芸術

2025年4月17日 (木)

沢渡朔さん「AWA no HIBI]」内覧会

4月10日(木)曇りのち雨

少女の頃から大好きな沢渡朔さんの写真展「AWA no HIBI」の内覧会に、Akio Nagasawa Gallery Aoyamaへ。おはがきをいただいていたので伺わせていただく。

青山骨董通りを散歩。ちょっと脇道に入ると、素晴らしくきれいな花々が飾られているウインドウに思わず駆け寄る。

Simg20250410172424
「青山フラワーマーケット」の本店だった。

6時から内覧会だが、5時半くらいに伺ったら立木義浩さんはもういらしていた。

それで私は27年も前のガーディアンガーデンとクリエイションギャラリーG8の「検証・沢渡朔の写真美学」展の時のことを思い出していた。
Simg20250410180518

6時を過ぎた頃からすごい数のお客様。ひとりひとりと話す沢渡朔さん。

Simg20250410182635

この日は少し肌寒くて、私は浮腫が酷く出てしまっていたので人に顔を見られたくなかった。

そうっと沢渡さんの近くに寄って、2.3m離れたところからお客様となにを話しているのか、わずかに聞こえてくる会話を伺ったりしていた。

「30歳の沢渡朔はまさにアンファンテリブル。『少女アリス』と『ナディア』は沢渡朔にしか撮れない。篠山紀信にもアラーキーにも撮れない」

と沢渡さんに熱弁しているお客様がいて、私がいつも沢渡さんに心からお伝えしていることと同じなので、

無言で沢渡さんに「本当にそのとおりですね」とにっこり目線を送ると

沢渡さんは昔から同じ仕草で、ちょっと困ったような恥ずかしそうな顔を私に返してくれる。

「いや、みんなもっとすごいの撮ってるわけだからさあ」と謙遜する沢渡さんは本当に繊細で気取りがなくて素敵な人。

Simg20250410185403

私を撮ってくださった時もそうだったが、ポーズをとらせるのではなく、自然な感じで女性を自由にさせて撮っていく。

その場所で、現場で、撮られる側と撮る側がなにか感じれば自然に絵になっていく感じが、沢渡さん特有の、女性を柔らかく自由にしていく無言の感応力、その信頼感が素晴らしいのです。

そして靄のような、小さく震える片隅の植物のような、その一瞬の場で出会うとらえがたいものを撮ってくださるから、私は沢渡朔さんの詩的な写真が大好きなのだ。

会場ではとても素敵なソムリエ(?)さんがワインなどの飲み物を配ってくれていた。

Ssimg20250410190445

この日はこのあとローソンのイートインで休んでいたら急に強い雨となり、傘を買って帰った。

・・

1998年「検証・沢渡朔の写真美学」展(Guardian Garden ガーディアンガーデンとクリエイションギャラリーG8の二会場)の時の沢渡朔さんと私。
S0012
S0011_20250417231601

詩人の白石和子さんと沢渡朔さんと。
Ssawatari

Saraki

この時のモノクロ写真は当時のアシスタントさんが撮ってくださっていた会場写真だと思うが、わざわざ自宅にお送りくださって、なんて丁寧なのかしらとたいへん感激したものだ。

この時、金子功ご夫妻が全身カネコイサオの服で現れて、うわ!すごい!ユリさんきれい!って衝撃を受けたのを覚えている。

今思うと、なんでお二方を撮れなかったのだろうと残念でたまらないのだが、緊張して慌てていたのか撮ることができなかった。

S0020

写真家さんたちのトークがありました。女性を撮ることについてだったと思う。

S0021

S0022
今も昔もかっこいい沢渡朔さんと立木義浩さん。

「検証・沢渡朔の写真美学」 この本は沢渡朔さんのお生まれの時のことから、「女性を撮ることに独自の美学を貫きとおす」沢渡朔さんのデビューから約20年の写真人生をまとめた素晴らしい本なのです。

当時いただいたサインも入っていて、とても大切にして時々読み返している。
Img20250417233526

この本と2004年の「Natural Glow 特集沢渡朔 「NADIA 究極の愛との出会い」」は沢渡さんの感性のありかたがよくわかる。私の宝物。

今、私が編集制作中の本は、沢渡朔さんが撮ってくださった写真(20年前に廃墟で撮影、一昨年に癌で右肺葉を摘出した時の手術痕を撮影、昨年に枯れ野原で撮影)と、谷川俊太郎さんがくださった詩と、私の(1冊目の画集にはいらなかった)絵をまとめた本です。

 

|

2025年2月21日 (金)

忙しい。 ギャラリーのかたが絵を見に来られる

2月10日(月)

ドアを入ったところの引き出しの上で待っていて、家に帰って来た瞬間にぐねぐねがっつんと甘えてくるちゅび。
Simg_20250210214637528
本日の私の顔の浮腫は、最悪の時よりはだいぶましなほう。

2月14日(金)

新宿眼科画廊の展示『影の分際』の初日を見に行く。河口梨奈さんに挨拶。

新宿ゴールデン街にある昔のグループサウンズのお店。入ったことはないけれど、この写真がいっぱい飾ってある窓が健在だったことが嬉しい。

Simg_20250214160927893

2月15日(土)

新宿眼科画廊の展示『影の分際』の2日目を見に行き、菊井崇史さんとお話しできた。

藤本哲明さんともZOOMでお話しできた。

Sdsc01463_20250221220601

写真家の河口梨奈さん

Sdsc01465

けれど今日はギャラリーの人が絵を見に来られる約束があるので、菊井さんのトーク(ZOOMで藤本哲明さんと村津蘭さんとつながっている)の時間までいることができず、残念だが17時すぎに失礼した。

・・・

ギャラリーのかたが絵を見に来られた。

Sdsc01472
Sdsc01467

Sdsc01476
鉛筆デッサンまで熱心に見ておられた。

「すごくいい」と言ってくださった。私のことを「インテリすぎて淋しい絵なのかと思ったけど、ぜんぜん違ってて、明るくて強い」と。

相当に絵が好きなかたのようで、私がピサネロが好きだと言ったら「ヴェローナ」という町の名前が出てきたり・・。

けっこう話が弾んで夜11時過ぎまでおられた。

まあ、この先どうなるかわからず・・。

体力と時間のこともあるので、今までのように根を詰めてやるのではないかたちで、いろいろおまかせできたら嬉しい。

|

2024年12月28日 (土)

GALLERY JUNI-SO HEIDE (ギャラリー十二社ハイデ)のホームぺージができました

12月27日(金)

GALLERY JUNI-SO HEIDE (ギャラリー十二社ハイデ)のホームぺージができました。

https://gallery-junisoheide.jimdofree.com/

私、福山知佐子の生家です。

ハイデと言うのは、ドイツ語で原野、荒野という意味で、英語でヒース、ロシア語でエリカという荒れ野に咲く小さな花の名前でもあり、また、異教徒という意味もあります。

ヤンセン美術館を見にオルデンブルグに滞在した時、「ハイデを見たい」と観光インフォメーションに尋ねて、小さなバスに乗った。

広大なリューネブルガーハイデまでは行けなかったが、そこここに小さなハイデがあるようで、アメリングハウゼンという小さな町までバスに揺られ、途中、小学生たちがわいわいと乗ってきたり、野生のリンゴの木に感動したり、

そして枯れた小さな花々(ハイデ)に埋もれたハイデ(荒野)を歩いた。

ハイデには素朴な蜜蜂の小屋があった。針葉樹の森は湿っていて鮮やかなきのこが生き生きとつやめいていた。

 

劇的に変化した西新宿にポツンととり残されていた築80年近い廃墟の、廃墟感を生かしたままギャラリーにしました。

暖かくなって体調を整えられたら、私も絵の展示をしようと思っています。

興味のあるかたは見に来ていただけたら幸いです。

・・

咽喉が痛くなり、うっかりヨード系の嗽薬を使って失敗。咽喉の傷にしみて激しくむせる。

今日は大切な約束があったのだが、咳が出る限り感染の危険があるので恐縮ながらキャンセルさせていただいた。

年始にいらしてくださると優しいお返事(涙)。

蜂蜜とショウガ入りのカフェインレスアールグレイミルクティ。

以前に病院で出してもらったトラネキサム酸とカロナール。

そして最近はずっと卵を入れたおかゆ。料理を作る気が起きなくて。

前回のがんセンターの診察でサイログロブリンの数値が上がってから、どうしても暗い気持ちがぬぐえなくて、時々心臓がズキンズキン痛くなる。

考えてはいけないとわかってはいても、すごく悪いイメージに囚われて、追い詰められてしまうことがある。

なにかしないと虚無が襲ってくるので、西新宿のギャラリーのホームページ作りを試みようとした。

jimdoではAIビルダー(目的に合わせたテンプレ―トから選んでいく)とクリエイター(すべて自分でやる)があるのだが、AIビルダーは私には最悪に使いづらい。まったく不自由。

とりあえず仮に、一応(気力ないし無理だと思ったのに、意外にも数時間で)できたのだが、「GALLERY JUNI-SO HEIDE 」「ギャラリー十二社ハイデ」で検索しても出て来ない。

そうだった、以前にもやったGoogle Seach ConsoleにログインしてHPのURLを入れ、HTML タグをクリックしてメタタグをコピー・・ヘッダー編集を開いてメタタグを貼る・・ここまではできた。

だけどDNSレコードの所有権の確認がされなくて、TXTレコードをgallery-junisoheide.jimdofree.comのDNS設定にコピーする・・

DNS設定ってどこ?サポートの人は来年の5日までお休み。

とりあえずこのブログからのリンクを何度かクリックしていれば、いつかはクロールが認識してくれるのだろうか。

・・

足利市立美術館の篠原さんからお電話があった。2月まで超忙しいのでメールに返事ができず、電話で、と。来年、コレクション展は無いと聞いてショック。再来年、私は生きて足利に行けるのだろうか?

彦坂尚嘉さんと糸崎公朗さんからもお電話があった。

なんだかんだお気遣いいただいている。とにかく風邪を治さないと。

 

 

 

 

 

|

2024年12月18日 (水)

西新宿の家に彦坂尚嘉さんと糸崎公朗さんが来られる

12月13日(金)すごく寒い

西新宿の生家の展示できるスペースを彦坂尚嘉さんと糸崎公朗さんが見に来てくださった。

私は松葉杖を片方ついて、すごく久しぶりに電車に乗って出かけた。

西新宿の家の中は予想よりも寒く、エアコンが効かなくて、ダウンと厚いマフラーをしたまま、カーボンヒーターをつけていても凍えてしまった。

彦坂さんは周りの高層ビルとの落差が面白いと言われた。

Simg_20241213144749893

手前の部屋と奥の廊下側の襖ひとつ分空いているところを襖かベニヤで塞がないと、とにかく私には耐えられない寒さ。

熱いお茶(ザクロとラズベリーのフルーツティー)を2回淹れる。

少ししてから3人でバスに新宿に出て西口のサイゼリヤで食事。

彦坂さんは、私が『反絵、触れる、けだもののフラボン』の中に書いた

「絵画のために世界を再構築するのではなくて、世界の予想不可能性によって、絶えず自分が再構築されるのだ」という言葉に、

「この主張は、現在の多くの現代アートに対する批判として、私も共感するものです。

現実を見て、写生することが、重要なのです。」と言ってくださった。

私の師、毛利武彦は、苦しくても見えるものを見えるがままにどこまでも追って写生(素描、デッサン)することをほめてくれた。

ちゃんとものを見る努力をしないで、最初から勝手に略したり歪めたりすることはなんにもならないと。

私の素描を見て「もっと崩して描かなきゃだめ」と毛利先生もよく知っている日本画の人に言われたんです、とその場でお伝えすると

「いや、これでいいんだ。すみずみまで神経が行き届いたデッサンです」と言ってくださった。

最初から崩して描け、と言う人は「そこに在るもの」に対して自分が寄り添い、受容する側になることの重要さがわからないのだし、ぎりぎりまで見ること、突き詰めて描くことができないのだと思う。

(その人の絵を彦坂さんは6400次元だったか、そうとうな低いレヴェルに位置付けていた)

彦坂さんは「いつから画家はものを見て写生しなくなったのだろう」とおっしゃった。

彦坂さんのように現代アートをよく知っている人が、私の枯れていく植物の運動を追って何年も描き続けた素描の画集をほめてくれるとは、私は全く予想していなかった。

彦坂さんは、私が「日本画」の世界の人に「こんなのは絵じゃない!絵の世界から出ていけ!」と脅迫された話をたいへん面白い、実名で書いて残しておいたほうがいい、と言われた。

その後、糸崎さんが見たいと言ってニコンサロンに皆で行った。

本のコーナーにあったアンリ・カルティエ=ブレッソンのカタログのような本が面白かった。

彦坂さんはまだまだしゃべり足りないようだったが、駅でお別れした。

そのあと新宿のどこかで、今日見てくださった西新宿の展示スペースについてひとりでお話してくださったようで、

動画をYoutubeにあげてくださっていました。

https://www.youtube.com/watch?v=wSYp8QqYi6w=

「画家・福山知佐子さんのあたらしいスペースが準備中です」という動画です。


 

|

2024年11月17日 (日)

平田星司さん個展 静物と伝道者 / 西新宿でガスが使えない

11月16日(土)

西新宿の家へ行った後、平田星司さんの個展(前期)「静物と伝道者」GALLERY KTOへ。

西新宿小学校(昔は名前が違うが私が出た小学校)の向かい。

昔、ちょうどここらあたりにあったケンジ・タキギャラリーでの若林奮先生の個展に来た。オープニングに人がたくさん集まって「すごい人だけど何をやってるんですか?」と道行く人に聞かれた記憶がある。

ずっと見たかった平田さんの「伝道者」を間近で見ることができて満足。油壷の海の底から拾った紅藻に覆われた古いガラス瓶だそうだ。

Sdsc01114
本当に美しい。特注したという木の台もぴったり。

Sdsc01115

オーナーの奥様の淳子さんが若林先生のファンだという話から会話が盛り上がり・・色々話しているうちに平田さんが来られた。

Sdsc01118_20241117222001

平田星司展、これらの作品が見られる前期は11月23日まで。

後期は12月3日(オープニングパーティー)~12月28日、

12月14日には平田星司さんと美術評論家の南雄介さんのトークイベントがあるそうです(要予約)。

ちなみにGALLERY KTOのKTO(クトー)はロシア語でWho(誰)という意味だそうだ。

・・・

平田さんの個展に伺う前、1時半にプロパンガス会社の人と西新宿の家で待ち合わせていた。

一応、家のぐるりを見てもらったが、築80年近い家だとそれだけで会社の規定で工事不可の可能性が高いと言われて絶望的な気持ちになった。

瞬間湯沸かし器は買い替える必要があり、それだけでも15万~20万・・。

なにより家と隣の家との隙間が狭すぎて人が入れない。そこに水道管が埋まっていて、もしも何かあったら修理する人が入れなくてたいへんなことになる、そんなところにガス管工事できないとか。

先日は東京ガスの人に来てもらって、その時にまず建った時の図面がいる、隣との境界線をはっきりさせないとならない、そして地主の工事許可がいると言われた。

公道を掘削するのはお金は無料だが、自分の敷地内の工事は有料。

掘削するためにまず玄関前のたたき(コンクリート)を破壊する必要があり、それは外注になるので20万円超~。

さらに外壁の補強工事をしないとガスメーターが取り付けられないと言われ、湯沸かし器買い替えも含めてものすごい出費になるので無理だと諦めた。

そしたら東京ガスの人が、たぶんプロパンガスだったらそこまで大掛かりな工事にならないと教えてくれたのだった。

しかしプロパンも無理だった!西新宿の便利な場所にあるのにガスを使えない家だなんて!

古いガス管が腐って切断したというが、そうなったら二度と修復できないなんて考えてもいなかったので血の気が引くくらいショックだった。

 

この日は平田さんの個展に長く居たあと、新宿に出て作品のスキャンなどしていたが、消耗が激しく手足が冷えて震えがきてしまった。

どうしても寒気が止まらないので外食してワインを一杯飲んだ。もうすぐ血液検査なのに肝臓の数値が上がったらまずいが。

ストレスと体温低下が最も癌に悪いと思うので応急処置だ。

柔らかい青豆のソテーを食べたら、飲んでもなかなか温まらないからだが遅れてやっと温まって来た。

 

帰宅して西新宿の家の暖房のためにガスファンヒーターをネットで買おうとしたら、クレジットカードが登録できない。

嫌な予感がしたら、すぐに楽天からメールが来た。本日、カードの不正使用があったそうだ。

カードが止められ、新しいカードの発行待ちとなる。

 

 

 

 

|

2024年11月10日 (日)

二匹展 5日目の記録

花輪和一ネットオークション、本日11月10日夕方5時終了です。

https://blog.goo.ne.jp/anti-lion

・・・

11月3日(「二匹展」5日目)の記録

だるくて身体が持たないので昨夜からレットヴィモ休薬。

わりと早めの時間に伊藤ゲンさんがいらして私の絵を買ってくださった。

今日はありがたいことに、お客様がたくさんいらしてバタバタしていました。

舞踏の興行の会社にいたというマニアックなマンが好きの、とても面白いK野さんがすごく笑わせてくれたり、

私の旧友たちが来てくれたり・・・花輪さんファンのかたがたはいっぱ~い・・

Sdsc00905

画家の高須賀優さん。
Sdsc00914

彦坂尚嘉先生がまたいらしてくださった。彦坂さんと平田星司さんと颯田さん。

Sdsc00916

4時くらいに来られて、ずっと黙って長い時間、大きな絵と連作6枚を見てくださったS藤さん。昨年も来られたという。黒一色のファッションがすっきり決まっていて俳優さんかと思ったが、一般のかただという。

「絵も、文章も、見れば見るほど迷宮にはまる」と言ってくださった。そんなに長い時間黙ってみてくださるかたはいないので感激した。

玄関入ってすぐに展示した私の絵「エロスとテロル」の前でかっこよく佇むひろき真冬さん。
Sdsc00923

平田星司さんのお父様(前衛歌人)が昔、SM雑誌に小説を書いていたという話で盛り上がる平田さんとひろきさん。Sdsc00924

平田星司さんのお父様、織裳雪夫さん。当時、売れっ子の団鬼六が皆を引き連れて慰安旅行に行った時の記事とか。Sdsc00925

ポルトリブレの平井勝正さん。
Sdsc00926

根本敬さん。
Sdsc00929_20241110120501

閉廊前は彦坂尚嘉先生と語り・・
Sdsc00954
軽く夕食をご一緒しました。

Sdsc00956_20241110120501

|

2024年11月 1日 (金)

二匹展 3日目

11月1日(金)

朝、彦坂尚嘉さんがfacebookに「二匹展」と花輪和一さんと私について丁寧に紹介してくださっているのに気づきました。

https://www.facebook.com/hikosakanaoyoship

たいへん恐縮に存じます。彦坂さんは「二匹展」最終日にも来られるとおっしゃっている。。重ね重ね恐縮です。

Sdsc00859
薄暗い廊下の絵たち。

Sdsc00794
窓際の絵たち。

今日も花輪和一さんのファンの方がいらしてくださった。

花輪和一の生の絵47点、未発表の新作多数。一挙公開中です。メールで参加できるオークションも開催中です。

phttps://blog.goo.ne.jp/anti-lion 

なんと、私が花輪さんへのオマージュ「花輪和一――生き延びた童女」を掲載していただいた『法政文芸』を買ってくださったかたがいた!

わ、いいんですか?という感じ。ありがたい~。

今日は私の大切な友人やお世話になっているかたたちがいらした。

私の次の本(沢渡朔さんが撮って下さった私の写真と、私の絵、谷川俊太郎さんの詩がはいった本)・・・(たぶん私の最後の本になるかも)を楽しみにしてくださっている希少なOさん。Oさんは私の大好きな紙関係のお仕事をされている。

日本画家の清野圭一さん。
Sdsc00797
清野さんは何年も前からずっと変わらず、私に対して「芸術屋はたくさんいるけど、福山さんは本当の芸術家。数少ない尊敬できる人」と言ってくださるかた。

英米文学、アイルランドのミューラルに詳しい佐藤亨さんと、水声社の私の画集を担当してくださった(たいへんお世話になった)飛田陽子さん。
Sdsc00799

私の画集の時は編集長だった飛田さん。

「今は違うのよ」

「今はなんていう役職なんですか?名刺ください」と言っても

「うふふ、言わなくていいわよ。うふふ・・私なんてうふふふ・・」となぜかはにかむ少女のような飛田さん。
Sdsc00800

デザイナーで陶芸家の村瀬亜紀さん。しっかり作品を見てくれるかた。
Sdsc00845

卓越した水墨画を描かれる新倉章子さん。新倉さんの水墨画は本物。
Sdsc00873

新倉章子さんは本物の水墨画を長年真剣に勉強していらして、私が全く知らないことをたくさん知っておられる。

日本画学科を出た人たちがまったく教わったこともない水墨画のお話。

 

 

 

|

二匹展 2日目

10月31日(木)

Sdsc00754

後ろの棚に展示してあるのは32枚の花輪和一さんの色紙です。

この日も花輪和一さんファンがたくさん訪れてくださいました。ありがとうございます!

どこで「二匹展」を知ってくださったのかお聞きすると面白い。

X(Twitter)が多いが、意外にも高円寺の何カ所か(古書店などなど)に貼らせていただいたチラシ(コピー)を散歩の途中で見た、というかたが・・。貼ってみるもんですねえ。

私は昨日に引き続き血行が悪く、からだが冷えてしまい、午後3時過ぎくらいから首肩の凝り、頭重、浮腫などに悩まされる。

だるくてだるくて、遠赤外線パックを腰にあてていても寒いし、体調は最悪とは言えないが元気はない。

今日、個人的に一番印象に残ったのは、夕方になって来てくれたWさん(私のマッサージをしてくれている人)だ。

Wさんは絵なんてほとんど見たことない、展覧会なんて行ったことがない人なのだが、何度か施術のためにうちに訪れてくれて、私の絵や写真を見るたびに「すごい!今まで知らなかった世界を見せてもらってる気がする!」と感動してくれる人。

Wさんは、玄関を入ってすぐにかけてあった私の暗くて渋い絵を見て、

Sdsc00786

「すごい!と思った。あれを見てしまったら緊張して、あそこから廊下を通って中に入っていいのか、と思った。」と言った。

絵を見たことが無い人が、そこで衝撃を受けて立ち止まるタイプの絵ではない、と私本人は思っていたので、その発言にとても驚いた。

 

Sdsc00613_20241110220301

もっと驚いたことは、Wさんは私の今回の展示の中で一番大きな絵を見て、
Sdsc00802

「これすごい!」と言ってから。その絵の横に貼ってあった

「「動物を食べない」と私が言うと、「じゃあ植物は殺して食べていいの?」と反射的に返してくる人がいる。
私は「あなたは植物を切るように平気で生きた動物のからだを切ることができるのか?」と問いたいのだが。

だが死の恐怖や痛みを感じて身を震わし、泣き叫ぶ生命と、芽を切ってもさらに伸びたり、土の下の根から再生したりする植物の生命、ただそこに開かれてあり、種子を飛ばし、伸びるところまで伸び、眠る動物たちを覆って、風に揺らぐだけの生命とを同等に考えられないことは、本当は誰でもたぶん気づいている。」

という言葉を読んでいきなり涙をこぼしたことだ。

「・・・わっ・・ティッシュちょうだい。泣けてしまう。文章が上手すぎる。無駄がなくて、すごく胸に刺さる」と言ってWさんは泣いた。

wさんも動物の肉を食べられなくて、周りの人にいろいろ非難されたりするのが辛いと言っている人。

「この絵を見て、この文章を読むから余計泣けるのかもしれない」とWさんは言った。

私はそんな素直な反応をしてくれる人がまさかいるとは思ってもいなくて、Wさんが泣いてくれたことに泣きそうになった。

 ・・
「植物もやさしさを示したり、苦しみを味わったりする」と主張するのは、決して超えてはならない境界線を越えている。植物は苦しまない。
苦しみとは、個体としての生物によって「実際に経験されるもの」だ。
死とは、決して後戻りできない、絶対的で不可逆的な終末だ。
――フロランス・ビュルガ

・・

Sdsc01021
「動物は他の動物を食べている。人間も人間以外の動物を犠牲にして生きるのが当たり前だ」と言う人がいる。
ライオンやトラが動物を食うのは本能だ。
肉食は単なる人間の文化にすぎない。動物を殺さない食文化もあり得るし、食べられない「本能」も私の中には確かにある。
・・

Sdsc01022_20241110215701

〈動物のジェノサイド〉。〈これらのイマージュが「悲壮〔pathétiques〕」なのは、それらが悲壮にも、それこそパトスの、病理=感性的なも
の〔lepathologique〕の、苦痛の、憐れみの、そして共苦〔同情compassion〕の巨大な問いを開くからでもある〉。
            ――ジャック・デリダ 『動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある』より
・・

Sdsc01023
〈先決的、かつ決定的な問いは、動物が、苦しむことができるかであるだろう〉という言葉をめぐって、語れる能力を持っていることを示すことではなくて、動物たち
の苦しみをどれだけ〈共に〉苦しむことが〈できる〉のか、どうしたらその苦しみを〈限界の周りで、限界によって〉〈養い〉、〈生成し、育成し、複雑にできる〉のか
ということだろう。」
——福山知佐子 「応鳴、息の犇めき——ジャック・デリダの動物論に寄せて」より
・・

Sdsc00109

私は切断された植物のあいまいな生と死の瞬間を開く。

だが、植物に動物のような感情や痛みがあるとは思わないし、決して植物を擬人化したくはない。

私にはかつて生きていた動物の死骸の一部を展示するようなアートも収奪(動物の虐殺への加担)だと感じられる。

過剰な感覚身体で誰も見ようともしない遺棄されたものによりそい、誰も見ることのできないものを体験し、共通言語から遁れさる「パトスの、

病理=感性的なもの〔lepathologique〕の、苦痛の、憐れみの、そして共苦〔同情compassion〕」を証言することが私の絵の仕事だと思っている。

 

 

 

 

 

 

|

2024年10月29日 (火)

「二匹展」明日からです よろしくお願いいたします

10月29日(火)

花輪和一×福山知佐子「二匹展」いよいよ明日からです。

Sssdsc00644
(部分)

私は体調が悪くならない限り、毎日在廊しておりますのでよろしくお願いいたします。

いつも個展は10日間くらいやっていたのですが、今年はレットヴィモの副作用でしんどいのでたった6日間だけの展示となります。

(蛇足ですが、体力的に非常に厳しいので、会期中は19時以降の夕食などのお誘いにはおつきあいできませんのでご了承ください。)

10月28日(月)

「二匹展」の搬入終わりました。

11時に篠原さんが来てくれて絵を一緒に運んでくださった。

とにかく作品数が多すぎて、どれをどこに配置したらいいのか考えるのがたいへんだった。

しかたなく棚の上部にまで展示。

下の写真の正面の棚にあるのが花輪さんの色紙ですが、最終的には色紙だけでも32枚の展示となります。

Sdsc00649

そのほかに額に入れた絵が15点くらいだったろうか・・・計47点。

Sdsc00650

花輪和一の生の絵がこんなにたくさん展示されるのは、(正確にはわからないけど)もしかしたら初めてかもしれない・・・。

30年くらい前に渋谷のアートワッズでの花輪和一個展の時に篠原さんも行ったというが、「あそこだって20点くらいだったでしょ。これはすごい量だよ」と。

個人蔵のものもあるので、全部ではないですが、そのうち(たぶん)21点を

会場にお越しになれない全国の花輪和一ファンの皆様のためにオークションします。

たぶん今日の夜にはこのブログとTwitterででオークションサイトをお知らせします。

そして私の作品も、間に合わないかと思ったのに、最後は加速度がついて40点超になってしまい、展示するスペースがなくて玄関や廊下、窓の内側にも展示。

二匹で100点近く展示ということになりました。

篠原さんは必ず私に「どうしたい?」と聞きながら進めてくださる。

絵の展示の設営は頭と神経を使って本当にたいへん。

導線に添って「どこに何を飾ったら印象的になるか、どの方向からどれくらい照明を当てるか」などを考える、非常にあいまいできりのない、それこそ芸術的センスを酷使する仕事だ。

篠原さんはものすごくお忙しいところを来てくださっていて、これから次の仕事場所に行かなけらばならないそうで、最後、私が画題のプレートを引っ付き虫で貼っている頃にはウトウト・・。

5時間半くらいかかり、私も疲れすぎて倒れそうだった。

最後に篠原さんは展示風景の写真を何枚も撮って

「すごくいいよ。いい展示だ」と言ってくださった。

なお物販(ポストカードなど)もいろいろあります。

・・・・

花輪和一×福山知佐子「二匹展」のお知らせ

会期:2024年10月30日(水)~11月4日(月)

時間:12:00~19:00(最終日は17:00まで)

場所:GALLERY工+with 東京都杉並区梅里1-8-8 梅里1-8-8ビル101 

昨年秋に私が個展でお世話になったギャラリー工さん(丸の内線新高円寺駅すぐ)でやります。

https://www.ga-kou.com/

ギャラリーにお越しになれない方のために、ネットオークションも開催する予定です。

オークションの入札締め切り日は11月10日(日)17時です。

オークションについては、私のブログでお知らせしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

|

ホームページ、過労

Sdsc00613
部分(和紙、銀箔、岩絵の具、膠)

Sdsc00624
翳の薔薇 (水彩)

10月22日(火)

ホームページが、jimdoの有料サポート、U野さんのおかげでなんとか半分くらい復活してほっとした。

調べてもらったところ、10月13日に自分でホームページを削除してしまったらしい。

レットヴィモの副作用(頭朦朧)と疲労が重なり、本当に頭がおかしくて変な操作をしてしまった。

15年くらい前から自分ひとりで何もわからずこつこつ作っていた、デザイン的にはすごくださくて統一性がなく、ぐちゃぐちゃと増殖した(そこが私らしい)ホームぺージだったが、

ホームぺージが消えた時、自分のやってきた仕事を知ってもらうものが無くなったことで絶望の淵に落ち込んだ。

本当にもうだめ、すべて失った、と血の気が引いて戻らない感覚。

U野さんには本当に感謝。1時間3800円でZOOMで指導してもらう(私はZOOMも初めてで、アクセス方法もよくわからなかった)のを2回利用したのだが、すごく価値があった。

jimdoって不思議な名前だと思っていたが、ドイツの会社だそうだ。

10月23日(水)

頭朦朧の中、F50号を画の上に乗っかるような前傾姿勢で描いていたら、急にずん!と首の後ろの筋肉の拘縮、同時に強い頭痛が来て倒れそうになった。

普通の頭痛ではなくて、血管切れるんじゃないかと思うような急な痛み。

吐きそうだったが、なんとかこらえて椅子にもたれて少し上を向く姿勢で休む。声も出ない。

同じ姿勢を続け過ぎて首の凝りが限界に達したみたい。

この日はもう何もできず眠るしかなかった。

過労のピークが予定より早く来た。このことはよかったのか・・?

いつも個展の前は前日まで絵を描いている。たくさんの途中の絵は置いて行き、できたのだけ出す、というやりかた。

展示の設計図を描いてそれに沿って計画的に、ということができない。

頭の中に絵が浮かんでくる速度が二乗になり、展示の前は過集中になって止まらなくなる。

展示の数か月前に最初に紙をパネルに貼った時は迷いに迷ってなかなか描きだせないのに、展示の前ぎりぎりには脳が勝手に回転して、もうやめろと言われても絵を描くのをやめることができない。

絵を描くのをやめられない状態の時は疲労も食欲も時間も感じない。

集中した時の私はそうなる。だからA井先生(最初の手術で甲状腺を摘出した主治医)に毎回注意される。

この集中の時間が訪れることがなくなれば絵を続けることができなかったし、自分のことが嫌になっていたと思う。

・・・・

「花輪和一×福山知佐子 二匹展」のお知らせ
Snihikitenwebyou
Nihikitenwebyou2_20241007111201

会期:2024年10月30日(水)~11月4日(月)

時間:12:00~19:00(最終日は17:00まで)

場所:GALLERY工+with 東京都杉並区梅里1-8-8 梅里1-8-8ビル101 

昨年秋に私が個展でお世話になったギャラリー工さん(丸の内線新高円寺駅すぐ)でやります。

https://www.ga-kou.com/

ギャラリーにお越しになれない方のために、ネットオークションも開催する予定です。

オークションについては、この私のブログでお知らせしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

私のHPです。Japanese paper, Silver leaf, Pigments, Glue1 - chisako-fukuyama ページ!

|

より以前の記事一覧