動物

2018年11月14日 (水)

新宿暮しの記録

11月14日

10月15日からここに泊まり、もうひと月になる。

建物の玄関から10分も歩けば新宿駅。

駅前の交差点は信号待ちの人々で歩道の幅が埋め尽くされる。地下街は忙しない蟻の群れのように人々がわらわらと交錯していて、人にぶち当たらないように速足で歩くのは難しい。

ごちゃごちゃ汚いところも多いし、昔のように革新的で自由な感じはないけれど、どんどん変わっていく新宿は、私が生まれ育ったところで、大好きな落ち着く街。

狭いところにさまざまのものや人がひしめき合っていて、さばけているというのか、活気がありながら素気ない。ほかの街よりは心地よい無頼感がある。

今いるところは賑やかな表通りから道を一本曲がっただけなのに、空気が隔絶されたかのように静か。

12階の窓からは人の声も車の音も聞こえない。聞こえるのは鳥の声、風の音、雨の音、時々通る電車の音、たまにヘリの音。夕方5時を知らせる「夕焼け小焼け」のメロディだけ。

常に大きな空の色、雲の流れ、気象の変化が見られるだけで胸が震える。

ヘンリー・ダーガーが描いた劇的な雲、ハドソンリヴァー派が描いた壮大な雲、のようにはいかなくても、胸に残った雲を描きたい。

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朝は、眩しすぎる光を遮ってくれるカーテンの隙間から、黄土や樺色に色づき始めた明治神宮の森と銀色の雲が見える。

昼間、ちゅびとチョビとプフは窓際の暖かい光とカーテンにじゃれて遊んでいる。

夕方4時から「夕焼け小焼け」のメロディまでのあいだの、涼やかで心もとない空。

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空が甘いトルコ石の色から納戸色に滲んでいき、西の地平が山吹色、枇杷色から橙色に輝き、懐かしいような柿色、石榴色、最後は雲が葡萄色に沈み、渋谷や代々木のタワーの光がキラキラと金色に浮き上がってくる時間が一番好きだ。

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ここで毎日空を見ながら猫たちだけと暮らせたら。

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夜、サンダルを引っかけて、長いコートをはおって、コンビニまで散歩する。例年より暖かく、まだ凍えるほどではなく、ひんやりした夜風がとても心地よい。

5分くらい歩けば表通りの喧騒にまみれるのに、マンションの前の通りはしんと静かな藍色の空気が満ちていて、酔っ払いに会うこともない。

新宿のキラキラしたネオンを間近に見ながら、音のない通りを歩くと、とても気持ちが落ち着く。

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ここに来る夜、部屋で着る綿スエットだけ持ってきた。ジーンズ(イエナの古着)と黒いシャツブラウス、黒のナイロンコート(ジル・スチュアートの古着)だけで一週間過ごした。

今も、外出はシャツブラウスにずっと同じジーンズ、その上にローブ型のベージュのロングコート(古着)だけ。

服がシンプル、モノトーンで極力少ないことは、確かに気持ちが楽になる。

私はコンビニのお惣菜、弁当などは食べられないので、部屋に調理設備がないことに最初、少し困った。

私は肉類(肉エキス、肉と一緒の油で揚げたものを含む)を一切食べられない。

“You are what you eat.”

殺した動物の肉を食べられないことは、私の中では猫、その他の動物を愛することとまったく同義で分離できない。

ルミネ、高島屋、京王、小田急デパートの地下、コンビニには、これだけいろんなものが溢れているにも関わらず、ほとんど私には食べられるものがなかった(肉類、肉エキスが入っているため、また赤色102号、ソルビン酸カリウム、亜硝酸ナトリウム、リン酸塩などの添加物を避けたいため)。

最近、気に入って食べているものは、すぐ近くのオーガニック食料品店(オーサワジャパン)購入の有機栽培大根や有機人参をレンジで加熱し、出汁つゆとごま油をかけたもの。大根1本で4日くらい食べられる。

オーガニック食料品店はとにかく高いのであまり買えない。たまに大豆ボール、ベジタブル100パーセントのカレーを買う。味つけはあまりおいしくない。

調味料がベジタブル100パーセントのメンマ、これだけはすごくおいしい。

まいばすけっとの国産大豆のグリセリン(消泡剤)の入っていない豆腐、なめこ、チンゲンサイ、柿、リンゴ、アボカド、マンナンごはん、素煎りナッツ。(イオンは中国産の食品が多い)。

ローソンの「北海道鮭あらほぐし」をマンナンごはんにかけて毎日食べている(セブンイレブンの鮭ほぐしは赤色102号が入っているので食べられない)。単調な食事に飽きることもない。

甘いものは食べないがお酒はやめられない。高円寺で「獺祭」、やまやで「東光」。

静かな都会の夜景と猫と日本酒、最高。

海苔と、国産小麦のパン、低温殺菌牛乳も高円寺で調達。

毎日、必ず飲まないと気が済まないオーガニックアールグレイティーはiHerbで購入。

今の生活は奇跡のように充足している。

11月13日

今年も、いつのまにか新宿南口サザンテラスのイルミネーションが点灯されていた。

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先週、ここに来た時、橋に電飾のコードを巻いて飾り付けていた。

橋の上から見る新宿新南口。

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タカシマヤ タイムズスクエアから見る新宿駅のホーム。

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サザンテラス。
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Suicaのペンギン広場。
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ここら辺り新宿南口一帯のイルミネーションを「ミナミルミ」と名づけているらしい。マインズタワー、ミライナタワー、JR南新宿ビルのツリーはまた今度。

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2018年11月13日 (火)

ちゅびとチョビ、プフ初対面

11月10日

きょう、ついに、ちゅびとちびっこ猫たちとの対面。

ちゅびを昼1時に私とチョビとプフのいる部屋に連れて来た。

先住猫と新入り猫との対面は慎重にやらないといけないという記事を読んで、ここ数日は緊張していた。

まずはチョビとプフにケージの中に入っていてもらって、ニャアニャア騒ぐちゅびをキャリーから部屋に放す。

チョビ、プフは初めて会う大きなちゅびをまったく怖がらず、「出して!出して!」と手作りケージを壊して外へ。いつも通り、ふたりで無邪気にじゃれ合い、もつれ合い、平気でお昼寝。

まったく緊張せずリラックスのチョビちゃん。

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ちゅびのほうは大きな図体にも関わらず、初めて接する猫たちに緊張。怯えて棚の上に上がっている。

ちゅびは恐る恐るちびっこ猫たちに近づいて匂いをかぎ、顔と顔が合うと「シャーッ」と威嚇して走って逃げるのをくり返す。ちびっこたちは怯えることもなくマイペース。

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友だちになりたいのに、どうしても「シャーッ」と威嚇してしまうちゅび。
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怖がりなちゅびはチョビやプフがトイレしている最中や、眠っている時に、ここぞとばかりに匂いをかぎに行ってはダッと逃げていた。

玄関の方まで逃げてから、追いかけて来てほしそうにちびっこを見つめるちゅび。

ちゅびはまだ眼も見えないうちにひとりぼっちで落ちていたので、ほかの猫と接触したことがないかわいそうな子だ。生まれて初めて見る子猫たちが気になってたまらない様子。

遊んでもらいたいポーズをとるちゅび。

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ちゅびがボール紙の影に隠れて手だけ出して、チョビ、プフにじゃれてもらったり、逆にチョビ、プフが隠れてガサガサしてちゅびにじゃれてもらったり。

猫たちはお互い、どうしても目の前の動くものにじゃれてしまう習性をうまく利用して、遊びながら距離を縮めていく賢さに感心した。

私が紐を走らせると皆がその紐を追いかけて走り、勢い余ってからだがぶつかる時にはまったく威嚇しない。

この日、チョビとプフは私のふとんで一緒に寝、ちゅびはひとり離れて高いところで寝た。

11月11日

怖いもの知らずのプフがちゅびに超接近。

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後ろから、「えい!」
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ちゅびとチョビも、だいぶ仲良くなる。(遠近法により同じくらいの大きさに見えるが、実際のちゅびのからだはチョビの3倍ある。)
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物陰に隠れて(手だけ出して)チョビとキャッチボールするちゅび。

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深夜まで遊び続けていた。

11月12日

朝5時過ぎ、目が覚めたら、ちゅびは私の右脇にべったりくっついて寝ていた。ちゅびのおしりにプフがくっついて、チョビは私の左肩で眠っていた。

6時に食事。4か月未満のベビー用ロイヤルカナンのウエットとカリカリ。3匹とも同じものを食べたがり、ほかの子のお椀が気になって、ぐるぐる交代しながら全部きれいに食べる。

ちゅびはプフに勢いよく押されてお椀をとられても、怒ったりしない。いっぱい食べたくてウーウー言うのはプフのほう。

朝から激しく追いかけっこ遊び。

二本足で立って万歳のように両手を上げて相手をやっつける仕草をしてからダダダッと一目散に逃げて追いかけてもらう。追いかけるほうは追いついたら「つかまえた!」というタッチをして、一目散に逃げる。その繰り返し。

ちゅびは6月の初めに生まれ、もう5ヶ月。ちゅびは今、乳歯と永久歯が同時に生えている。

上下左右のキバが2本づつ、計8本あるちゅび。ちょっと魔物っぽい。

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もうすっかり仲良く、3匹で一緒に寝ている。

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お友達ができてよかったね、ちゅび。

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2018年10月12日 (金)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録7(9月23日)

10月12日(金)

きょうのチョビ。

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体重600gを超えたので、明日、血液検査。どうか無事でありますように。

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二本足でたっち。
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きょうのちゅび。

やたらにゴロゴロ言って私の膝の上で甘えっぱなし。風呂場のホースなどでもよく遊んだ。

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イタリアの旅の記録

9月23日(日)

日曜日なので午前中はゆっくりし、お昼はUova di carpa(トラジメーノ湖のコイの卵)のタリオリーニ(細めのスパゲティ)。

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昨日、拾ったアミアタ山の栗をチーロさんがオーブンで塩焼にしてくれた。陽射しが強くて夜が寒いせいなのか、イタリアの栗は野生なのに日本のよりも甘い。
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光り輝くキュージ湖。手前にはディル(フィノッキオ・セルバーティコ)の黄色い粒々の花。
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田舎道で見かけるマリアの絵を飾った小さな塔。イタリアのお地蔵様のようなもの。
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妙な絵皿が置いてある。「このおじさんは誰?」と尋ねると「聖ピオ」とのこと。最近(1968年没)の聖人らしい。聖ピオの詳しいことについては、イタリア人のチーロさんは、チナミさんよりもっと興味ないそうだ。
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きょうはPiana(ピアーナ、平地という意味)という町の、チナミさんがお気に入りの廃屋に連れて行ってくださった。

私がすごく喜ぶものを見つけておいてくださったことに大感激。

同じものを素敵と心から感じあうことができるチナミさんに案内していただけるなんて最高だ。このような幸福なめぐり逢いは滅多にない。
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以前は、左上の赤いトタン屋根部分が無くて、もっと雰囲気がある建物だったという。

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この建物の斜め裏側。

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とても雰囲気がある。が、この建物はフェンスの中なので近づくことはできなかった。
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しばらく車で走り、また素敵な廃屋を発見。こちらは探検可能。

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この廃屋も素晴らしく絵になる。手前の枯れ植物が夕陽で金色に光っていた。
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浅緑の窓と繊細な野草たちが美しい。まるで計算され尽くしたかのような色の配分。
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しばしこの空間にいられることにうっとり。
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今日は昼29℃だった(最低気温は16℃)。夕方5時近くでも陽射しが強くて眩しい。
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しばらく車で走り、かわいい山羊たちが大勢いるところを発見。
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小さくて頼りなげな秋仔ちゃんたちがいっぱいいた。
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キャワンキャワン大騒ぎして、私たちが撮影し終わって車に戻った頃に、通りまで出て来てこちらに吠えているちっちゃな犬。山羊たちの番犬のお仕事をしっかり果たしている(?)

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次にきれいな深い紺紫の葡萄の畑を見つけて写真を撮っていたら、これまたギャンギャン!ギャワン!と姿は見えども狂暴で獰猛な吠え声。すぐに2匹の犬がすっ飛んで来た。
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跳びかかって来るのかと思ったら、顔を見たら急におとなしくなり「遊んで、遊んで。」と甘えて、車道のほうまで着いてきた人懐っこいかわいい犬。

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Pianaから戻り、菫色と枇杷色の夕陽に染まるキュージ湖。

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9月23日のちゅび。

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2018年10月11日 (木)

ちゅびとチョビの記録 / イタリアの旅の記録6(9月22日)

10月11日(木)

PCが起動しなくなってしまい、朝9時一番からメーカーに電話して指導してもらった。

プログラムの更新がたまり再起動に2時間近くかかっていたのを、我慢できずに途中で切ったせいかと思われる。

裏のネジを緩めてパカッと開けて小さな丸い丸いバッテリーを取り出して90秒。これでなんとか元に戻った。

ちゅびが、PCの普段は晒されない剥き出しの内臓に、やたらちょっかいを出して恐ろしい90秒であった。

電話中に目の前にあるトイレにうんこ。普段ならうんこした直後にさっと身体をトイレから出すのだが、作業中にそれはできず、ちゅびはいつまでも楽しそうに砂とまんべんなく混ぜていた。

きょうのちゅび。

新しいカリカリ(月齢12か月まで)をあげたら、2度もおかわりのおねだりをして一度に30gも食べた。結局一日で50g食べた。

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私が帰国してから一度も高い本棚の上に上がっていない。いつも私にべったり。ちょっと触れたらゴロゴロ。
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あくびした直後の顔。
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きょうのチョビ。

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本当は長毛で、同じ日に生まれた兄妹のユキちゃんはふっさふさなのに、この子だけははげてしまっていてかわいそう。毎日の殺菌シャンプーで、日に日によくなってきている。がんばれ!チョビ。

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イタリアの旅の記録6

9月22日(土)

この日はお弁当を持ってチナミさんの大好きなMonte Amiataアミアタ山にポルチーニ茸と栗を採りに行った。

アミアタ山のふもと、Abbadia San Salvatore(アバッディア・サン・サルヴァトーレ) という町の「Pinzo Pinzuti」という不思議な雑貨屋さん。
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Marcella(マルチェッラ)さんという妖精のようなご婦人がやっている。ごちゃごちゃと雑多でかわいいものがひしめき合う店内。

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私が見て楽しいものがいっぱいある。

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このキューブ型の絵合わせ?のようなおもちゃ、すごく気になる。

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チナミさんはマルチェッラさんにポルチーニ茸はいつ入荷するのか聞いていた。夕方には店にはいるという。つまり今が盛り。

アミアタ山に到着。まずはお昼のお弁当。大きなバスケットにスパゲッティのオムレツなどが詰まっていた。

食べられなさそうだがきれいなキノコがあちこちにいっぱい。

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昔、イギリス湖水地方のビアトリクスポターの家で見た森のキノコの素晴らしい細密描写を思い出していた。

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4、5cmの大きなヤマビル?怖い。
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長い年月をかけて自然がつくった朽木と苔の造形。
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それはそれはたくさんの種類のキノコがあった。
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チナミさんの家には分厚いキノコ事典がある。本当にキノコの判別は難しい。

同じような見た目の毒キノコが存在する紛らわしい茸はすべて避けた。

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これは食べられるらしい。
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ずいぶん探してついに見つけた、これがポルチーニ茸らしい。

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山頂近い店でアマーロ(薬草酒)を飲んだ。甘いけれどすうっとするリキュール。

お店のある場所から徒歩で急な山道を登り、アミアタ山の山頂へ。そこで、見晴らしのよい場所で景色を撮ろうと大きな岩の裏側に身体をねじこんた時に、信じられないものを見てしまった。

岩の裏側の裂け目の陰に、猫の親子がいた。その中に去年亡くなったちゃびによく似た茶白の女の子がいたのだ。

これはもう、私にとっては何もかも頭から吹き飛んでしまう衝撃で、心臓がズッキーンと来た。

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泥にまみれたピザを食べているのもショックだった。
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全部で6匹(母親とその母親、赤ちゃん4匹)いたが、ちゃびによく似た子は一匹だけだった。
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これからイタリアの山は急激に寒くなるのにどこに寝るのだろう、この子を連れ帰ってちゅびと一緒に育てられたらどんなにいいだろう、と胸がばくばくした。今もずっとこの子のことを考えて気持ちが乱れて苦しくなってしまう。

その後、山の中腹の栗林で栗拾い。栗の緑のイガは落ちているが、どこに栗の樹があるのかわからなかった。

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あまりに巨大で枝葉がはるか上方にあるので、何の樹かわからないのだ。数百年も生きている栗の樹を見たことがなかったので驚いた。この場所は栗の巨樹の林。

栗はまだ若くて小粒なのがほとんどだった。もう一週間か10日したら大きい栗がざくざく拾えそう。

帰路、馬が二頭いるところを見つけた。

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おーい、と呼んだら近くに来てくれた。

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馬たちに、今日拾った栗のうち、まだ白くて柔らかいのを選んであげた。


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人懐っこくて、とてもかわいい。
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帰り道のトスカーナらしい風景。この家を入れたアングルは撮影ポイントらしく、ここを撮った写真が掲示されているのを見た。
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今日の夕焼けは濃くて美しかった。
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本日の収穫のキノコ。大きいのは傘が10cmくらい(黒い粒はオリーブの実)。

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9月22日のちゅび。

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2018年9月17日 (月)

『デッサンの基本』 第31刷り

9月17日

『デッサンの基本』(ナツメ社)増刷、31刷りになっています(5月15日に増刷のお知らせをいただいていましたが、記事にするのが遅れました)。

自分が気になったもの、心を動かされたものを、その時その時の感覚でとらえて描く「素描(デッサン)」や「スケッチ」は、楽しくて、思い出の記録にもなります。

マチエールに凝り、何か月も描き続け、どこを「絵の完成」とするのか、それ自体に苦しむことも面白いけれど、

見ているものの変貌、自分のものの見方の変化、そうした対象と自分の身体との関係性を、もっと短い時間で紙に残すことのできるデッサン(素描)は、なお面白いと思います。

私はデッサン(素描)というものを、言語ではとらえきれないものと関わる手立て、そこに在るものを発見する行為だと思っています。

私ににとって「絵」は、生命的なものとの交接、収奪ではなく受容、静かな愛情関係であり、その痕跡です。

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私がチューリップを好んで描くのは、世間一般に広く浅く共有されている「チューリップ」という言葉とそこから喚起されるイメージをはるかに超えた、劇的で妖しい変容を見せる花だからです。

丸くてかわいい観念の「チューリップ」ではない、自分が体験した奇妙な生命を描きたい。そういつも思っています。

なかなか花屋に出ないチューリップ「エステララインベルト」。4月5日に購入。

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上が4月6日、下が5月15日のチューリップ(エステラ・ラインベルト)。萎れてかさついていくことによって、妖艶に変身する。
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八重の少し萎れかけたフランスギク。
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濃い紫のアジサイ。
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植物の変容、緩やかな運動、微妙な色、細部の不思議に飽きることはない。

動物たちの愛らしい仕草にも限りなく魅せられ、飽きることはないです。

レッサーパンダ(ソラ。♀)の素描。ふっくら、おっとりしている。
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グルーミングするソラ。しっぽが長く、しっぽの先が細い。
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レッサーパンダ(ラテ。♂)の素描。
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くるりんしっぽで後ろ姿がかわいいラテ。
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レッサーパンダ(メイタ ♀)の素描。愛嬌たっぷり。生まれた時は男の子に間違えられていた仔。
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うちの猫、ちゅびが赤ちゃんだった頃の素描。

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うちに来た日。まだ眼が見えていなかった頃のちゅび。
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おなかだけが張って、手足が恐ろしく細く、汚れていて、ネズミの子みたいだった。

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素描(スケッチ)と同時に、画面右下にはその時のちゅびの授乳、排泄の記録をメモした。

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きょうのちゅびの素描(デッサン)。やせているが筋肉質で重く、運動能力抜群の甘えん坊。

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2018年9月14日 (金)

ちゅび(ぴょんすけ)の記録(9月12日~9月13日)/ 白猫の赤ちゃん

9月12日

朝10時、Sさんと病院で待ち合わせ。赤ちゃんが入った小さな箱を抱えたSさんが来る。

カルテにSさんは「チョビ」と名前を書いていた。ちゃび、ちゅび、と来たらちょびだよね、と。

ニャア!ニャア!と思ったより元気。しかし小さい。生後一週間で200gくらいになるのが標準なのに135g。。眼は開いている。

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おととい下痢をして心配したが、きのうの夜から急に元気になってミルクを飲んだそうだ。

先生におしっこをちょんちょんして診てもらう。脱水はない。輸液はなし。蚤もだいじょうぶ。

「今の時点で大きな病気ではなさそうですか?」と尋ねると

「人間の子どもと違って猫の赤ちゃんの病気はよくわかっていないし、判断できない。今はまだ、いつなにがあるかわからない段階。4時間ごとに箱をのぞいて、さっきまで生きてたのにもうだめってこともあるからね。」と言われた。

「毎日体重を計って。増えていなかったら重篤な病気だから。」

ちゅびの時のように、かぶれ、ただれがいくらかあったが、今は抗生物質をやるのも危険、できればやりたくない、やる時はタイミングを図ってやるそうだ。

やはり2回目のワクチンが完了する(生後1か月半くらい)までは完全に隔離したほうがいいと言われた。

とりあえずSさんに面倒をみてもらい、その後、様子を見ながら私の友人と私に引き継ぐことにしたが不安がいっぱい。

9月13日

3か月前の今日、ちゅびはチョビと同じ駐車場で拾われた。

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毛利武彦先生のクジャクの版画と、若林奮先生の写真と、ホルスト・ヤンセンのポスターのカラーコピーと、私の描いたクリの絵とちゅび。
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9月13日

20年前に買ったちゃびとこなのためのハーネスをつけてみたちゅび。もう少し淡いピンクが似合うんだけど。

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おとといあたりから特に私にべったりくっついてゴロゴロ言いまくり。夜もぴったり寄り添って眠っている。

もうすぐ私が旅行に出るのがわかるのだろうか、と思う。

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2018年7月31日 (火)

ちゅび(ぴょんすけ)の記録 (7月15日~7月17日)

7月31日

ちゅび(ぴょんすけ)は一生のうちで最も活発な時期。

生きる喜び、生命の躍動の極致。どんなものにも興味津々で、すべてが遊び道具になってしまう。

体重も1kgを超えた。

私の手を安心して遊べるおもちゃと思って、高くジャンプしてつかまえ、噛みまくるのだけは本当に困っている。特に眠っている時、タオルケットを被って防ぐが、何度でも跳びかかってくるので、私の手と腕は生傷だらけ。

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私が北海道に行っているあいだのちゅび(ぴょんすけ)の記録。友人による撮影とメモ。

7月15日 

朝4:50 ミルク+トラコナ。

6時に友人宅着。

トイレにまだ慣れないがおしっこ、うんこ成功。

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ネズミのおもちゃのしっぽを食べてしまう!

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ウェットのベビーフード6回食べる。試供品のドライフードをよく食べる。

7月16日

朝5:00 ミルク+トラコナ。

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ソフトキャリーの中はけっこう好き。
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ウェットのベビーフード9回食べる(一日に1パックほど)。

7月17日

朝5時、ミルク+トラコナ。

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興奮して毛を逆立てて遊んでいるところ。

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タオルケットでくるんでみた。
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フランシス・ベーコンの絵みたいになっている。
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病院で診察。全身のブツブツがきれいに治ったのでトラコナはおしまい。

3種混合ワクチン(フェロバックス3)打たれる。ウギャーと痛がる。

そのあと眠そう。寝てばかり。

ウェット+ドライ4回。注射のせいか食欲が落ちる。

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2018年7月27日 (金)

北海道の旅の記録 その6 札幌円山原始林 円山動物園

7月20日

明日は東京に帰る日。

朝、花輪さんに「ブルーチーズがあるよ。」と言われ、喜んで食べようとしたら、4月の賞味期限のものを冷蔵庫に入れないでずっと廊下に置いていたという。

「わざとだよ。熟成してどれくらいおいしくなるのかみようと思って。」と言われ、私は怒ってしまう。

「熟成じゃなくて腐敗!ブルーチーズは、スーパーで賞味期限ぎりぎりで半額になっているのでさえ、すでに熟成が進みすぎていて臭くて食べられないのが多い。冷蔵でも開封してすぐに食べないとまずくなるのに。」と私。

「花輪さんはおかしい。吐き気がするくらい生臭いものを全然感じない。2、3日前のお刺身をナマで食べるなんて異常。シメサバは封を切ってから何日も食べていたら蕁麻疹が出る。トウモロコシも買ってすぐに茹でなきゃまずくて食べられないのに、常温に何日も置いとくなんて最悪。どうして北海道まで来て、味のないシワシワに腐ったトウモロコシ食べなきゃいけないの?」

私はグルメじゃないし、贅沢はしないけれど、わざわざ新鮮でない魚や野菜を食べたりするのだけは我慢できない。

花輪さんは「痛んでたら臭いや味でわかるでしょ?」と言う。私には耐えられない臭いや味や、カビがはえているものも「痛んでいない」と言うのだ。ニコチンのせいで麻痺しているのかもしれない。

きょうは一日、ずっと原稿のお手伝いをしようと思っていたが、私ができる部分は全部終えてしまったので、ひとりで円山の原始林(天然記念物)と動物園に行ってくることにした。

この日、札幌は29℃。バスと地下鉄を乗り継ぎ、2時頃に円山公園駅に着き、人に道を聞きながら原始林へ。

花輪さんが言っていた素晴らしいカツラの巨樹は麓付近に何本もあった。

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森の中全体にカツラの樹の甘い香りがしていた。

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暑い盛りなので、残念ながらリスたちには会えなかった。

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登山道は一部、ぬかるんでいて、スニーカーでもちょっと歩ぎづらかった。

29℃での登山はきつかった。きょうの札幌の原始林はぜんぜん涼しくなく、釧路湿原や野付半島で歩くのとはまったく違った。

たまにすれ違う人はみな、本格的な登山の服装でストックを持っている人が多かった。

しばらく登って、普段では考えられないくらい猛烈に汗が噴き出し、身体中がべたべたに濡れてしまった。顔がのぼせ、心臓がばくばくし、これはまずい、熱中症で倒れてしまうのではないか、と恐怖を感じた。

スカートが汗で足に貼りついて歩きにくく、スカートで来てしまったことを大後悔。念入りに虫よけをスプレーして来たが、カやハエがぶんぶんうるさく、辛かった。

(ヒトスジシマカに脚を刺され、一週間経ってもまだかゆく、真っ赤に腫れている。)

途中で何度も引き返そうかと思ったが、もうすぐ頂上に着くのかもしれないと思い、歩いてしまった。

(頂上近くは花輪さんの好きなヤマブドウの蔓が多かった。)

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思ったよりずっと時間がかかり、50分くらいでやっと頂上に着いた。頂上から札幌の街を一望する。

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頂上にも涼めるところはなく、すぐに下山。 

もう一つのコースから登って来た年配のご婦人(やはり本格的な登山の服装のかた)と言葉を交わした。「こんにちは。そちらの道はきついですよね?」と尋ねると、やはり私の来た道のほうが、距離はあるが緩やかだとのこと。

道の真ん中にメスのカブトムシがのそのそ歩いていたので、樹の幹に移動させた。

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動物園の閉園時間が迫るのであせって下るが、ぬかるんでいたり、滑りやすかったり、木の根につまづいたりで、けっこう脚に負担がかかってきつかった。

3時半頃、ようやく動物園着。とりあえず自販機で冷たい飲み物を買って飲む。

レッサーパンダの居場所を探すが、一番奥のアジアゾーンの寒冷地帯が、ちょっとわかりにくくて、ここでもさらに時間がかかってしまった。

やっとレッサーパンダに会えて感動。

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この子はセイタ。

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ここ、円山動物園は、人も冷房のきいた館内にはいってガラスなしで見ることができるのが素晴らしい。

こちらはガラス越しに見るギンとココ(だったと思う・・)。お手てで嬉しそうに仲良くりんごを食べる。

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これ以上屋外にいたら具合が悪くなったと思うが、4、50分ほど冷房のきいた館内でかわいいレッサーパンダに夢中になっていたら、体調も回復した。

レッサーパンダの向いにいるクマも元気に水遊びしていた。

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駅への帰り道、円山公園でポプラの巨樹を見た。ポプラは縦に細長いイメージがあったので、こんなに立派なのを見たのは初めて。

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公園には、まだアジサイが咲いていた。

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円山駅周辺で食料を買い物。円山のスーパーでも佐賀産のアスパラ198円が売られていた。道内産のアスパラは特別なブランドなのだろう、一束500円くらい。九州から運んで来たアスパラのほうが道内産よりずっと安い。

道内産のトウモロコシも一本400円くらいしていた。果物や野菜は東京のうちの近所のスーパーのほうが安い。

夕食は私が作った。ヨモギ入り生モッツァレラのカプレーゼ。アンチョビと夏野菜(庭で収穫したミニトマト、ホウレンソウ、買ってきたインゲン、パプリカ)のパスタ。

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「作るのがすごく速いね~。」(私は作業も歩くのも速いほうだ。)「うまい。すごくいいもん食べてんだなあ。俺なんて豚みたいなもの食ってんだなあ。」と言われる。

夜は原稿の手伝い。相当進んだ。「こういうのゲバ字とかトロ文字っていうんだよ。」と言いながらがんがん書いていたら、「よく下書きなしで早く書けるね~。俺だったらまだ最初の1文字下書きしてるな。」と。

「これくらいやってもらったら、もう締め切りには間に合いますよ。」と言われて、一応ほっとした。締め切りだけが気がかり。

花輪さんは東アジア武装戦線「狼」の大道寺将司に興味がある。「実の母親と2歳くらいで別れているんだよね。爆破なんてするのも、母親に気づいてほしいという感情があるんじゃないかな。」と言った。

政治とか経済とか、花輪さんにもっとも関係なさそうなものをどうして描くの?と尋ねると、わからないけど興味があるのだという。

夜11時近くに外に出て星を眺めた。人も車も通らない、物音ひとつしない道。さらに街灯のないバス停横の野原の空は広い。

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2018年7月24日 (火)

北海道の旅の記録 その4 野付半島 トドワラ 尾岱沼

7月18日

(写真はすべてクリックすると大きくなります)

釧路は曇り。どんより暗い空。

今日はこの旅のクライマックス。死ぬまでにもう一度だけ行ってみたいと何十年も思っていた「この世の果て」、トドワラに行く日。

朝5:40起床。6時から朝食(バイキング)をとり、7時前に阿寒バスの釧路ターミナルへ。

「野付半島・トドワラ散策 トドワラ号」5600円のチケットを買う。このツアーは、標津町ターミナルまでは路線バスで、そこから野付半島ネイチャーセンター行きの「トドワラ号」に連絡となる。

釧路7:25発。乗る時に運転手さんにチケットを見せたら、なんと、このツアーのことを知らなかった。「なんですか?初めて見た。」と言われて唖然。

私たち二人のほかには、同じツアーのチケットを持ったお客さんは女性のかた一人のみ。路線で乗り降りするお客さんも少なく、バスは空いていた。

出発してすぐ、「別保」の辺り、童謡の「春の小川」のような風景。こういう細くて舗装されていない植物に覆われた川を見ただけでも、素敵!とときめく私。だがここはまだ、旅のほんの序奏。

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バスは釧標国道を北東へ行く。山道を過ぎ、「鹿又(かぬまた)農園」の前辺りで、曇り空がぱあっと晴れ、劇的に輝いてきた。

「南阿歴内(みなみあれきない)」、「北方無去(きたかたむしさり)」という面白い名前のバス停が心に残る。

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澄んだ空気と、ずっと続く青空と緑輝く牧場風景。

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車窓からこれらの眩しい景色を見られるだけでも心がはずむ。

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この辺りで花輪さんから「やっと胸にたまってた疲れがとれて来た。」という嬉しい言葉が出た。「ずっといつも仕事のストレスで胸のここらへんに何かがあって、力が出ないんだよね。」という。

今年のまだ寒い頃に、この夏に一緒に旅する約束をしていたのだが、今回、特に原稿に苦しんだそうで、この忙しい時に大切な時間と体力を奪ってしまっていいのか、私は悩んでいた。

花輪さんは仕事に追われ、札幌に住んでいても、北海道らしい風景の場所に旅する余裕もないそうだ。

「中知安別(なかちゃんべつ)」、「茶内分岐(ちゃないぶんき)」、「74線」を過ぎる。ここら辺を「ミルクロード」というのかな、と思う。

原野ごとに「○線」という地名がついているらしく、北に向かって、バス停の「○線」番号が若くなっていった。

「共春(きょうしゅん))というバス停に着いた時、突然、運転手さんが車内アナウンス。「標津で乗り換えのお客様。7分遅れていますがだいじょうぶですか?」と言われる。

「は?(私に言ってるの?)」と首を傾げると「お客様!あれ日本語のわからないお客さんかな?」と言われ、イラっとくる。

「乗り継ぎ、間に合いそうですか?」と信じがたいセリフをバスの運転手さんに吐かれ、「初めて乗るのでわかりません。ぎりぎりだと思いますけど。」と私。

(はあ?阿寒バスのツアーなんだから責任持って乗り継ぐのはそちらの仕事でしょ?お客に尋ねて不安にさせるっていったいどういうこと?間に合わなくて次のトドワラ号に置いて行かれることなんてあり得るの?)」と、頭の中では言葉がくるくる回り、むっとする私。

中標津営業所で運転手交代となった(今度の若い運転手さんは手馴れていて信用できそうだ)。

光る海が見えてきた!

標津町バスターミナルに着き、ちゃんと待っていてくれている「トドワラ号」を見てほっと一息。トイレ休憩。すぐ上を舞うカモメの声に胸が震える。

「トドワラ号」で野付国道を行く。左の窓からは澄んだ空色の海。釧路の灰色の海とはまったく違う海。

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右の窓からは「茶志骨(ちゃしこつ)」の湿原。

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シシウド、ハマナス。樹の上にとまったオジロワシが見えたが写真には撮れなかった。

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そしてナラワラ(ミズナラの立ち枯れ)。

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この何も余計な(人為的な)ものがない景色に涙が出てくる。

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干潟、草原、高層湿原、森林が同時に見られる、まさに秘境の光景。

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細長い野付半島をバスはひた走り、(昔、私が来た時はなかった)ネイチャーセンターに到着。

なんと駐車場には大人しそうなキツネがいた。

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「野生動物に食べ物をあげないでください」という看板が出ている。理由は車に轢かれてしまうようになるから、自分で食べ物を採れなくなるからなどなど。
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金色の眼。このキツネは、寄っては来ないが必死で逃げはしない。中途半端に慣れているようだ。

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換毛の途中のようだったがやせていた。どうか元気で。

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ネイチャーセンターでトイレ休憩するのも時間が惜しいくらいだった。ネイチャーセンター裏の景色。海の美しさに胸が震える。

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トドワラ桟橋まで約2km。眼が眩むような強い陽射し。

紫外線アレルギーで顔中に痒い湿疹ができてしまう私には、普段なら絶対に外に出ない真夏の真昼間(しかもサングラスをホテルに忘れて来た)。

だがこの不思議で美しい景色をじかに体験できる嬉しさでストレスは感じなかった。

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まるで果てしなく続くように見える原野。シシウド、ハマナス、エゾカンゾウ、ヒオウギアヤメなどが咲き乱れていた。

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ハマナスは甘い薔薇の香りがする。

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40分ほど歩き、ついに来た。トドワラ。

以前来たのは20数年前の10月の夕方。その時、この辺りは一面、紅色のサンゴソウの中、白い骨のようなおびただしい(海水の浸透圧によって立ち枯れになった)トドマツ。

その薄闇色と白、紅色の幻想的な風景の中をキタキツネがぴょんぴょん跳ねていた。

それは生と死の交錯するこの世のものとは思えない神秘的な風景だった。

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ここから木道の上を進むと、まばらにトドマツの枯れ木の残骸が見えて来た。

今はほとんどトドマツが残っていない。それでもやはり荒涼とした最果ての光景に胸がしびれる。

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写真手前に写る白っぽい筋のようなものが、トドマツの枯れ木がモロモロに崩れたものだとわかる。

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至るところ、この枯れ木の崩壊した繊維のようなものが堆積していた。

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ついに遊歩道の最先端。「この世の果て」の風景。木道から降りることは禁止。
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枝をつけて立っているトドマツの白骨は5、6本くらい。枝のない棒のようなのがあと数本。

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人の手を拒否した景色。

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とどまることのない変貌。衰滅に次ぐ変容の、のちの変容。

やっとここまで来ることができ、この生きて動いている不思議で淋しい風景をじかに見て感じることができ、私は満足です。
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今歩いて来た木道を振り返ると、このような景色。
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トドワラから左折して桟橋まで10分ほど歩く。

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海は浅く、アマモ(海藻)がいっぱい。シマエビが泳いでいるのが見える。
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桟橋の入り口。

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私たちの乗る船が待っているのが小さく見える。

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陽気で親切な観光船ガイド(野付半島ネイチャーセンターの職員さん?)のお姉さんに案内されて乗船。

乗る前に双眼鏡を覗きながら「きょうはアザラシが来ていますね。」と言われる。普通の人は双眼鏡で見てもわからないが、慣れている人にはアザラシだと認識できるそうだ。

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船に乗ってからも信じられないような目を見はる光景。

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トルコ石の色、セルリアンブルー、パリッシュブルー、アズールブルー、白群、水縹、薄浅葱、露草、デルフィニウム。

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この微妙な青を言葉にすることができない。

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完全に凪いだ鏡のような海に空が映っている。

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気持ちよさそうに泳ぐアザラシの群れ。

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すべてが一期一会の光景。

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ガイドさんの素晴らしい解説によると、野付半島は全長26kmの日本最大の砂嘴で、その名前は、アイヌ語の顎を意味する「ノッケウ」という言葉から来ているそうだ。

航空写真で見ても野付半島は、どうやってこのような精妙で妖しい地形が成り立ち得たのか目を疑う、奇跡的に魅惑的な様相をしている。

「ナラワラを遠くから眺めると大小ふたつの林に別れているのがわかる。アイヌ語で大きいほうをオンニクル、小さいほうをポンニクルと呼びます」と言っていたと思う(この部分、聞き取りが不確実です)。

「擦文文化とオホーツク文化が合わさってアイヌ文化が生まれた」ということだ。

この地方でも今日のような陽光に輝く天気は多いわけではなく、たまたま幸運だったらしい。

尾岱沼の桟橋に着く。すっかり野付半島にしびれてしまい、この地を去るのがとても名残惜しい。

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尾岱沼では国道にポツンとあるバス停で路線バスを待つ。見渡す限り、私たちツアー客3人しか人はいない。

バス停の手前にあった廃屋。

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20分ほどで今朝「トドワラ号」に乗った標津町のターミナルに着く。

標津町ターミナルで阿寒バスの職員さんに「トドワラどうでしたか?先端まで行ったんですか?と話しかけられ、「とても素晴らしかったです。」と応え、少しおしゃべり。

「トラクターに乗らないで歩いて行かれたのですか?距離があったでしょう。」と聞かれ、「歩きました。海がきれいすぎて夢中で写真を撮ってたんで、歩くのは全然苦じゃなかったです。トドワラのトドマツはもうほとんど無くなってたんですけど・・それでもすごい風景で、素晴らしかった。本当に行ってよかったです!」と応える。

「それはよかったです。そうですか。私は先端までは行ったことないんですけど。トドワラ無くなってましたか・・・先日、私は阿寒の原生花園に行ったんですけど、そこも前より花がなくなってたんですよ。」

「ええ?ほっといても生えてくるんじゃないんですか?」「昔はほっといても生えて来てたんですけどねえ、最近は変わってしまって・・。」(やはり異常気象のせいなのだろうか?)

「このトドワラツアーのご案内のプリントも、ここで作ったんですよ。」と言われ、「プリントもわかりやすくていいです。見どころ盛沢山で値段もお安いし、車に乗れない人にとっては最高のツアーです。ありがとうございました。標津までの牧場風景を見られるのも素敵でした。アレキとか、ムシサリのあたり・・・」と私。

20数年前に東京から一人で北海道に来て、釧路のユースに泊まったこと、そこのペアレントさんが、宿泊者全員をマイクロバスで「開陽台」、「十勝温泉」などに連れて行ってくださったこと、その中でも「トドワラ」がもっとも心に残り、いつかもう一度来たいと思っていたことをお伝えする。

「釧路のユース・・ありましたねえ。」と言われてしみじみする。ついでに今朝、釧路発の運転手さんに「遅れてるけど間に合いますか?」と聞かれたことを伝えた。

「間に合わないこともあるのかって思って、トドワラ号に乗れなかったらどうしようってひやひやしました。」と言ったら

「無線で連絡とり合っているので、遅れてもだいじょうぶなんですよ。」と言われる(当たり前ですよね。人件費削減で臨時雇いの運転手さんだったのかな?と思う)。

帰りもミルクロードで牧場風景を眺めながら釧路に戻る。

釧路に着くとやはり霧でどんよりしている。

夕方、和商市場でいくつか小さなお刺身を買い、ホテルの冷蔵庫に入れてから、港のほうに散歩。

今年はサンマが不漁でたいへんだというニュースを毎日TVでやっているが、ちょうどサンマ漁の船が港を出るところだった。漁師さんたち、異常気象が続きますがどうかお気をつけて、ご無事で。

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釧路の灰色の港風景。

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2018年7月14日 (土)

ちゅび(赤ちゃん)の記録 (7月7日~7月14日)

7月14日

西日本を襲った豪雨の災害は非常にショックだった。

中国地方に住む友人とそのうちの犬は無事だったが、近くの川はあと1mで氾濫するところだったという。

東京は36℃。昼間、外に出ると頭痛と吐き気に襲われるレベル。

赤ちゃんがうちに来てひと月になる。ウイルス性鼻気管支炎やら真菌やらいろいろ心配したが、今は元気すぎて暴れるために、私の体力がついていけない。生命力の横溢に嬉しい悲鳴。

ぴょん!ぴょん!となににでもじゃれて跳びかかり、弾丸のように走る姿が速すぎて、写真に撮ることができない。

名前は考えすぎて決まらず、ひとまず「ちゅび」(「ちゃ」でなく「ちゅ」)などと呼んでいる。

狭い隙間に入って見えなくなり、私が焦った時に、「ちゅび!!」「ちゅーちん!」「あかちゃん!」としか声が出てこなかったからだ。

スチール棚の下や、絵の具のはいったプラスチック引き出しと壁の間などを、段ボールをテープで貼りつけたりして塞ぐ。

ものを少しでも減らすために(捨てるのが苦手な私だが)、昔のパンフレットや資料などを捨てまくった。飾り物や、絵のモチーフになるものも、どんどん捨てないといけない。

明日から私は少しのあいだ、東京を離れる。ちゅびは信頼できる友人の家で預かってもらう。

7月7日

朝、温かい粉ミルクに溶かしたトラコナ。抗生物質を飲ませるのに、水で溶いてシリンジを使うよりも安全なので、朝だけは哺乳瓶で授乳。

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私の手をやたらに噛む。おもちゃより私の手を噛むほうが好きなのを、なんとかしないと身が持たない。
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ベビーフードは8回に分けて約1パック食べる。

水をお椀から直接なめるのが、まだへた。鼻が水についてびっくりしている。

熱湯で洗った皿に冷蔵庫で保存した冷たいフードを10gほど入れ、スプーンでほぐし、さらに上から熱湯を少々かける。フードと一緒なら水分もなめてくれる。

633g。

7月8日

朝、ミルク+トラコナ。哺乳瓶で飲むのを嫌がらず、むしろちっちゃい時よりずっとうまく、乳首を強く吸っている。

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耳の先っちょにくっついていた最後のひとつのカサブタ(サクラ耳になるのをおそれてそっとしておいた)がとれる。

鼻の上のカサブタのとれたあとは、まだ少し赤いが、だいぶきれいになってきた。

ケージの屋根にやたらに上るが、うまく降りることができない。

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よちよちがなくなり、ダダダッと走るようになる。

ベビーフード8回。

おねだりの時、「キャ、キャ」となく。

トイレでうんこする前に興奮して「ウキャ、ウキャ」となきながら旋回。

7月9日

4時に起こされ、ミルク+トラコナ。私の手をやたらに噛み、顎まで噛むので、起きないわけにいかない。

赤ちゃんぽい目つき。

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ベビーフード8回。一度に10gくらい食べたら、遊びだす。さんざん遊んでちょっと眠る、の繰り返し。

変なところにはいらないように見ていないといけないので、つきっきりで、私はなかなかトイレにも行けない。

7月10日

6時、ミルク+トラコナ。

初めて爪とぎで爪をとぐ(置いてあったが、今までは興味を示さなかった)。

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万歳のように両手をあげてぴょん!と跳びかかる動きがすごく激しくなった。ぴょん!と跳びかかっては走り、をジグザグにやる。
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ベビーフード9回。

7月11日

6時、ミルク+トラコナ。

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キバが鋭くなってきたので強く噛まれると怪我しそう。

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まぐろのベビーフードを一度に50g食べる。そのほかに、いつものベビーフード4回。

狭くて埃がたまった家具の隙間にはいりこもうとするのをふせぐのがたいへん。まだ頭が小さいので、信じられないほど狭いところにも潜り込んでしまう。

705g。

7月12日

4時、ミルク+トラコナ。

実際に遊びまわっている時は、あまりの激しさに写真は撮れない。結局、おとなしそうな写真ばかりになってしまうが、跳んでいるところを撮れたらいいと思う。

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ベビーフード8回。初めて朝と夜に2回うんこする。

7月13日

3:45 ミルク+トラコナ。

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ベビーフード7回。

7月14日

あいかわらず、私が朝のお茶を飲もうと廊下に出ると、ついて来て大暴れ。冷蔵庫と壁の隙間などに入ろうとするので目が離せない。

暴れたあとは私の膝の上でしか寝ようとしない。そおっとふとんの上において私が立つと、起きてついてくるので、トイレに行くことさえもなかなかできない。

水を入れたお椀と牛乳を入れたお皿を並べると、牛乳のほうを飲む。

夜、11時ごろ、たくさん遊んで暴れまわる。

一番、最近のちゅびらしいショット。

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