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大きなホテルの玄関の前にいただけで、怒られていた猫。バッタで遊んでいた。
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けっこうな高さ。
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街の端っこで見つけた古い学校の建物。
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ジェラートを食べた店。緑、灰色、金茶、青磁。
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明け方は寒いが、昼の光は眩しい。
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二重螺旋階段(下りの人と登りの人が出会わない)のサンパトリツィオの井戸。
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どこまで深いのか、限りなく深くて簡単に地上に戻って来れなそうで、下っている時、少し不安になる。
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この井戸の入り口の壁面に、オルヴィエトの街の企画で現代作家の変な油絵が20点くらい飾られていたのが非常に邪魔だった。

せっかく大昔の煤けた暗い井戸の壁の肌触りを、存分に体感しようと思ったのに。入場料を取られて関係ないものを見せられるとは。

ウンブリア、トスカーナ地方は植えられている木が、高い丘の上から見て美しい模様になるようにできている。ルネッサンスの画家たちが魅せられたのも納得する。植えられ方、樹の形を毎日、どこに行っても注意して見ていた。
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キュージ湖の夕映え。
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積み残された葡萄が夕陽に透き通ってルビー色に輝いていた。触ろうとするとアシナガバチに怒られる。
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9月27日のちゅび。ソフトキャリーがお気に入り。

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9月27日のチョビ。

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アア・・ずいぶんかぶれて赤くなっている。。今はこの時より、足も毛がはえてきれいになった。
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2018年10月16日 (火)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録10(9月26日)

10月16日(火)

きょうのチョビ。

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ミルクを作ってもイヤイヤすることもあるが、少し遊ばせてから熱めにつくると勢いよく飲む。しかし一度に1~1.5スプーンしか飲めない。

生えて来た歯がかゆいのか、きょうは哺乳瓶の乳首を噛み切ってしまったので、替えを使った。

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ミルクの缶に記載されている量のめやすが、生後28日~30日の場合、体重390gで1回に8スプーンを一日に3~4回、とある。

チョビは9月10日に保護され、その時130g(生後一週間くらい)くらいだった。

だから今は生後45日くらいで、今日、体重は674g。

本当だったら離乳してもいい頃なのに、一度に飲めるミルクの量が、生後1週間の仔と同じ1スプーンなのは、母乳が充分でなかったせいか。

真菌感染などのため、人間が母親のように抱いて撫でてあげることが少なかったからなのか?とかわいそうに思う。

きょうのちゅび。

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ちゅびも赤ちゃんの頃に1匹だけで落ちていたせいか、離乳が遅かったが、今は4か月で2.8kg、元気いっぱい。だからチョビもゆっくりだが元気になると思う。
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イタリアの旅の記録10

9月26日(水)

きょうはPerugia(ペルージャ)のウンブリア美術館で、ピエロ・デッラ・フランチェスカの「サンタントーニオ女子修道院の壁画」を見た後、懐かしのアッシジへ。

ペルージャに着き、車から出たら冷たい強風に震えあがった。チナミさんが、私が日本から持って来ていた使い捨てカイロを車まで取りに行ってくださった。
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ピエロ・デッラ・フランチェスカの「サンサントーニオ女子修道院の壁画」
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奥へ吸い込まれそうになる整然と並んだ柱。
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青い絵の具の剥落が美しい。
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紅と白の八重の薔薇がたくさん詰まった袋を持っている。
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それから20年以上前に来た懐かしいアッシジへ。町の雰囲気はそれほど変わっていなかった。

その時に、坂の途中にあったアプリスカートレ(缶切り)を買った店や、スパゲッティ・アスパラジ(アスパラガスのスパゲティ)を食べた店は見つけられなかった。
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とてもおなかがすいてレストランに入った。

トリュフののったイカスミのニョッキ。この店は繊細な味付けで非常においしかった。

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白身魚のクリームソースのスパゲティ。

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坂ばかりの街を歩き回って、急に視界がぱっと開け、白いサンフランチェスコ教会が目の前に現れた時の感動も昔のままだった。
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サンフランチェスコ教会の中は撮影禁止。

アッシジの町のてっぺん、ロッカ・マジョーレへ。昔来た時、うっかりこの城塞の内部の回廊に入ってしまって、暗闇の中、どこまでも出口がなくて、ぐるりを周った記憶がある。

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ここからサンフランチェスコ教会、そして遥か地平線までかすんで広がる緑の大地を見渡し、わあっと声が出た記憶。
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その時と、今も変わらない風景。
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アッシジの町を車で下り、裏側から町を眺めた風景。

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アッシジの町を少し遠くから眺める。チナミさんと二人で写真を撮った。

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手前に一軒家が入ってしまったので、チーロさんに少し車で戻っていただき、もう一度撮った。

収穫が終わって機械で耕された後の畑、その深い泥土の海に足を取られながら、畑の真ん中まで入って夢中で撮った。

絵になるアッシジの夕映え。
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9月26日のちゅび。

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9月26日のチョビ。397gのちびっこ。

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この日、チョビは、保護したSさんから友人のところ(私が現在いる場所)に預けられてきた。
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2018年10月14日 (日)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録8(9月24日)

10月13日(土)

ちゅびとチョビの記録。

きょうのチョビ。

600gを超えたので朝、病院で血液検査と一回目のワクチン完了。

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ワクチンをしてから数時間ぐったりしてミルクを飲まなくなったが徐々に回復。

3種のウイルスを体内に入れるので、ちっちゃくて弱い子は特にアレルギー反応が出ることが多いらしい。

10月14日(金)

きょうのちゅび。

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ゴロゴロゴロ・・・

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イタリアのチナミさんが送ってくださったアンジェロ・トリッカ(1817-1884)によるピエロ・デッラ・フランチェスカの肖像彫刻の画像。

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イタリアの旅の記録8

9月24日(月)

きょうは、私が十代の頃から憧れていて、もう実物を見る機会はないだろうと諦めていたピエロ・デッラ・フランチェスカを見に、アレッツォに連れて行ってくださるという恐ろしい日。

私はアレッツォに着く前から緊張していた。

アレッツォに向かう途中の車からの風景。チーロさんに遠いところまで運転していただき、たいへん申し訳ない。

名残りのヒマワリ畑と秋のだんだら雲。
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アレッツォに着き(バルでコーヒーを飲んでトイレを借り、いよいよ聖フランチェスコ教会へ。

坂道を上がり、聖フランチェスコ教会の裏側を見ただけで背中と腕のあたりがぞわぞわと粟だった。

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聖フランチェスコ教会の中。入場8ユーロ。ピエロ・デッラ・フランチェスカの部屋だけは制限時間30分となる。そのほかは何時間いてもよい。フラッシュ禁止で撮影可。

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中央祭壇には「十字架のキリストとその足に接吻する聖フランチェスコ」(1250-60年 マエストロ・ディ・フランチェスコ)。
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その奥の後陣にピエロ・デッラ・フランチェスカの「聖十字架伝説」(1447-1466年)。
天井。
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「聖木の礼拝・ソロモン王と芝の女王の会見」

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「十字架の発見と検証」。この幾何学的図形のある絵は、特に1400年代の絵とは思えない。宗教的な目的を超えて、謎めいて魅力的だ。
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「ヘラクリウス帝とホスロー王の戦い・ホスロー王の斬首刑」。
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とても不思議なことに気がついた。聖十字架の物語の絵の下に大理石のような模様がパネルのように描かれているのだ。
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その手描きの大理石模様の中に鳥や魚がいたのだ。これはすごく面白いと思った。
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ピエロ・デッラ・フランチェスカは絵画の中に斬新な面白さをこれでもか、というように詰め込んでいた。

遠近法や幾何学的構図を取り入れて、当時としては誰をも驚愕させるほど新鮮だったのだろう。

今現在から見ると、描きすぎていないことの気持ちよさ、単純化、明確化された形体、輪郭のリズムと色分けなど、絵画というもの本来の魅力、そのものに思えるのだ。

戦慄させる謎めいた表情。寓意的、天上的なるものと人間的なるもののせめぎ合い。キリスト教の歴史をよく知らない者から見て、ぞくっとするほど面白い。

くすんで落ち着いた色彩と澄明で清冽な色彩の響き合い。色の奥に幾重にも異なる色を含むこと。

怜悧な涼やかさと包み込むような温かさ、明晰さと素朴さを併せ持つ得も言われぬ魅力。

詩情とは何か、ということを問いかけられる。

ファサードになんの装飾もない質素な聖フランチェスコ教会の正面。

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ピエロ・デッラ・フランチェスカの「マグダラのマリア」が見られるドゥオモは午後3時まで休館していたので、それまでアレッツォの街を散歩。

脳天が焼かれるほど陽射しが強かったが、広場で急に黒雲からぽつぽつ雨。

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3時にドゥオモへ。

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一瞬、どこにピエロの絵があるかわからなかったので、教会内にあるお土産物屋のおばあさんに尋ねると「ここから2番目の柱の陰よ。こんな目立たないところにあるなんて嘆かわしいことよ。」(チナミさん訳)。

ひっそりとあった「マグダラのマリア」。

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チナミさんによると、この絵にはいろんな逸話があるそうだ。

「ピエロは、顧客(アレッツォの一番裕福な商人でありながら支払いを滞納していた)ルイジ・ジョバンニ・バッチへの腹いせから、彼の娘ボナンナを内密に、罪深きマグダラのマリアのモデルにした。

ところが想定外にピエロの弟、実直なマルコ(妻子ある名高い裁判官)がこの美しきボナンナに気も狂わんばかりになってしまった。(ピエロの介入により、幸いにも事が深刻化する前に落着。)

その約80年後、ジョルジョ・ヴァザーリが、ボナンナのひ孫、ニッコローザ・バッチとアレッツォのドゥオモで挙式、この絵にまつわる話を知る。

自分の親戚となった家の祖先に対するピエロの報復に、ヴァザーリは仕返しをするため、自分の著書のピエロの部分に根本的に修正を加え、多くの曖昧さを挿入し、ピエロの評価にダメージを与えた。」というようなことだそうです。

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単純化されてより清冽に見える伏目の表情、髪の毛の描き方など、さすがだった。グレーの中の白に近い光輪。影の部分の色に注意して見ていた。

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次に向かったのはピエロ・デッラ・フランチェスカが生まれ、晩年を過ごした町、サンセポルクロ。

サンセポルクロの町の手前にはタバコ畑が多かった。

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サンセポルクロ到着。ピエロ・デッラ・フランチェスカの家へ。ここは現在ピエロの研究所になっているらしい。陽気な学芸員さん。

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「手すりのこの部分は上半分は修復したけど、下半分は元来のものだから、数百年前にピエロが触っていたままよ。」(チナミさん訳)と学芸員さんに言われて、手すりに触る私。

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地下室へ。
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地下。井戸。
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下水と馬屋のようなにおいが生々しく残っている。
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地下ではピエロのスライド上映中。

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家の壁の装飾は非常にあっさり、細くなよなよと描かれていた。
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「日本から来たということをサイン帳に残していってね。漢字の名前、大好きだから。」(チナミさん訳)と学芸員さんはおっしゃった。

次に向かうのは市立美術館(元市庁舎の建物)。

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ピエロ・デッラ・フランチェスカのミゼリコルディアの多翼祭壇画「慈悲の聖母」。
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この顔。

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サンセポルクロの町を救った(イギリス軍の砲撃を思いとどまらせた)と言われるピエロ・デッラ・フランチェスカの「キリストの復活」。
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残念ながら修復前の画像(お借りしてきました)と見比べると、やはり修復前のほうが複雑な古色による重厚さ、深遠さ、微細なニュアンスがすごく美しい。修復後はすっきり軽くなりすぎている。

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ピエロ・デッラ・フランチェスカ、「聖ルドヴィーコ」。
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チナミさんが左手の甲にある傷のような印はなにか、と学芸員さんに尋ねた。単なるひび割れ、という応えだったが、とてもそうは見えない。

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ピエロ・デッラ・フランチェスカ、「聖ジュリアーノ」。背景の黒緑の中にある夥しい薄緑の線が気になった。時を経て出て来た傷なのだろうか。

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次に向かったのはピエロ・デッラ・フランチェスカの「出産の聖母」があるモンテルキ。

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モンテルキの「Madonna del Parto(出産の聖母」)美術館。
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左に見えるのが美術館。向かいの建物に標識の看板がくっついている。一番下の茶色い札に「Madonna del Parto(マドンナ・デル・パルト 出産の聖母)」とある。
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美術館の真向かいにあった、(看板が付いている)とても雰囲気のある古い建物は、チナミさんによると、

ピエロ・デッラ・フランチェスカの「Madonna del Parto(マドンナ・デル・パルト 出産の聖母)」がもともとあった場所から移される際に、所蔵場所の選択肢のひとつになった「聖ベネディクト教会」だそうだ。

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「Madonna del Parto(マドンナ・デル・パルト 出産の聖母)」は撮影禁止だった。

この1点だけに集中して対峙することで、より作品を深く強烈に味わうことができる。

ピエロの中でも特に美しい、素朴にして高貴、涼やかでいて温かい顔。

幾何学的に正三角形にも、正五角形にも、正六角形にも整えられている構図。色の左右交互対象。

非常に余計なものが無く、すっきりとしていて訴えるものが強烈で、戦慄を覚える作品。

車から振り返るモンテルキの町。
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名残惜しいモンテルキ。
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9月24日のちゅび。

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2018年9月17日 (月)

『デッサンの基本』 第31刷り

9月17日

『デッサンの基本』(ナツメ社)増刷、31刷りになっています(5月15日に増刷のお知らせをいただいていましたが、記事にするのが遅れました)。

自分が気になったもの、心を動かされたものを、その時その時の感覚でとらえて描く「素描(デッサン)」や「スケッチ」は、楽しくて、思い出の記録にもなります。

マチエールに凝り、何か月も描き続け、どこを「絵の完成」とするのか、それ自体に苦しむことも面白いけれど、

見ているものの変貌、自分のものの見方の変化、そうした対象と自分の身体との関係性を、もっと短い時間で紙に残すことのできるデッサン(素描)は、なお面白いと思います。

私はデッサン(素描)というものを、言語ではとらえきれないものと関わる手立て、そこに在るものを発見する行為だと思っています。

私ににとって「絵」は、生命的なものとの交接、収奪ではなく受容、静かな愛情関係であり、その痕跡です。

・・

私がチューリップを好んで描くのは、世間一般に広く浅く共有されている「チューリップ」という言葉とそこから喚起されるイメージをはるかに超えた、劇的で妖しい変容を見せる花だからです。

丸くてかわいい観念の「チューリップ」ではない、自分が体験した奇妙な生命を描きたい。そういつも思っています。

なかなか花屋に出ないチューリップ「エステララインベルト」。4月5日に購入。

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上が4月6日、下が5月15日のチューリップ(エステラ・ラインベルト)。萎れてかさついていくことによって、妖艶に変身する。
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八重の少し萎れかけたフランスギク。
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濃い紫のアジサイ。
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植物の変容、緩やかな運動、微妙な色、細部の不思議に飽きることはない。

動物たちの愛らしい仕草にも限りなく魅せられ、飽きることはないです。

レッサーパンダ(ソラ。♀)の素描。ふっくら、おっとりしている。
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グルーミングするソラ。しっぽが長く、しっぽの先が細い。
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レッサーパンダ(ラテ。♂)の素描。
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くるりんしっぽで後ろ姿がかわいいラテ。
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レッサーパンダ(メイタ ♀)の素描。愛嬌たっぷり。生まれた時は男の子に間違えられていた仔。
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うちの猫、ちゅびが赤ちゃんだった頃の素描。

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うちに来た日。まだ眼が見えていなかった頃のちゅび。
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おなかだけが張って、手足が恐ろしく細く、汚れていて、ネズミの子みたいだった。

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素描(スケッチ)と同時に、画面右下にはその時のちゅびの授乳、排泄の記録をメモした。

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きょうのちゅびの素描(デッサン)。やせているが筋肉質で重く、運動能力抜群の甘えん坊。

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2018年9月16日 (日)

ちゅび(ぴょんすけ)の記録 9月16日 白血病検査

9月16日

明日の朝、私はイタリアに旅立つ。

昨年、はるかイタリア中部からメールをくださり、私の一番苦しい時期にずっと変わらず支えてくださったChinamiさんのお宅にお世話になりに行きます。

今、心配なのはちゅびのことばかりだ。

朝9時前にちゅびを連れて病院の扉の前に並ぶ。もうすでに3組くらい並んでいた。

快作先生がTシャツ姿で犬のハナちゃんを背負って「おはようございます!」と出勤して来られ、扉が開く。

待合室で、ちゅびはキャリーのネットの隙間から強引に鼻づらを出して大騒ぎ。

白血病の血液検査。「大きくなったネ。」と快作先生(よくここまで生き延びてくれたね、と内心、涙。。)。

結果は陰性だった。陰性なら予防接種としてワクチンを打つのかと思っていたら逆で、陽性だった場合に打つということだ。

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公園の満開の彼岸花の前で撮ろうと思ったが、座って煙草を吸っている人がいたので、花のない紫陽花と椿と南天の前でちゅびと。
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帰宅してから、ちゅびはずっと私の膝の上でゴロゴロ甘えっぱなし。お風呂にもついて来る。

眠りながら赤ちゃんの頃にお乳を吸っていた夢を見て口をチュッチュッチュチュッと動かしているのがとてもかわいい。

ちゅびが愛しくて愛しくてたまらない。明日から離れることを思うと胸がぎゅっと絞られる。

きょうのちゅびの素描(デッサン)。

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ちゅび、元気にしててね。
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