5月24日
私は過緊張で不安を感じやすく、、何事も悲観的に考えやすい性格(少女時代は場面緘黙症)だ。(もともとの原因は、生まれつきHSPであることと、幼年期からの父からの虐待だと思っている。)
過緊張の苦しみと疲労で常にがちがちに凝り固まった首から肩、背中の筋肉をほぐすために通っている整骨院で、最近、逆に、体調を大幅に崩すほど酷く苦しめられる事件があった。
私にとっては、ものすごくストレスと怒りを感じる事件だったので、ここに書いておこうと思う。
事件から一週間経ったが、いまだに特に朝から昼にかけて動悸とのぼせで呼吸が苦しく、手が冷たくなり、背中と肩が酷く痛い。一度不安をかきたてられた脳や神経が勝手に暴走してしまったようで、平静に戻らずに苦しんでいる。
5月22日に、行きつけの整骨院で、その事件は起きた。
そこは、最寄りの駅でエキテンのトップに出てくる(つまり経営側が、なによりも宣伝効率を高めることに力を入れていて、実際に社長が経営戦略マニュアルを販売しているようなやり手の)整骨院だ。
順番に呼ばれて、中に入って、ベッドに横になる時に、だしぬけに、「これ、スッタフ一同からです。」と手書きの文字で書かれてある、糊で封緘した無地の封筒を渡されたのだ。
私はすごく驚いて「いったいなに?」と聞いた。
私に封筒を渡してきたスタッフは、最近入って来たばかりで私がまだあまり慣れていない大柄で低い声の男性(この整骨院のスタッフは全員男性だ)で、その人に「スタッフ皆からです。」とにこりもせずに真顔で言われたために、私はものすごく不安になってしまった。
受付でなく、ベッドに行った時にこそこそ渡され、しかもわざわざ糊で封緘してあってその場で中を読めないようにしてあるために、私はそうとうな重要な要件を書かれたのに違いないと思った。
ここまでするのはいったいなんなの?とひどく気持ち悪くて、すっかり不安になり、なにか私へのスタッフ全員からの抗議なのか(なにか私はスタッフに対してひどい態度をとったっけ?)、と思ってしまったのだ。それで一気に動悸が上がって吐き気するほど具合が悪くなってしまった。
その後は痛いほど動悸が激しくなり、頭はほてり、めまいと頭痛と吐き気がして全身のふしぶしが痛んできた。私を治療しているスタッフが「だいじょうぶですか?唇が紫色になってますよ。手が冷たい。」と言ってきた。
そんなネガティヴな手紙をスタッフ全員から渡されたなら、私が具合悪くなって当然でしょう?と内心思い、実際、なにか言葉を発する力ももう残されていなかった。
帰宅するまで、胸のざわざわが苦しくて、心拍数が上がって、おかしくなりそうだった。なにかすごく理不尽なことを書かれていたら、弁護士に相談しよう、とまで思い詰めながら帰路を急いだ。
帰宅して封筒をちぎるように開けたら、「2015年7月10日に××整骨院は開院しました!それからいくつかの偶然が重なって○○さんと私たちは出会うことができました!」という、いわゆる顧客を逃がさないための「手書きの」サンキューレターだった。
「2017年3月13日 この日がなんの日かおわかりですか?この日は初めて××整骨院に来られた日です。言いかえるとこの日は○○さんと私たちの出会いの記念日です。私達スタッフ一同は、この出会いがいつまでも続いていたらなあと思っています!また○○さんがお困りの際は何でもご相談くださいね!!」
さらに、その手書きの手紙には“笑顔”、“明るい”と、わざわざ小タイトルがつけてあり、下のように書いてあった。
“笑顔”
「私たちは○○さんが来られたら逆に元気をもらえます!いつも○○さんが来られるのを楽しみにしています!明るい表情でお話をしてくれるので、私達も本当に嬉しい気持ちでいっぱいになります!これからもそのままの○○さんでいて下さい!」
“明るい”
「○○さんは性格が物凄く明るいです。私たちは○○さんが来られるのを楽しみにしています。治療中も楽しそうにお話ししてくれますので私たちも本当に嬉しい気持ちでいっぱいになります^^これからもそのままの○○さんでいてくださいね!そして私たちにずっとパワーを下さいね!」
手書きの汚い文字で、こんな白々しくも的外れなことを書いて渡すために、私を自律神経失調の酷い状態にさせたのか、と思うと怒りでいっぱいになってしまった。
こんな押し付けの欺瞞的なものをどうしても渡したいのなら、せめてその場で読めるように封緘しないで渡すべきだし、封筒はかわいい柄のものにするなどの気遣いがあるべきなのに、あまりに非常識と思う。
(のちに、この、わざと糊で封緘すること、受付でなくベッドで渡すこと、「何?」と患者が効いてもそれには答えないこと、すべてが、上部からの「患者を驚かせ感激させて治療院の大ファンにさせるため」のマニュアル通りにスタッフがやったことだと知って、私の怒りは頂点に達した。)
すごく困ったことに、手紙がばからしい内容でしかなかったと理解したあとも、一度拍車がかかってしまった動悸が治まらなくて、具合の悪さがどうしても治らなかった。
しかたなく近所のクリニックに行って星状神経ブロック注射を打ってもらった。
次の日の朝も動悸が激しくなり、悪夢で眼が覚めた後に胸のざわざわが治まらなくて、手が冷たいのに汗がにじんできて、頭と顔はほてり、全身がびりびり痛いような苦しい不安感が続くようになってしまった。
酷い動悸とともに、幼い頃に父に脅かされたりからかわれたりした時や、殴る蹴るされた時の怯えと不安と恐怖のフラッシュバックや、父に借金を負わされた時の耐えられないほどの経験がよみがえってきてしまい、苦しすぎて泣いたりもした。
。。。
その整骨院は○ンキューグループという大きな会社が経営していて、社長はM越K一という「次世代○療院革命」という治療院経営のノウハウを売るサイトをやっている1981年生まれの人だ。
彼は、20歳代で京都に治療院をつくってから、わずか4年で20店舗の治療院グループをつくりあげ、それからも拡大中(現在は京都に6店舗、大阪に13店舗、兵庫に4店舗、愛媛に1店舗、東京に6店舗の計30店舗)だそうだ。
ネットでこの人の名前を検索すると、「M越グループの急成長の原動力になっている内部資料をそっくりそのまま手に入れませんか?」という過去記事があった。
それは経営ノウハウのDVDを3種セット5万円で販売している宣伝の記事なのだが、その中のひとつに、まさに私が不安神経症を発症しそうにさせられた、この封をした手書きのサンキューレターのマニュアルがあった。
そのうたい文句に「患者さんが涙を流して喜び、一瞬で熱い熱いファンに変えてしまう実証された感動の手紙の事例集をお届けします。」と書いてあり、
さらに、「手紙をもらった患者さんの中にはうれしくて泣いてしまう方もいらっしゃいます。患者さんとしては整骨院で自分のことを気にかけてくれた手紙などもらうとは夢にも思っていません。」
「こういった感動体験があなたとあなたと患者さんの距離を一気に縮めます。そうして、患者さんはあなたのファンになり、あなたの治療院に通い続けてくれるようになるのです。」
「この手紙が○越グループのファン患者さんの育成の核となっているともいえます。」
「患者さんはスタッフの強烈なファンになり」
「自動的にあなたの治療院の営業マン・宣伝マンが出来てしまう」
「スタッフへの指導に割いていた時間が大幅に短縮できてしまう」
「ひな型を基本にアレンジすればいいだけなので考えなくても手紙をつくれます。」
○越グループでは「マクドナルドのようにスッタフの教育課程がシステム化されています。」
などと、あまりにも患者をばかにした傲慢なやり口が書いてあった。
私は、過緊張で体調が悪いのを少しでも治してほしくて行く整骨院で、このように患者の個々の苦しみ、痛み、気質、性格を無視して、スタッフの思いやりをなくさせて無感覚にさせるマニュアルを売りにしていることに、はらわたが煮えくり返ったので、抗議の手紙を書くことにした。
それで「××整骨院スタッフ一同様」という、もらった手紙への返事を書いて持って行った。
このような抗議をはっきりとすることは、私のような過緊張で不安が強い人間にとって、ものすごい負担であり、緊張、不安で、さらに心臓ばくばくで頭痛がするようなたいへんなことなのだが・・・
・・
そしてどうなったか、長くなるので、この続きは(2)で書きます。