デッサン

2020年9月 3日 (木)

『イメージの奥底で』 ジャン=リュック・ナンシー / 絵画

9月3日(木)

イメージ・判明なるもの

イメージとは聖なるものである――

(略)

「聖なるもの」は「宗教的なもの」とたえずその語義を混同されている。

ところが宗教とは、結びつき(他者ないし自己自身との結びつき、自然ないし超自然なものとの結びつき)を形成しそれを維持する祭式の遵守なのであって、それ自体としては、聖なるものへと収斂されるべきものではない(宗教はまた信仰へと収斂されるべきものでもない。そもそも信仰はまた別のカテゴリーである)。

聖なるものは、これに対して、分離されたもの、距離をおかれたもの、切り取られたものを意味する。

(略)

聖なるものが聖なるものであるのは分離によってのみであり、それに関しては結びつきなどないとも言える。それゆえ、厳密に言えば、聖なるものの宗教はないことになる。

聖なるものは、おのずから遠ざかったまま隔たりを保持しつづけるものであって、それとの結びつきをもつことができないものである(あるいは極めて逆説的な結びつきのみをもちうるものである)。

したがってそれは触れることのできない(接触しない触れ方によってのみ触れうる、と言ってもよい)ものである。

語義の混乱から抜け出すために、私はそれを判明なるもの〔le distinct〕と名づけたい。

(略)

判明なるものとは、その語源を遡れば、様々な標徴(マーク)によって分離されたもののことである(この語は、刻跡(スティグマ)、鉄ごてによる烙印、刺傷、切り込み、入墨へと送り返される)。

それは、ある描線(トレ)が引き抜き、隔てておきつつ、この退隠(ルトレ)の描線によって標記もするところのものである。

また判明なるものとは触れることのできないものである。というのも我々がそれに触れる権利をもたないからではなく、それに触れる手段を欠くからでもなく、弁別的な特徴線(トレ・ディスタンクティフ)が、もはや触れることの次元にはないものを分離するからである。

したがって、触れてはならないものを分離するというのは正確ではなく、むしろ蝕知しえないものを分離するのである。

しかしこの蝕知しえないものは、みずからを隔ておく描線(トレ)のもとで、またみずからの描線によって、あるいはみずからを隔てるこの散逸の描線(ディストラクシオン)によって姿を現す(したがってこのような弁別的(ディスタンティフ)な描線が、つねに芸術にかかわる事柄なのではないだろうか、というのがここでの最初にして最後の問いであるだろう。)

(略)

判明なるものは、不分明なものに対して跳びかかり、不分明なもののうちへと跳び込みながら、そこに繫ぎ止められることがない。

(略)

あるがままの姿で、だがその弛緩した力ではなく緊迫した力をもって、また、拡散した力ではなく溜められた力をもって、その内奥は露呈される。

(略)

判明なるものは、つねに異質なものであり、連鎖を解かれたもの――繫ぎ止めることができないもの――である。

判明なるものが我々のもとに運んでくるのは、したがってそれが連鎖を解かれてあることという猛威そのものであり、この猛威は近接性によって鎮めることもできずそのようにして距離をおかれたままでありつづける。

それはまさしく触れるか触れないかの距離におかれ、肌に触れんばかりの緊迫した距離を保っている(à fleur de peau)。

(略)

(精華〔fleir〕とは、もっとも繊細な部分、表面であり、前方に残り続けるもの、ただそっと触れる〔efflrurer〕しかないものである。すべてのイメージはすれすれの状態〔à fleur]、あるいはひとつの花〔fleur〕である)。

――――『イメージの奥底で』 ジャン=リュック・ナンシー(西山達也・大道寺玲央 訳 以文社)より

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鬱金香(チューリップ 膠絵 部分)

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2020年6月30日 (火)

『デッサンの基本』34刷りとなりました

https://chisako-fukuyama.jimdofree.com/6-iris-rose-pansy-violet-etc/

6月の初めに『デッサンの基本』増刷、34刷となりました。

購入してくださったかたがた、読んでくださったかたがたに心より感謝申し上げます。

(受験のためのデッサンには傾向があると思いますが)デッサン(素描、スケッチ、写生)には正解の描き方はありません。

対象の姿、構造をよく知るためであれ、その魅力を紙に留めるためであれ、自分の外にあるものを見て描くことで、あらゆる意図を超えた未知のものに触れ得ることがデッサンの喜びではないでしょうか。

林檎の花(鉛筆デッサン、水彩、スケッチ)

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パンジー Pansy (鉛筆デッサン、スケッチ)
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猫 ちゅび(鉛筆デッサン スケッチ)
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薔薇 Rose (水彩)

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薔薇 Rose(鉛筆デッサン、スケッチ)

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2020年6月22日 (月)

絵の空間(紙の白い部分)も絵の一部 / 自主人体実験により血圧安定

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6月22日(月)雨 22℃

先週の18日(木)に目が覚めた時、発熱していた。体温計がなかったが、体感では38℃以上。激しい脈動性ではないが、熱がある時の頭痛。

内分泌の異常でカテコールアミンが急激に上昇している炎症反応なら、このままどんどん血圧と血糖が上昇して血管がボロボロになってしまう恐怖があった。

どの医師からも指示されていないが、いちかばちか、自分の勝手な判断でチラジンを断薬してみた。

その後、日ごとに発熱と高血圧がおさまってきた。

チラジン(甲状腺ホルモン)は身体から分泌されなくなると1~2ヶ月で死亡するそうだ。欠乏すればだるくなり、やる気も起きなくなるはずなので、自分の体感ではまだだいじょうぶそう(?)

私の場合、癌で甲状腺を切除しているので自身で甲状腺ホルモンを分泌することができず、チラジンを内服することにより、原発が甲状腺癌である肺転移の活動を抑制している。だから自己判断で休薬するのは危険と言われている。

次の癌の主治医の診察は9月。水曜に新高円寺のクリニックでチラジンの血中濃度について相談したあと、主治医にはがきを書くか。

11:00 35.6℃ 116-70 61

12:30 129-81 66

ここ数日は萎れた薔薇を描いている。

 

6月21日(日)

昼にネットで購入したオムロンの血圧計が届く。

122-82 64 正常値。

午後2時過ぎ、地方にいるNちゃんから体温計が届く(うちの近所のドラッグではどこも売り切れ)。

36・4℃ 木曜日の発熱は一体なんだったのだろう。

花輪さんに電話。発作で救急車で運ばれたことを話す。副腎腫瘍だったら片方の副腎摘出になる、もし悪性だったらなんの治療もできない、怖い、と言ったら「きっとだいじょうぶなんじゃなあい?」と言われ、なぜか気が落ち着く。ほかの人に言われたら、軽く言われているだけだと思うかもしれない。が、花輪さんに言われると、そうかもしれない、と思える。

昔から、私が癌の数値が上がってもうだめかと何度も思った時に、花輪さんは「きっとだいじょうぶなんじゃなあい?」と言ってくれた。

「だって福山さんてものすごく強運でしょ。」と。

 

6月20日(土)曇り28.7℃

チラジン断薬3日目。

起床時、額がひんやりしていた。熱が下がった。嫌な動悸もなかった。

14時すぎに少し発熱。37℃くらいの感じ。頭ほてり、首の後ろが痛む。ゴシュユ。

・・・

夕方から次の本のレイアウト第2校の修正。

「絵を少し大きく」と指定したところが、絵の図版自体は大きくなっておらず、絵の空間(余白)を勝手にトリミングされていることに愕然。

絵の空間、一見、何も描かれていないように見える紙の白い部分は、絵の一部であり、重要な意味がある。

私にとってはうねり、ねじれ、震える線の運動が重要であり、そのために空間をどのようにつくるかがとても大切。

画集の紙面でのレイアウトというのは、私にとって、その絵の運動が最大限に生かされる紙面を身体感覚で思考すること。

重要な空間をカットされた絵は、すべてがバカみたいな日の丸構図で、絵を並べても平板で陳腐で、なんのリズムも、響きも、詩情も無くなってしまう。

(また、私にとってはアタリも汚れも絵の一部である。むしろそっちのほうが大切と言いたいくらいだ。)

私はこぎれいにまとめられたイラストをやっているわけではない。

自分がなにをもって「絵画」とするのか、そのための発言として、苦労して画集を出すわけで、オペレータさんのやっていることは、私が本を出すことの根本を台無しにしている。

作者が指定していない絵の変更を、出版社のオペレータさんが勝手にやることがショック。私の常識では考えられない。

数百点すべての絵を、こちらの指定通りになっているかチェックしたので4、5時間かかったが、ほとんどが指定と関係なく勝手にトリミングされていたので、ストレスでカテコールアミンが上昇しそう。

・・・

16:45 142-83 63

その後、飲酒すると血圧と脈拍がどう変化するか実験してみた。山田錦をちびちび飲む。

17:10 118-70 70

17:43 94-58 71

17:52 89-54 77

血圧はだいぶ降下。

・・・

プフに飲ませる抗生物質(ドキシサイクリン)最終日。

 

6月19日(金)20℃

チラジン断薬2日目。

7時に眼がさめるとまだ発熱。37℃代前半の感じ。弱い脈動性頭痛。

8時、15時にアセトアミノフェン。10時テルネリン。17時ゴシュユ。フラフラ外に出、大好きなサクランボを買う。

 

6月18日(木)25.5℃

起床する前から発熱。弱い脈動性頭痛。この日から自己判断でチラジンを断薬。

アセトアミノフェン、レキソタンを飲んでまた寝る。昼テルネリン。この日は苦しくて、一日中寝ていた。

16時と23時にアセトアミノフェン。

 

 

 

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2020年6月14日 (日)

ちゅび2歳、チョッピーとプフ1歳と9カ月

https://chisako-fukuyama.jimdofree.com/8-cats/

6月14日(日)

きょうは、2年前にちゅびがうちの子になった日。

体重200g程度で、まだ眼もちゃんと開いてなくて、よちよちふるふる匍匐前進していた。

赤ちゃんだった時のちゅびのデッサン(スケッチ)

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現在のちゅびは7kg。ほかの2匹が風邪をひいてもびくともしない強い野性的な子。性格は甘えん坊で、実はすごく臆病。すぐにおなかをすかせてうるさく鳴くのが悩みのタネ。

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きのう(6月13日)のチョビ(チョッピー)。宇宙船のようなキャリー(窓のアクリルを止めるネジがない不良品)に自分から入ってご機嫌。
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チョッピーの性格は素直で甘えん坊でおっとり。肝もすわっていてあまりびくびくしない。プフのことが好きすぎて、よく舐めてあげているが、そのうち噛んでしまうのが難点。ビニールやヘアゴムなどを齧って飲み込んでしまうことも困る。

6月11日のプフ。まだ青い眼のほうの目やにが止まらない。

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プフの性格は大人しくて甘えん坊。プフだけがお母さんのおっぱいを覚えているのか、私の胸でフミフミする。小さくてターキッシュアンゴラにそっくりでオッドアイなので、身体が弱いのがすごく心配。
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6月12日にハナ動物病院に行き、ドキシサイクリンの投薬をあと8日延長することになった。さらにステロイドの目薬ステロップを出された。

元気に遊んでいるし、ゴロゴロもいっぱい言っている。クシャミも止まったし、あとは目やにだけ。

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2020年5月 6日 (水)

新型コロナ / カオス雲の空

新型コロナの世界的な蔓延での自粛生活も、いまのところ、個人的には大きな被害を受けていない(マスクしないでしゃべっている人を見ると強い恐怖とストレスを感じるが)。

もともとあまり人とは会わず、たまに作品を発表したり、ほか(出版関係)の人の手伝いで糊口をしのぐ生活なので、今も特に生活は変わらない。私の子どもである3匹の猫たちだけはなんとしても守りたい。

(この状況でも命をかけて人と接触しなければならない職業のかたにはただ申し訳なく思う。)

ただひとつ不安なのは、自分の本(画集)を出すのが先延ばしになっていること。早く出したいという気持ちにまったくなれない。

今年の秋にはその本を持ってお世話になった(本に文章をくださった)大切な人たちを訪ねる旅をしたかったのだが、その私の最大の夢の実現の機会を失ってしまった。

すごく心配で苦しいのは、敬愛している大切な人、私より年配のかたが、もしも感染してたいへんなことになったらどうしよう、ということのみ。

そうした人の死を想像すると目の前が真っ暗になり、心臓がばくばくし、胃がでんぐり返って痛み、酷い船酔いのようにめまいと吐き気が押し寄せておかしくなる。

怖くて、怖くてたまらない!たすけて!と泣きわめきたいほど。どうかどうかご無事で・・・。私には何もできない。

敬愛する人には周りに助けてくれる人たちがいて、厚く守られているに違いない(私が遠くにいて神経衰弱になるのは無駄)、と思うことだけが暗い不安の底に落ちていくことをなんとか引き留めてくれている。

4月25日(土)

自転車で走る。壊されている松の木住宅の団地を見に行く。ここの景色も、あまり早くに変わらないでほしいけれど。

どこからも新芽の爆発するシュワ!シュワ!という音が聞こえるよう。

川沿いの公園の隅にはハルジオン、タンポポ、カラスノエンドウが満開。皆、地面に落ちた「関山」(八重桜の中で一番遅く咲く)の桃色の花たちの中に埋もれている。

4月23日(木)

善福寺川まで自転車で走る。

羽繕いをするカモの光る深い緑色に見とれる。

東の空に迫って来たカオス雲。カオス雲の重たいチャコールの帯の下に、それに気づかないように軽快で明るい雲のミルフィーユ。

空(雲)の鉛筆デッサン、水彩
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その落差に惹きこまれ、見つめているとポツ、ポツと大粒の雫。

身体を浸していく雨を全身で感じながら自転車で帰宅。

4月22日(水)

午後4時に仕事関係の大型郵便物を一番近い郵便局に出しに行ったら、新型コロナのための時間短縮で午後3時に閉まっていた。

即、自転車で本局に行くと、郵便局の建物の外に20人ほど行列ができていた。じっと列に並んでいると震えがくるほどの冷たい強風。

郵便局員さんがふたりで場をしきっているが、列は固着したように進まない。15分ほど並んでいたところで疲れて帰宅。家にあった切手を貼り(速達は諦めて)近所のポストに投函。

いつもならそんなに待たないですむのに、郵便業務を時間短縮したせいで、かえって行列(密)ができているように思えた。

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2020年4月22日 (水)

 善福寺川の湧き水へ

4月8日(水)

家の近所の落ちた椿を拾って描く。椿の裏側や横から見た風情、落ちてばらけたところも美しいと思う。

椿(鉛筆デッサン、水彩)
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白い八重の抱え咲き椿は「袖隠し」だと思ったが、もしかしたら「天の川」。神代植物園で見た「後瀬山」(神代植物園のものは薄い微かな桃色)と形はそっくりで純白。

椿(鉛筆スケッチ、デッサン、水彩)
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きょうも善福寺川緑地で満開の八重桜「普賢象」をじっくり見る。

「一葉」も「普賢象」も淡紅色八重大輪。雄蕊が葉化しているので「一葉」。雄蕊が2本葉化しているので普賢象菩薩が乗る白象に見立てて「普賢象」。だが実際はどちらも雄蕊が葉化しているのが1本の花、2本の花、または葉化していない花が混じっている。

それから善福寺川に沿った細い道を川の水が湧いている善福寺公園あたりまで、自転車でさかのぼって行った。

途中、古いアパートや変わったつくりの建物、見慣れない植物(一重の木香薔薇など)を見つけながら、川の土手にへばりついて咲くスミレもしっかり見ながら、たくさんの橋を横切って進んだ。

荻窪近く、交通量の多い環八を渡る時だけ興ざめだが、それ以外は車にも人にもほとんど会わない静かな旅。

原寺分橋(はらてらぶばし)の湧水近く。水が澄んで川の中にアヤメが咲いている。
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西日に輝く善福寺公園が見えた時は感激。
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東京女子大の周り。象徴主義の画家が描いたような雰囲気の森。

 

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ひっそりかんとして森の木々の声が聞こえそうな道。

杉並区善福寺から隣接した吉祥寺市東町の辺り、古い木の家やおしゃれな洋館風の家を眺めながら自転車で走る。

初めて出会ったものの写真をたくさん撮った。

帰りは環八から四面道、天沼に出て阿佐ヶ谷の欅屋敷の方から帰宅。家についたのは6時。

・・

プフの青いほう目の目やにが酷くなっているのでハナ動物病院に電話。あさって抗菌目薬をもらいにいくことになった。

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2020年4月18日 (土)

植物の記録 落ちた桜、八重桜 デッサン

3月30日(月)

近所の黄緑色の八重桜「鬱金」が咲き始めた。

3月31日(火)

街路樹の若い林檎が満開。固い蕾の花弁の外側が紅色。

4月2日(木)

風が強い日。

近所のお寺が並んでいる道に落ちていた桜(染井吉野と大島)を拾って来て描く。

桜(ソメイヨシノ、オオシマ、鉛筆スケッチ、デッサン)
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4月3日(金)

善福寺川緑地。

染井吉野はもうほとんど蕾がない。大島桜と大山桜が満開。

善福寺川を上って、西田橋まで行く。そこから河岸工事中。

八重桜「一葉」が満開。タッパーウェア持参で来ていたので、風で落ちた花をいくつか拾えた。きのう拾ったソメイヨシノは水にさしておいたらどんどん開花。

八重桜「一葉」(水彩)
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桜(ソメイヨシノ、八重桜「一葉」 鉛筆スケッチ、デッサン)
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八重桜「一葉」(鉛筆スケッチ、デッサン)
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もう20年以上眺めて来た善福寺川緑地の春。
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4月4日

林檎、スミレ満開。

善福寺川緑地の桜「思い川」が見頃。「一葉」は重く爛熟してきた。

4月6日

近所の禅寺のソメイヨシノ、枝垂桜、八重桜「普賢象」の饗宴。
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「関山」はまだ咲きかけ。

善福寺川緑地も、昔から大好きな普賢象がついに満開。

 

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2020年4月17日 (金)

植物の記録 桜 デッサン

https://chisako-fukuyama.jimdofree.com/pencil-drawing-watercolor-painting-1-tulip-anemone/

3月26日(木)

新宿御苑。

人が多いのが怖かったが、桜「白妙」(大輪白、八重)と「太白」をどうしても見たくて木曜を選んだ。今年は海外からのお客がいないはずなので空いているかと思ったが、予想より混んでいた。

まっすぐ「白妙」へ。太い幹がふたつに別れている奥のほうの高い幹だけが満開。手前の低い枝は蕾。

「白妙」は純白だが、蕾の時だけは花弁の先端に桃色のぼかしがある。

「太白」は2分~3分咲き。皺とうねりのある大きな花弁にとても惹かれる。サクラ類で最も花弁の大きな花。

桜「太白」(鉛筆スケッチ、デッサン)
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咲きかけの「小汐山」が美しかった。オオシマサクラとヤマザクラの種間雑種と考えられる可憐な桜。

桜「小汐山」(鉛筆スケッチ、デッサン)
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桜「染井吉野 ソメイヨシノ」(鉛筆スケッチ、デッサン)
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人を避けて薄暗い林の中を歩くと、まったく目立たないところにポツン、ポツンと「白妙」の樹を発見した。これらの樹は花が枝の高いところにしか咲いていないので花のかたちを見ることができない。

これらの「白妙」には誰も気を止めない。ここにも存在していてくれることに気づけて嬉しい。

「新型コロナの予防について・・・手洗い、うがいを・・」と放送されていたが、茶屋にはいつものピーク時と同じに人がびっしり座っていたのを見て怖かった。私はいつも植物を見る時は時間惜しさにトイレ以外は休憩しない習慣なので、茶屋やレストランに入ったことはない。

薄暗く青灰色の山桜を背景に輝く染井吉野。

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森の端っこにある、ほとんど誰も見ていない私の大好きな倒れたヤマザクラ。またこの樹に会えて嬉しい。

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今が盛りのヒスイカズラを見ようとしたら、温室は閉鎖されていた。温室内は湿度も温度も高いが、それでも密室は危険なのだろうか。

3月27日(金)

「白妙」の手前の枝と「太白」の開花が気になり、再び新宿御苑へ向かう。

正午過ぎに着いたら、大木戸門が閉鎖されていた。

急に決定になったらしい。これで神代植物園も閉鎖されたので、ずっと楽しみにしていた「スミレ展」も見られないが、人から逃げながら植物を見に行くこともなくなり、少しほっとする。

久しぶりに世界堂画材店へ。いつもは混んでいるフロアに客は2、3人しかいなかった。いつもと異なる紙を買おうとしたが、スケッチブックの紙見本が手垢でボロボロになっていて今は見本を触るのが怖かったので、結局いつもの日本製を選んだ。

3月27日(金)

予約の一週間前なので病院に電話。ひと月前はぎりぎり不可だったが、今回はスムーズに、通院せずに処方箋を近所の調剤薬局に送っていただく手続きができた。

4月3日の予約当日に調剤薬局にファクシミリを送るそうなので、薬局に電話して薬の在庫があるか確認(自分の薬の㎍量を暗記しておく必要あり)。

いつも本を読んだり、小旅行のつもりで病院に行っているが、往復の乗車4時間はきつい。診療自体は5分ほどで、診療待ちが20分、会計と薬の待ち時間がさらに1時間。

3月28日(土)

善福寺緑地へ。

ソメイヨシノ、オオシマザクラ満開。オオヤマザクラはまだ蕾。

桜の花の柄の付け根の托葉の部分をスケッチする。

3月29日(日)

満開の桜に重い牡丹雪。
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スミレたちも凍えた。
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長靴を持っていないので、スニーカーで雪の中の植物を撮り歩いたら足がずぶ濡れになってかじかんだ。

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2020年4月16日 (木)

植物の記録 椿 桜 デッサン

https://chisako-fukuyama.jimdofree.com/japanese-style-paintings-1-膠絵/

3月22日(日)

神代植物公園。

鮮やかな朱色のミツマタが満開。

去年の夏にヤマユリがたくさん咲いていた木陰で、満開のカタクリの群れを初めて見た。母の生家(柏崎の山側)の裏山で毎年咲いていると聞いていた花。微妙な薄紫色、俯いてくるんと丸くそる細い花弁、葉の斑に特徴がある。

アーモンドの花が満開。ピンクの一重の桃に見える。

桜「神代曙」が見頃。去年、新宿御苑で見た「アメリカ」(ソメイヨシノの雑種)にそっくりと思ったら、やはり日本に帰って来たアメリカを神代植物園で接ぎ木して育てたものから特徴の違う花が出たものだった。桃色のぼかしのたいへん甘美な桜。

まだ硬い茶色の枝々の樹を背負って、臈長けた狂女のような枝垂桜。(鉛筆スケッチ、水彩)
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源平桃が満開。白、白地に桃の斑入り、薄桃、濃桃、紅と賑やか。

白、八重大輪の照手桃。名前は照手姫伝説から来ているのだろうか。

薄墨桜(?)が満開。ソメイヨシノともオオシマとも違う、透明感のある白く小さな花。翳のある美しさ。

ソメイヨシノは2分から3分咲き。

満開の椿・・・淡路島(白地淡紅〜濃紅縦絞一重唐子咲き)、御所車、古金襴(白地に濃紅の縦絞り)、紅千鳥(紅色地に白斑の入る八重咲き、散しべ)、菊更紗(白地に紅の縦絞り)、花富貴(濃桃八重抱え咲大輪)、黒椿、春の台(はるのうてな。淡桃地に紅縦絞りや小絞り。かたちは都鳥に似ている蓮華咲。)明日香、鴇の羽重、草紙洗(吹掛け絞)、玉霞、神楽獅子、絞唐子、桜司、出羽大輪、太神楽桃清司(だいかぐらとうせいし)、日暮、狩衣

椿「神楽獅子」(鉛筆スケッチ、水彩)淡桃地に少数紅絞り、牡丹~獅子咲き。大小の花弁の中に蕊が折りたたまれるように混じる。
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椿「京唐子」(鉛筆スケッチ、水彩) 唐子咲き(おしべ、あるいは葯の部分が旗弁に変形している椿)の中でも、淡路島(小輪)、絞唐子(中輪)よりも一段と華やかな大輪の白地に紅の絞り。葯が残っている花とすべて弁化したものがあり、色は濃い紅だけのものもあった。
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椿「淡路島」(鉛筆スケッチ、デッサン)
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椿「絞唐子」(鉛筆スケッチ、デッサン)
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梅林の端っこには「無類絞り」がまだ咲いていた。これ以上ないほどの美しい絞りの大輪の梅だそうだが、やや盛りを過ぎて絞りの桃色がにじんでぼやけていた。

武蔵野の雑木林はいよいよ早緑の芽がふきだした。

林の中にカンザキオオシマ。普通のオオシマよりも薄い桃色を感じた。

日向にはナズナ、ホトケノザ、オランダミミナグサのちっちゃな花たち。

3月25日(水)

善福寺川沿いを自転車で走る。ソメイヨシノ満開。

例年なら平日は桜満開でもほとんど人はいないのだが、今年は休校しているせいか家族連れが多い。

五日市街道から近い仮設トイレのあるエリアに人が密集。大学生と見える人たちが10人くらいで宴会。ほかにも3、4人で花見酒を飲んでいるグループがけっこういた。私はマスクをしない人と会うのが怖くてたまらないのでぎょっとした。

通過して人のいない林へ。高い小枝からヒヨドリやシジュウカラと風の声だけ。善福寺緑地は広いので、桜の季節にもどこかしらとても静かな場所を見つけることができる。

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桜の下にはタンポポ、スミレ、ハルジオン。

釣り堀武蔵野園のお食事処も、普段は静かなのに、きょうは自転車で来た子供たちで賑わっているようだった。

近所の見られる範囲で6種類のスミレが満開。

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2020年4月15日 (水)

植物の記録 椿 デッサン

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椿「白乙女」(スケッチ、水彩)
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3月3日(火)

神代植物園。

遠めの雑木林にはまだ黄緑の若芽は目視できない。茎を根元だけ残して刈り取られている薔薇園にはほとんど誰もいない。

2月に来た時はまだ固い蕾だったが、本日満開の梅・・・玉牡丹、白牡丹(大輪八重で萼は赤茶色。濃厚な花。)、塒出錦(とやでにしき。塒とは鳥のねぐらのこと。夜明けに鳥がねぐらを抜け出す時の曙色。)、玉拳(ぎょくけん)


まだ蕾の椿・・・磨墨(するすみ。白、大輪)、神楽獅子、都の錦、五色八重散椿

満開の椿・・・関西黒龍、無類絞、京唐子、大唐子、曙、蝦夷錦、天ヶ下、大虹、紅獅子(こうじし)、白獅子(はくじし)、春曙光(しゅんしょこう)、斑入り春曙光、日月(じつげつ)、沖の石、通鳥、百路の日暮(ももじのひぐらし)、鋸椿、桃色卜半、神代都鳥

椿「曙」(鉛筆スケッチ、水彩)明け方の優しい光がは花の芯からぼうっと漏れてきているような花。
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椿「蝦夷錦」(鉛筆スケッチ、水彩)白~淡桃地に紅の縦絞り。八重、筒蕊。
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散りかけの椿・・・有楽(太郎冠者)

満開の桃・・・寒白

桃「寒白」(鉛筆スケッチ、デッサン)ゴッホの『花咲くアーモンドの木の枝』の絵を思い起こす清冽な一重の白。

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植物園を3時すぎに出て電車が混まないうちに帰宅。

3月5日(木)

近所の裏道で満開の蜀光錦椿の樹を見つけた。

3月6日(金)

近所のアスファルトルトの隙間から立派なスミレ。花色は赤紫、葉は円形。

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3月12日(木)

うちの近所の椿。白、八重、筒蕊、大輪。(鉛筆スケッチ、水彩)
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3月13日(金)

神代植物公園。

まだ蕾の椿・・・五色八重散椿

咲きかけの椿・・・桜狩、神楽獅子

満開の椿・・・御所車、唐錦(淡桃地に紅の吹掛絞り)、玉霞(吹掛け絞り、一重玉状咲き)、肥後日本錦、紺侘助、孔雀椿、雪牡丹、日暮、絞唐子、後瀬山(ほとんど白に近い淡い桃色、八重抱え咲き)、三浦乙女、空蝉、白菊、加茂本阿弥(かもほんなみ。窓の月。白、一重抱え~椀咲き、中~大輪)、磨墨(するすみ。白、一重、大盃状咲き、輪芯、極大輪)、鴇の羽重(ときのはがさね。淡い淡い朱鷺色。)

椿「春曙光」(鉛筆スケッチ、水彩)淡い桃色で底(花弁の付け根のほう)が白いぼかし。
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椿「日月」(鉛筆スケッチ、水彩)乱れた八重。白、淡桃色、淡桃色に紅縦絞り、桃色に白覆輪など、さまざまに咲き分ける椿。
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3月17日(火)

近所の椿「天の川」(純白、八重抱え咲き)が満開。

「四海波」は毎日少しずつ開花。ユスラウメ、スミレサイシンも満開。

3月18日(水)

ハルジオンのうつむいた丸い蕾が膨らんできている。

3月19日(金)

近所の杏の花が満開。この樹は毎年枝を切られて、どんどん小さくなってきている。

3月21日(土)

阿佐ヶ谷方面を自転車で散歩。かつて大正時代築の素晴らしい木の建物があったという「Aさんの庭」という公園に初めて来た。ヒヤシンスや椿が満開。

久しぶりに早稲田通りの「お伊勢の森」あたりに行ってみると、バス停の前にあった古い家並みが無くなっていた。

蓮華寺の境内にはソメイヨシノがもう満開。10年以上前、よくこのお寺の裏の塀のあたりでカラスウリを採った。

大和町の荒巻医院の周辺の建物がだいぶ壊されていた。この周辺の不思議な雰囲気が好きだったのに残念。

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